SCP-1710-JP-J
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アイテム番号: SCP-1710-JP-J Level 3/1710-JP
オブジェクトクラス: Euclid Classified

hole

上空から撮影されたSCP-1710-JP-J。


特別収容プロトコル: SCP-1710-JP-J周辺はエリア-1710に指定され、標準土地収容プロトコルに従って封鎖されています。エリア-1710内には観測所を設置し、常時2名以上の漁業に精通した職員により異常が無いか確認させます。

SCP-1710-JP-Jには高電圧ネットを2重に被せ、出現するSCP-1710-JP-J-A個体が外部に漏れないようにしてください。内部から何らかの実体が出現した場合、即座に対闇寿神戦闘プロトコルSC34が発動されることになっています(詳細は附録文書SC34参照)。

説明: SCP-1710-JP-Jは日本国宮城県██市に存在する巨大な(最大幅120m)陥没穴です。その底はこれまで確認されておらず、おそらくは未知のポケットディメンションに接続されていると推測されています。

tuna

普通のThunnus orientalis

毎年9月から1月1にかけて、SCP-1710-JP-J内部から1~2万匹程度の異常なマグロ型魚類様生物が発生します。これらの生物はSCP-1710-JP-J-Aに指定されており、遺伝的にはThunnus orientalisに最も近いものの、本来は胸びれに相当する部位が良く鍛え抜かれた寿司職人ヒトの腕に似た形状に変形しています。本来のThunnus orientalisは発声することはありませんが、いずれの個体も未知の方法によってシブがき隊の楽曲であるスシ食いねェ!を発声します。

SCP-1710-JP-Jは1998年のイベント・スシクイネの際に発生しました(補遺参照)。

補遺.1710-JP-J.1: イベント・スシクイネ概要
イベント・スシクイネは1998年1月4日~6日の2日間に渡り、日本国北東部にて発生した、一連の大規模な奇跡論的超常イベントに対して与えられた指定です。このイベントは超常スシ系異常職人集団であるGoI-8134 ("闇寿司") の主導により引き起こされ、周辺地域の正常性に対する多大な脅威となりました。 この案件は財団及びGOC、回らない寿司協会、複数名のスシブレーダーにより対処されました。

補遺.1710-JP-J.2: GoI-8134概要

要注意団体報告
財団記録部門作成


GoI-8134("闇寿司")

活動状況: 壊滅済

脅威レベル:

概要: GoI-8134はSCP-1134-JPに関係した超常スシ系異常職人集団です。SCP-1134-JP("勝")と何らかの因縁を持つ闇( 実名は栄 )により設立され、以後その異常寿司技術によって国内に浸透していきました。

GoI-8134の思想は原典である正道スシブレードからは大きく変質しており、勝利の為ならば邪道な寿司ネタの使用やラーメンの使用、スシブレーダー本人への直接攻撃、精神酢飯漬けによる洗脳などあらゆる手段を用います。

GoI-8134の最終目的は寿司と暴力による世界の掌握です。GoI-8134はその目的達成のため、ポーランドを拠点として活動する要注意団体、GoI-484E ("聖ショパン再誕のための音術師協会")の神学的技術協力によって寿司の概念の神格化された実体の召喚を画策していました。

留意すべき点として、財団神学部門の見立てではGoI-8134とGoI-484Eが召喚を試みた存在は実際には寿司の概念でなく、寿司の概念に擬態した何らかの別のスシヲファージ実体2である可能性が高いとされています。GoI-8134は寿司の概念の降臨は”全人類の寿司概念の統一”を齎すと信じていますが、前述した神学部門の見立てでは破滅的な世界終焉シナリオが訪れる可能性が危惧されています。

補遺.1710-JP-J.3: 傍受通信記録01
以下の音声ログは1995年に記録された、闇と不明なGoI-8134スシブレーダーの間に交わされた通話記録の抜粋です。

傍受通信記録.1710-JP-J. 01

[前半省略]

闇: そういえばお前、ポーランドの宗教団体とコソコソ連絡取ってるらしいな。

不明なスシブレーダー: はい。

闇: 何しようとしてるんだ?

不明なスシブレーダー: 寿司の概念の神を召喚します。

闇: ……は?

不明なスシブレーダー: 寿司の概念の神を召喚します。

闇: …そ、そうか。寿司の概念?…の神…?…ふーん…神…神?

