SCP-1688
評価: +10+x

アイテム番号: SCP-1688

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: サイト1688と指定されたSCP-1688の生息地は国立野生生物保護区と公布し、民間人の立ち入りは永続的に禁止されます。財団職員は米国森林局と連携し、権限のない進入を阻止するためサイト1688の周囲を巡回してください。その時点でSCP-1688が存在している場合、職員はサイト1688に進入してはなりません。SCP-1688が存在しているときのサイト1688への進入、またはSCP-1688が占有している他の区域への進入が必要になった場合、職員は常に接地、絶縁されたフルボディスーツを着用してください。

財団は移動に好都合なあらゆる事象の兆候をつかむため、SCP-1688区域の気象状況を監視することになっています。SCP-1688がサイト1688を離れた際はリアルタイムで追跡し、進路上の全ての居住地域には台風や激しい洪水といった口実のもと緊急避難命令を発令してください。メディアが発表する気象情報には、SCP-1688の存在に関するあらゆる情報を取り除くよう検閲を行ってください。

SCP-1688に遭遇した生存者には聴取を行い、必要に応じてクラスAまたはクラスB記憶処理を行ってください。遭遇したSCP-1688-1実体は研究及び記録のため全て回収します。

説明: SCP-1688は激しい雷雨であり、通常の状況下ではアメリカ合衆国[編集済]州の██平方キロメートルの区域に留まっています。地方風や大気のパターン及びこの地域の地質的特徴のため、永続的な嵐雲の形成、それに続く放電が発生する状態となっています。非活動中に設置された監視場所では、SCP-1688内部での雲から地上へ落ちる雷は1時間当たり約280~300回、雲から雲への雷は一時間当たり3000回もの発生が観測されています。これらの雷は規則的なパターンに基づき発生しており、このパターンや嵐雲自体の内部での電気的活動の分析によると、ヒトの脳内の電気的活動に酷似した規則的な振動をしていることが分かっています。

SCP-1688近くの地域の気象状況が雷雨の形成に適しているときは必ず、SCP-1688は主な生息地から卓越風の方向へ移動します。SCP-1688の生息地からの移動を防ぐ手段は発見されていません。移動中、SCP-1688は故意に人口集中地域に向けて移動します。範囲内に多数の人口集中地域がある場合、最も規模の大きい地域の方向へ移動します。SCP-1688は風に従い、環境条件により消失するまで、進路に沿って全ての人口集中地域の方向へ移動します。その後SCP-1688は24時間以内に元の生息地に再発生します。

移動しているか生息地にいるかに関係なく、SCP-1688から生じる地上へ向かう雷は、より雷が落ちるのに適した標的の存在に拘らず、射程内のあらゆる人間を意図的に標的とします。加えて、SCP-1688は電撃を人間に伝えうる無生物も標的とします。 SCP-1688が人口集中地域に侵入した事例では、この現象は運転中の自動車や住宅の露出した金属部分を標的とするようになり、電子機器やキッチン用品にまで電気を伝え、内部の人間を感電死させるに至りました。SCP-1688から生じた雷に打たれた人間の死亡率は、通常の雷に打たれた人間のそれをわずかに下回っています。

SCP-1688の落雷の生存者が回復すると、自分が得られるあらゆる電気的または機械的部品を用いて複雑な機械を作製したいという強い衝動を感じます。現在までに回収され、SCP-1688-1と指定されたこの機械の実例の多くは用途不明のものであり、パソコン、電子機器、住宅設備、自動車及び金属や合成樹脂を溶解、彫刻して作られた単純機械から得られる部品で構成されていました。SCP-1688-1の製造に携わる影響者は、睡眠や生存に必要な活動以外の全ての時間をこの活動に充て、使用可能な全ての資金を製造設備に費やし、また他の影響者と協力して部品を組み合わせ、より大規模な機械を作ろうとします。影響者は自分が扱える全ての電子機器や機械をSCP-1688-1へ組み入れます。影響者はその他の点では正常に振る舞いますが、インタビューではなぜこのような行動をするのか説明することはできませんでした。SCP-1688-1の最終的な目的は分かっていません。数例の収容違反の結果、互いに酷似したSCP-1688-1実体が発見されました。影響者が作製した材料の体積や特定の断片の再現から、完成した機械の質量は█████kgを超えると推測されます。

SCP-1688は19██年に財団の目に留まりました。この年は[編集済]での雷に関するけがの件数が異常に高く、加えて集団パニックの報告や、SCP-1688-1に組み入れるために電子機器を盗難した数人の人物の逮捕が行われていました。後の地元の民間伝承に関する調査では、ヨーロッパの最初の進出に遡る異常な雷の現象についての噂だけでなく、新大陸発見以前からネイティブアメリカンの間で"雷神"の伝説が語り継がれていたことが明らかになりました。

特に指定がない限り、このサイトのすべてのコンテンツはクリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス の元で利用可能です。