SCP-1704-JP
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Kompostvermoj

下水道から回収されたSCP-1704-JP群

アイテム番号: SCP-1704-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-1704-JPの存在は一般には隠蔽されます。財団ウェブクローラーによってSCP-1704-JP、及び"痩せ薬"に類する可能性の高い記述が確認され次第、事実確認が行われ、SCP-1704-JPによるものであった場合、回収並びに適切な隠蔽処理が施されます。SCP-1704-JPが民間に発見された場合も同様の処置が取られます。

SCP-1704-JPは定期的に世代サンプルを確保した上で、SCP-1704-JP終了プロトコルが実施されます。SCP-1704-JP終了プロトコルに使用される薬物は都度変更され、その薬物の有効性は確保されたサンプルの一部を用いて確認されます。SCP-1704-JP終了プロトコル実施の際には下水道から薬毒性の排除作業の為、カバーストーリー「断水」が流布されます。

説明: SCP-1704-JPは、1990年代に日本国で確認された体長10-90mm、体幅1-6mmの寄生虫です。その外見はシマミミズ(学名: Eisenia fetida)に概ね類似していますが、その生態・食性においてその全てが一般的な種類のシマミミズと乖離しています。

SCP-1704-JPは主に下水道に生息しています。雌個体は身体の異常な変形を行い、多くの場合便所で下半身を露出した排泄行為中の動物の肛門に対して跳躍して侵入します。侵入後、侵入した生物(以下、"宿主"と呼称)の腸に留まり、栄養分の奪取をはじめとする寄生行為を始めます。SCP-1704-JPはその成長の為、短期間で体の栄養状態を左右する程の栄養を宿主から奪取する事が確認されており、寄生による栄養状態の悪化に耐えうる生物は現状人間を含む大型の動物のみであると考えられています。

SCP-1704-JPが宿主の腸に定着すると、宿主の排泄物を奪取、栄養として成長とします。体長60-180mm、体幅3-10mm程まで肥大化を遂げると、SCP-1704-JPは腸壁や胃壁を穿孔して消化器官を遡ります。移動の過程でSCP-1704-JPは麻薬成分であるモルヒネのほか各種アルカロイド1を含有する粘着性の液体を少量分泌するため、宿主が違和感を覚えることはありません。

SCP-1704-JPは胃に寄生後、宿主を介した栄養の奪取を止め、胃液によって分解された食料を直接奪取し成長を継続します。一定の成長を遂げると産卵を始め、胃壁に埋め込む形で約1-2万個の卵を植え付けます。この卵は、事例によって差は大きいものの宿主の運動や胃酸によって数を減らします。植え付けられた卵が数週間を経て孵化段階に入ると、SCP-1704-JPの成体が内臓から発生する体内信号を偽装する事で異常な食欲の増加・強烈な空腹感を引き起こします。これと同時に、SCP-1704-JPによって分泌された前述の麻薬成分は血液中に多量に分泌され、これによって宿主の脳は微量な機能不全を発症し、正常な思考状態を保てず徐々に暴飲暴食に走ります。この際、宿主がSCP-1704-JPの成長に必要な食料を摂取出来ない状態が継続すれば、宿主は徐々に衰弱し、餓死します。これによって体内のSCP-1704-JPの成体・卵・幼体も共に死亡します。

SCP-1704-JPの幼体は体長約3mm、体幅約0.5mm程で、卵からは平均して2000-7000体が孵化し、胃酸を遊泳し分解された食料を奪取、成長します。幼体が成長を続ける1-2週間、成体は偽装信号を発信し続け、宿主は暴食を続けます。大半の幼体が体長10-80mm、体幅1-4mmの成体となる頃には、宿主は栄養失調にも拘わらず腹部の身が膨張し異常な肥満に類似した状態に陥ります。これは胃の内部に大量のSCP-1704-JPが格納されたことに起因します。これに加え、極度のストレス・分泌され続けた麻薬成分による感情の起伏の激化、社会的行動障害、睡眠不足による意識の不安定化、腹痛・下痢などの症状が常態化します。腹部に詰まったSCP-1704-JPの多くは、この腹部内で生殖行動を行い、腹部内で拡散された雄個体の精によって雌個体は受精します。生殖行動を終了したSCP-1704-JPは偽装信号を送る事によって、宿主の排泄欲求の異常な上昇を引き起こし、排泄行為を促します。これは暴食に加え、頻繁な排泄行為によって宿主の肉体及び精神を極度に衰弱させる結果となります。