不明なスシブレーダー: はい。

闇: 神ねぇ……。

不明なスシブレーダー: はい。

闇: はいじゃねぇよ。

[後半省略]

補遺.1710-JP-J.4: GoI-006NR放火事案
1996年、宮城県内にある日本生類創研の一般企業に偽装された研究施設に数名のスシブレーダー集団が侵入、いくつかの生物学的に異常な魚類と甲殻類を奪取した後に放火する事案が発生しました。襲撃は白昼堂々実行され、近隣住民の緊急通報を傍受したことにより財団が出動、消火活動と共に多数の異常な生物及びその研究資料が接収されました。後に日本生類創研側から「引き取ってくれてありがとうございます。可愛がってあげてください。」と書かれた文書が寄せられました。

補遺.1710-JP-J.5: 傍受通信記録02
以下の音声ログは1997年に記録された、闇と不明なGoI-8134メンバーの間に交わされた通話記録の抜粋です。

傍受通信記録.1710-JP-J. 02

[前半省略]

闇: お前……俺になんも言わないでニッソ3の施設襲っただろ。

不明なスシブレーダー: はい。

闇: はいじゃねぇよ。

不明なスシブレーダー: これも全て寿司の概念の神を召喚するためです。

闇: はぁ…あぁ、そうかよ……じゃあもう勝手にしろ。

不明なスシブレーダー: 有難き幸せです、師匠。

闇: ところで、お前の賛同者ってどれくらいいるんだ?

不明なスシブレーダー: 200人くらいですかね。

闇: 多くね?

不明なスシブレーダー: はい。でも神の召喚の活動費賄うためにはこれくらいの人数はいないと…みんなのお金をコツコツ集めてても足りないくらいなんで。

[後半省略]

補遺.1710-JP-J.6: 簡易合同会議記録

[記録開始]

1つの丸テーブルを挟み、5名の男性が着席している。内3名はそれぞれSCP財団のトレイラー管理官、ノヴォサドフ博士、バークレー渉外員、向って左側に座る男性は世界オカルト連合所属のコヴァルスキ渉外員、向かって右側に座るのは回らない寿司協会の逸品いつしな管理部門長である

ノヴォサドフ博士(SCPF, 要注意団体スペシャリスト): それで、GOCと……回らない寿司協会……?の……2人がなんの用だ?

トレイラー管理官(SCPF, サイト-PL12管理官): 口を慎め、ノヴォサドフ。

バークレー渉外員(SCPF, 渉外部門エージェント): まあまあ、それでコヴァルスキさん……と逸品さん、話とはいったい?

コヴァルスキ渉外員(GOC, 渉外部門エージェント): こちらとしてはアホ臭くて手をつけられないので、単刀直入に言わせてもらいましょう。イカれたクソ寿司職人共が神格実体を召喚しようとしています。

ノヴォサドフ博士: ワオ、そいつぁ驚……ん?どういうこと?

コヴァルスキ渉外員: ええ。奴等の名は”闇寿司”。スシブレードって超常競技の暗黒面みたいなやつですよ。

バークレー渉外員: 闇寿司??スシブレード??

ノヴォサドフ博士: なんだそのクソ共。元々わけわからんのにさらに面倒くせえことしやがって。

トレイラー管理官: どういうこと?

逸品管理部門長: 寿司を扱った超常競技の危険分子達が、ヨーロッパの変なカルト宗教の協力を受けながら寿司っぽい何かの神格を呼び出す儀式をしようとしてます。

ノヴォサドフ博士: 決行はいつだ?

逸品管理部門長:多分2001年かそこいらじゃないですかね。 知り合いの漁師に聞いたら今年はマグロの漁獲量もそこまで見込めないようですし。

トレイラー管理官: あっそう……ところで、君たちは何のために財団にそのことを伝えに来た?

コヴァルスキ渉外員: いや、いきなりこの逸品管理部門長が我々に助けを求めてきて……でもスシで戦うわけわからん連中のゴタゴタなんて関与したくないし。というかそもそもあそこは財団の敷地だし、そこでのドンパチならおたくらがやるべきだろうと思いまして。

トレイラー管理官: 後ほど上に打診しよう。

バークレー渉外員: 出動戦力、及び公衆への暴露可能性はどれほどでしょう?

コヴァルスキ渉外員: ああ、それは……

会議室の扉が勢いよく開かれ、エージェント・ヴォジニャクが焦った様子で入室してくる

バークレー渉外員: おいヴォジニャク、今は会議中だぞ。いったいどうした?

