SCP-1680
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アイテム番号: SCP-1680

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: サイト-33-Bには、SCP-1680実体の受け入れと処置の訓練を受けた財団職員が配属されます。処置の完了後、実体はサイト-33-B司令部または人事部による再配置先の決定に備えてサイト-38サイト-33に移送されます。サイト-33-Bはミッション系高校の老朽化した跡地に偽装されており、サイト-33-B内部の調査を試みる民間人は、記憶処理を施して家に帰します。SCP-1680-Aの異常な振る舞いに関して問い合わせるあらゆる個人には記憶処理が行われます。可能ならば、財団はSCP-1680-Aの走行ルートを視認可能な家屋の取得を試みてください。

補遺: 2009/11/02より、サイト-33-Bに駐留する全ての人事エージェントはレベル4以上である必要があります。SCP-1680の処理と再配置の要求に関して反抗的態度を取る全ての財団職員は、記憶処理の後再割当てされます。

説明: SCP-1680は8歳頃と推定される、同一のヒト型実体の一群です。出現時のSCP-1680実体は身長137 cm、体重38.5 kgです。実体群は事実上同一であるため、この文書ではSCP-1680を集団の単位で扱います。遺伝子検査によって、SCP-1680は2007/02/11に行方不明となった8歳の男子、タイラー・ブキャナンの完全な複製であることが確定しました。初期収容時の詳細については補遺1680-1を参照してください。SCP-1680の各実体は自身をタイラー・ブキャナンであると考え、彼が消失した日と同一の記憶を持っています。SCP-1680の各実体は、別のSCP-1680複製体に引き合わされると極端な感情的苦痛を示します。1

SCP-1680-Aは製造番号216756、ナンバープレート5PWD314のバスで、A型シャシーのショートスクールバスに似ています。シャシーと刻印の調査からは、これが2005年にコリンズ・バス社によってカナダで製造されたものであることが示唆されます。どの学校でもこれに一致するバスは用いられておらず、製造に関する情報も入手できませんでした2。SCP-1680-Aの窓は事実上不透明で、SCP-1680実体がドアを通ってバスから降りるまで、その内装は不可視の状態にあります。バスに乗り込むことを試みた職員は、現在のところ回収できていません。

不定な間隔で、SCP-1680-Aはサイト-33-Bからおよそ150m離れた地点に出現し、サイトまで移動してそのドアを開き、SCP-1680実体を降ろして出発し、サイト-33-Bからおよそ50m離れたところで消失します。SCP-1680-Aの起源と行き先を追跡する試みは失敗しました。あらゆる証拠は、バスは自発的に出現してSCP-1680を降ろし、すぐに消失することを示しています。周辺住民は現在のところ、この異常性質に関していかなる公的機関へも報告、問い合わせを行っていません。現在、SCP-1680の全実体はバスに乗車した記憶を含め、学校を出てからサイト-33-Bに到着するまでの間のことは何も覚えていないと主張しています。

補遺1680-1: 初期収容ログ

タイラー・ブキャナンが最後に確認されたのは、2007/02/11の時刻およそ1450にテネシー州ドレスデンのドレスデン小学校から下校するところです。彼は64番バスによってドレスデンのハッピー・ホームステッド保育園に送り届けられる予定でしたが、彼がバスに乗り込んだところを目撃した者は存在しませんでした。また、2人の教師が、彼は建物を離れたものの、理科教師によって成績表を片付けるために呼び戻されていたと主張しました。問題の理科教師を発見することはできませんでした。バス自体も行方不明となり、回収されていません。さらに、64番バスに乗っていた全児童とブキャナンの消失についてのインタビューでは、学校にいた全ての潜在的な目撃者に、バスが出発した時刻の記憶に空白があることが示唆されました。バスの消失が報告された後、学校の理科室からも同様に異常な活動が報告されました。64番バスはタイラー・ブキャナンを含めた全ての児童とともに、地方の学校を標的としたテロ攻撃の犠牲になったというカバーストーリーが作成されました。

SCP-1680の最初の実体は2007/02/11に回収されました。財団は要注意団体ラムダ-33 ("マナによる慈善財団") がミッション系高校の跡地に、異常または潜在的に異常性を持つアーティファクトを収集する倉庫を保有していることを示唆する報告を受け、機動部隊ファイ-22が調査のために派遣されました。敷地を確保して調査し、建物内にラムダ-33が存在しないことを決定している途中の時刻1525に、SCP-1680-Aは初めて出現し、SCP-1680実体を降ろしました。実体は非異常性の子供であると推定され、近隣の財団セーフハウスに移送されて質問が行われました。SCP-1680-1にはクラスC記憶処理が施され、6時間後に同じ地点にSCP-1680-Aが再出現して別のSCP-1680実体を降ろした時には、カバーストーリーを用いて家に戻されようとしているところでした。この時点で機動部隊は双方の実体を拘束し、さらなる指令を要求しました。財団当局は、ドレスデン小学校で未確定の異常な状況が発生しており、そのため未分類のヒト型実体を追って通知があるまで勾留することを決定しました。

補遺1680-2: 関連する覚書

TO: O5司令部
FROM: サイト-33司令部

RE: SCP-1680
2008/08/28

SCP-1680に関する最新の文書を添付します。我々はこの現象に由来する2410の実体を抱えており、それらのほとんどが半ダースのサイトに分散されて化学的昏睡状態に置かれています。死亡した少数の実体は保管スペースを開けるために火葬されましたが、単純にその数によって、収容はますます困難になりつつあります。お知らせ下さい。

—MDJ

注: この覚書に対して明確な回答はありませんでした。

TO: 全サイト司令部
FROM: O5司令部

RE: Dクラスの不足に関する問題
2008/10/04

現在のDクラス職員の消耗率により、その標準的な調達経路が脅かされ始めている。全てのサイト司令部は急遽、相当数のDクラス職員を確保する代替案を模索し、結果を報告せよ。

-O5-2

TO: O5司令部
FROM: サイト-33司令部

RE: RE: Dクラスの不足に関する問題
2008/10/10

報告書を添付します。詳細な検討のためのSCP-1680文書とプロトコルのコピーを含みます。訓練可能性と財団への忠誠に関しては添付の研究を参照してください。実体は肉体的に小柄ですが、肉体的な強さが要求されないほとんどのDクラスの課題には有用です。SCP-1680の、反復性を除いては異常性を示さない(実体の同一の複製体の数を除いては非異常性である)性質を考えると、我々は現在、SCP間の相互曝露に関する懸念はこの状況下では不当なものであると考えています。

-MDJ

補遺1680-2: サイト-33管理者であるジョーンズ博士はレベル5に昇格されました。SCP-1680実体に対するオリエンテーションと訓練過程の変更は、2009/11/02に施行されました。

スクールバスに関連する異常事象に関しては文書SCP-1480を、SCP-1680と関連する追加の異常事象に関しては文書SCP-1380を参照してください。

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