宿主の一定以上の衰弱が認められると、宿主の排泄行為中に肛門を介し排出されます。この排出行為時、宿主は極度の不快感・激痛を示しますが衰弱状態による体力低下によって、その殆どが行動不能となります。基本的に宿主はこの排泄行為終了後、胃壁の崩壊や栄養失調、麻薬成分による脳細胞破壊などのSCP-1704-JPが寄生していた事を起因とする様々な理由によって死亡しますが、極めて稀に生存に成功します。

排出されたSCP-1704-JPは下水道内を遊泳し、人間の排泄物を栄養源として生存します。雄個体は継続してその下水道内での生存を続けますが、受精した雌個体は全て前述の方法により生物への寄生行為を試みます。

SCP-1704-JPは変温動物である事から、温暖な気候の下では活発になる傾向を持ち、気温の高い夏頃には活発な動きを見せます。その代わり、低温度には弱く、冬の平均気温が-15°を下回る地域では生息数は著しく低い傾向にあります。

現在、地球温暖化による生息地域の拡大が懸念されています。

事案(2021/07/23): SCP-1704-JPによって死亡した、アイドルグループ██████のメンバー2である満22歳、██ ██氏が、栄養失調でないにも関わらずSCP-1704-JPと共に死亡している点に疑問を抱いた職員の提言により、調査が行わました。結果██氏の遺品、及びそのデータから要注意団体"日本生類創研"によって、SCP-1704-JPが"痩せ薬"の効能を持つ「ろ-C-0332"遺伝子誘導型スリムアップタブレット"R01-α/R01-β」という錠剤として販売されている事が判明しました。██氏の死亡についてはカバーストーリー"致死性新型感染症"の流布による隠蔽処理が取られました。

██氏は死亡以前、身体の不調の調査の為に██病院にて検査しており、その検査結果を回収したところあらゆる能力が抑制されるなどの調整処理3の施されたSCP-1704-JPは、宿主の体内に存在はするものの、体を宿主の細胞に擬態・同化する性質が新たに付与されている事が確認されました。これは日本生類創研を利用する顧客が主に富裕層である点から、身体検査によって実態が露見しない様に付与されたものであると考えられます。また、██氏の遺体から確認されたSCP-1704-JPは本来生物に一個体で寄生し得ない雄個体であった事が確認されており、これは抑制処理が外れた際、宿主の肉体に害が発生しにくくなる様に備えた結果であったと推察されます。

██氏の死亡理由としては、

  • 他の調整された雄個体と比べても男性ホルモンと女性ホルモンのバランスの均衡が、通常の雌個体並みに女性ホルモンに偏っていた事。
  • 本来、寄生中にSCP-1704-JPと共に成長する卵が存在しなかった事。

という通常種とも調整種とも違う差異が認められます。このためより直接的な栄養の本能的奪取行動によって、内臓の多くを無差別に捕食、多量の体内出血を引き起こし、SCP-1704-JPが栄養を全て奪取する前に、直接的な体内ダメージにより死亡したものだと考えられます。

"痩せ薬"として調整されたSCP-1704-JP雄個体は、錠剤に仮死状態で埋め込まれています。仮死状態のこの錠剤自体が栄養価が高く、仮死状態のSCP-1704-JPを延命する為の処置です。この処置によって仮死状態のSCP-1704-JPは2ヶ月程延命出来ます。本来は腸内にて寄生後、通常のSCP-1704-JPと比較して約11分の1程にまで栄養の奪取量の激減と排泄物の奪取行動の増加が確認されており、SCP-1704-JPは1週間で衰弱し、宿主の排泄行為によってそのまま排泄され、調整処理で施された抑制効果によってその後死亡します。

以下のファイルは、██氏のメールボックスから転写されたSCP-1704-JPに関連性を持つと考えられるメールの抜粋です。

以下のファイルは、死亡時に██氏のスマートフォンに表示されていた画面を転写した記録です。このページは財団の認知上存在せず、自動更新により前述のスマートフォンからも表示されなくなりました。

▶ 画面転写ファイル (要レベル2セキュリティクリアランス)

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