Agt.ヴォジニャク(SCPF, 部門間連絡員): き、緊急事態です。先程宮城県の██市が未知の集団に占拠されました。装備から察するにおそらくは寿司職人で…

ノヴォサドフ博士: 寿司職人…

トレイラー管理官: 寿司職人ねぇ…

バークレー渉外員: 寿司職人かぁ…

[記録終了]

補遺.1710-JP-J.7: 映像記録

[前半省略]

12:32: GoI-8134のメンバーらが画面を横切る。盆に入った酢飯や刺身包丁を手に持っているのが確認できる。

12:38: 画面に闇の姿が映る。何やら複雑そうな面持ちで寿司職人らしきメンバーと会話しているようである。寿司職人らしきメンバーは何度も念入りに刺身包丁を研磨しているように見える。

12:42: カメラが町の中心部を向く。大小様々な木製の板が等間隔で円上に配置されており、魚類、甲殻類、ヒト、[編集済]などで作られた寿司が並べられている。円の周囲ではGoI-8134のメンバーらが両手を左右に広げながら"へいらっしゃい"と繰り返し叫んでいるのが確認できる。BGMにはシブがき隊の”スシ食いねェ!”が流れている。

12:46: カメラの前に闇が現れ、何人かのメンバーに事前に用意された壇上に担ぎ上げられる。闇は嫌そうな顔をしながらしぶしぶ台上で演説を始める。

12:51: 闇がメンバーから渡された原稿の内容を叫んでから2秒後、円陣内から空へと光柱が登り、そのまま拡大して画面を包む。

12:52: 不明なヒト男性の声で、”Sushi(寿司)”と響き渡る。画面内が土埃に包まれる。

12:54: 画面奥からシブがき隊の”スシ食いねェ!”が微かに聞こえ始める。GoI-8134の歓喜の声が響く。

12:55: ”スシ食いねェ!”の音が徐々に大きくなってゆくとともに、米を練る様な音がなり始める。GoI-8134の間で強い酢飯の臭いを訴える者が見られる。

12:56: 米を練る様な音がかなり大きなものとなってゆく。GoI-8134のメンバーは狼狽え、逃げ出す者もで始める。闇は苦笑いを浮かべて荷物をまとめている。

12:57: 突如として土埃から大量のSCP-1710-JP-J-A個体が出現、GoI-8134が飲み込まれる。10秒ほど微かな悲鳴が聞こえるものの、すぐに”スシ食いねェ!” にかき消える。

12:59: SCP-1710-JP-J-A群がまばらになり、徐々に土埃が薄れてゆく。町の中心部に巨大な影が見える。

13:02: 影が動き出す。

[後半省略]

補遺.1710-JP.8: 部隊作戦報告

招集部隊:a-14 ("炙りものの火")、b-12("うみねこのなく頃に")、c-09 ("アナゴシンフォニー")、d-4 ("渋柿隊")、e-7 ("回される皿")、他多数

目的: 出現した巨大神格実体(UE-1710-Jに指定)の撃破/封印、GoI-8134メンバーの殲滅/捕縛、公衆の安全確保、虚偽情報活動、GOC排撃班の支援、回らない寿司活動

主要敵実体概略:

  • UE-1076-J: LoI-164(後にSCP-1710-JP-Jに指定)より出現した巨大神格実体。Thunnus orientalisに類似した外見を有するものの、胸びれのみヒトの腕に酷似した形に変形。後述するUE-1710-J-Aを指揮する能力を持つ。出現時の全長は90m弱。
  • UE-1710-J-A: LoI-164より出現したマグロ型魚類様生物(後にSCP-1710-JP-J-Aに指定)。Thunnus orientalisに類似するものの、胸びれのみヒトの腕に酷似した形に変形。シブがき隊の楽曲”スシ食いねェ!”の発声が可能であり、常時その声及び跳ねるビチビチという音で”スシ食いねェ!”を合奏している。また雑食であり、出会うものを捕食、握り寿司の形に加工してUE-1710-Jへと寿司分4を給餌する役割を持つ5
  • GoI-8134構成員: 十数名の生存者を確認。ハンバーグ、カリフォルニアロール、人肉、不明な生命体を用いた寿司で武装しており極めて敵対的。

タイムライン:

1月4日、13時頃: GoI-8134の活動により宮城県██市直下に巨大な陥没穴が出現する。ほぼ同時にUE-1710-J、UE-1710-J-Aが出現、現場に赴いていたGoI-8134構成員の8割が死滅する。13:30、SCP財団=世界オカルト連合間合同巨大神格実体対策本部回らない寿司協会を添えてが設立される。

1月4日、14時頃: 財団ヘリが上空から偵察に向かう。UE-1710-JがLoI-164より這い出し、民家を破壊しつつゆったりと北上していることが確認される。観測されたアキヴァ放射は基準値より遥かに高い48.2。14:32、ヘリがUE-1710-J-Aの大群に襲撃され、ヘリと乗組員をネタとした握り寿司にされる。墜落。通信途絶。

1月4日、15時頃: 完全武装した財団航空部隊及びGOC排撃班計4隊が出撃するも、UE-1710-J-A群の攻撃にあい全機が寿司にされ墜落。生存者はいたものの地上で待ち構えていたGoI-8134構成員らによって一方的に惨殺される。

