SCP-1706
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特別収容プロトコル: SCP-1706は実験を行わない限り保管チャンバーに保管してください。サイト-441はSCP-1706を収容するために特別に建設されました。サイト内スタッフの数は常に6名以下としてください。サイト内職員は転勤およびまたは休暇を要求していないため、現在のところ待機職員を維持する必要はありません。Dクラス職員は安全上の懸念のためサイト内にいてはなりません。

サイト内に残った職員は各研究分野の整合性を図るために毎週試験を実施しています。重大な不一致が生じた職員に対しては必要に応じて記憶処理を施し、6~22ヶ月間の再割り当てを行ってください。さらに、サイト-441のカフェテリアにはすべての職員の健康と規則正しい食習慣を維持するために、栄養ビタミンやサプリメント、調理済みの食事を備蓄してください。

説明: SCP-1706は「夢を喰らうもの」というタイトルのSF番組の未放送のパイロットエピソードを収録したDVDで、1987年から1991年の間に撮影されたものが別の媒体からDVDに転写されました1

当該エピソードは不特定の都市全体の危機の最中にあるニューヨークにある、1棟の集合住宅に住む7名のグループを追ったものです。それぞれ様々な民間人や政府関係者、および軍人と交流し、「吸血性」や「人食い」と表現される「イーター」と呼ばれる人物集団に関する質問をし、周囲の人々は明らかに混乱し「けだるげで無気力」のままでいます。これがどのようにしてもたらされたかは明示されていません。

主なプロットポイントは「イーター」がどのようにして制限エリアや人物のもとに接近することができるのかという点に見えます。エピソードの過程で7名の主人公とは無関係の数人の人物が画面上に現れ、時として様々な場面で普段着を着ており、彼らが交流する人物によって認識されることはありませんが、背景で他の人物と交流しています。

エピソードは最初の7名のうちの1名がカメラに向かって視聴者に直接、取り留めのない支離滅裂な独白を披露して締めくくられています。独白の内容は以下に記録しています。

SCP-1706自体は最小半径2██mの範囲内にいるすべてのヒト科動物に一連の精神的影響を与えます2。その周辺に人物がいない場合、SCP-1706の影響範囲は拡大します。影響は個人差がありますが、影響を受けた人物の多くで明確なパターンが現れています。影響はSCP-1706に4日間曝露していない場合の後に沈静化します。

  • A 曝露した人物の62%は彼らの環境に関する記憶や知識の変化を経験し、これには以前よく理解されていた俗語の解釈違い、最近の歴史的出来事の不正確な回想、および記憶、経験、そして学習した技能の選択的な喪失が含まれます。稀なケースでは、これらの一部または全部が以前に知られていなかった技能や経験に置き換えられることがあり、それに伴い個人が学習、研究、あるいはこれらの技能およびまたは経験を習得したことに対応する記憶も存在します。
  • B 曝露した人物の11%が急性の気分障害を経験しており、しばしば不適切な感情によって特徴づけられます3
  • C 曝露した人物の9%が緊張性統合失調症の症状を呈しており、主に非活動時間外の身体活動が急激に低下することが特徴です。
  • D 曝露した人物の8%は異常な影響はないと報告しています。にもかかわらず、Dの影響を受けた人物はSCP-1706によって実質的に変節または変更されたと他の人物によって報告されています。同様のD個人の不安および "誤り"に関してはサイト外の職員によって報告されています。この影響は非曝露後に沈静化します。

登場人物「リック」の独白転写
(注: 登場人物「リック」が話す際、カメラは歩道に沿って動けずに立っている30~40人の集団に一時的にパンする。「イーター」たちは、カメラが彼らを横切るところをパンしている際に避けているのが見える。)

これは…面白いと思う…君はどう"思うか"…ここにいる本当の夢想家が誰なのかは一目瞭然だと思う。嬉しいな、実に。そうだろ?お前ができるときは、お前が何かやりたいときだ。やれ。やれるかもしれないけれど…やるつもりか?やる気ってなんだ?

欲しいか?必要か?動物には必要だ。もし動物が食べ物がなく、目標もなく、世界に何の関心も持たないなら、彼らはおそらく一日中、引きつって突っ立っているんんだろう。"十分なこと"をしたからといってパーティーは始まらない。何も必要としない…何も望まない…

気に入らないな。"達成感は麻薬のようなもの"って、何の例えだよ?欲しいものと欲望は同じものとは限らない。だからと言って、それを止めることはできない。夢は麻薬のようなものだ。夢も美味いもんだ。俺も、できることならたくさん喰いたい。もちろん、夢はデリケートなもんだ。俺も腹は減ってないぜ。まだな。それまでどこかに行かないと。

ロックスターになりたくなかったのか?消防士か?警察官か?お隣さんだといいな。1日だけならなれるかもな。

匂いもするし、見た目も味もあるし、感じもするししない。体に良いはずなのになぜ傷つくのか?神以外に神はいないし、神はいないが神と神は厳格、構造、日常、宗教、薬学、鶏肉、霧、そして力の神だ。必要性…喰える神がいるんだ。

ここで本当の夢見る奴が誰なのか、一目瞭然だ。神をどうやって喰うんだ?美味いのか?匂いはどうだ?ぶよぶよしてるのか?そうなのかそうじゃないのか?夢… それはあいつらなしでは同じじゃないが、でも俺とお前たちみんなならどうにかできる。来週の放送をお楽しみに。

インシデント-30-A: 2014/11/14、サイト-441はサイト-██との定期的なセキュリティチェックに応答しませんでした。03:26、サイト-██の警備員がサイト-441の監視システムにリモートアクセスしました。ビデオにはサイト内の職員が周囲の状況に反応しないか、ほとんど動かない様子が映し出されており、場合によっては繰り返しの行動(書類の整理、オフィスのストックと再ストック、カフェテリアやトイレでの身振り手振りなど)をしていました。さらに、正体不明の人物がサイト-441に侵入し、収容違反しているのが観察されました。その人物の数は男女合わせて4~7人で、建物内を通る一定の経路をたどっているように見え、SCP-1706の収容エリアに到達してから退出しました。

追跡調査インタビューによると職員はそのような事態が発生したことに気付かなかったと述べています。警備員は定期的なチェックに応答しなかったことや、時間外に起きていた不要な職員が存在したことを説明できませんでしたが、事件中に異常な活動はなかったと報告しました。

以前のセキュリティ映像を確認したところ、定期的なセキュリティチェックにもかかわらず、このイベントは毎晩繰り返されていることが判明しました。サイト内の警備員はこの問題に対処し、サイト-██からのレビューと更新されたセキュリティチェックインを受けて、20██/██/██時点でこれ以上の収容違反は発生していません。取られた措置に関する情報はSCP-1706に割り当てられた職員のみに制限されています。職員は睡眠不足による医療処置およびまたは休暇を要求していません。

補遺: サイト-441の監視システムのリモートアクセスでは、許可されていない人物が存在しないことを確認していますが、サイト内職員の行動に変化は見られませんでした。職員は継続的な再発についてインタビューを受けており、これらの出来事について十分に説明することが可能であり、これらの出来事の間に意識や意識を失っていないと述べています。医学的評価では、不眠症、睡眠時無呼吸、疲労、ストレス、不安は無視できるレベルであることが示されています。

これらの発生時にサイト-441の職員に連絡することで終息させることには成功していますが、将来の発生を防ぐことには成功していません。

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