1月4日、16時頃: 生存者狩りを行っていたGoI-8134構成員の元へ回らない寿司協会からの要請を受けた正道スシブレーダー達が集結し戦闘を開始する。財団、GOCの作戦と並行して回らない寿司協会による未認可の対GoI-8134構成員作戦が実行される。事態が喫緊を擁するものであるとして日本政府に通知され、 自衛隊の出撃要請が打診される。だが、日本政府は”事態の理解が出来ない”、”寿司で壊滅ってどういうこと?”、”というかスシブレードってなに?”と回答し要請を受理しなかった。

1月4日、18時頃: 回らない寿司協会のメンバーが数人、 東京都中央区築地を訪れる。メンバーらは「スシアカデミア」の施設内へと入り、"闇の寿司に対する防衛術"の教諭らと共に魚類を用いた詳細不明な儀式を始める。

1月4日、19時頃: 第二陣として、完全武装した財団航空部隊及びGOC上空排撃班が計8隊出撃。それに加え、地上からは軽トラックの荷台に正道スシブレーダー4名を乗せた回らない寿司協会地上攻撃支援部隊が出撃した。途中UE-1710-J-A群の攻撃に遭い、5隊が戦線離脱/寿司化/壊滅。辿り着いた3隊と地上攻撃支援部隊によりUE-1710-Jへの攻撃が行われる。航空3隊は神聖砲弾掃射を、陸上支援部隊は各々の寿司を用いた闇の寿司への防衛術的アプローチをそれぞれ行った。 直後実体から放たれたビーム状の総量45,000tに及ぶ超圧縮酢飯の射出により航空部隊、スシブレーダー達が圧死、押し寿司6様の状態となって作戦が失敗する。

1月4日、20時頃: 衆議院議員のマドンナリリー率いる財界へのパイプを有するスシブレーダー達の圧力によって日本政府が自衛隊の出撃を容認。20:25、UE-1710-Jが岩手県陸前高田市に侵入。推定民間寿司化者: 10,000名、推定サイズ: 140m。

1月4日、21時頃: 「実体が未完成なのは儀式の不完全さによるものであり、完全体となることを目的に行動している。実体の進行方向、及び創造背景を鑑みるに、実体は青森県大間町7で"寿司化"を引き起こすと思われる。これは寿司への変態を経て人類の有する寿司への認識を大きく変異させると見込まれている。寿司化を許せばほぼ確実に世界終焉シナリオを招くものと思われるため、何が何でも実体を大間町へと到達させてはならない」との進言が回らない寿司協会より発せられる。これに基づき、合同対策本部は岩手県宮古市で実体への総攻撃を仕掛けることを計画。

1月4日、23時頃: 宮古市にて財団・GOC・自衛隊の戦闘資産が大規模展開される。日本国内のGOC施設ネットワーク、旧蒐集院防衛術式を利用し、日本国北東部全体に魔術結界が敷かれる。同時に東京都中央区築地を中心とした日本全域に”高品質な酢飯のような匂い”を伴う超大規模な”闇の寿司に対する防衛術”の最大防衛術が展開される。

1月4日、24時頃: 24:10、総数不明(9万匹と推定)のUE-1710-J-A群と交戦。この際回らない寿司協会とGOCの技術複合によって急遽作成されたサーモン放出型アイヌ呪術爆弾により、連鎖的に個体群をサーモンの握り寿司化させることに成功するも、意図せぬ呪術連鎖により戦車11両の駆動部にサーモンが入り込み故障、GOC監督官が1名サーモンによって窒息死する。24:32、UE-1710-Jが姿を見せる。先ほどの呪術兵器により実体を取り巻くUE-1710-J-A個体は大幅に減少していることが確認される(3万匹程度)。UE-1710-Jは全長240m程度まで巨大化している。24:38、地上の正道スシブレーダー達によって寿司の一斉掃射が開始される。UE-1710-Jの移動がより緩慢なものになる。24:45、東京都中央区築地の「スシアカデミア」にて”闇の寿司に対する防衛術”の儀式が終了。ほぼ同時にUE-1710-Jの外皮の一部に裂傷が生じ、内部から微細な米と酢の混合物が漏出。一時的ながらもアキヴァ放射の減衰(48→21)、周辺現実の鎮静を確認。時を同じくしてUE-1710-Jを対象とした爆撃が開始。UE-1710-Jの外皮が損傷し、内部から脂の乗った赤身が露出する。24:51、残存するUE-1710-J-A群がNICEGUY人の楽曲である”Hai Irasshai”を発声しだし、30秒後UE-1710-Jが現実化した総量約890,000tもの圧縮された酢飯を放射。その際、奇跡論的パルスがほぼ同時に発動されており第一線にあった兵器の大半が溶解または寿司化した。

1月5日、1:00頃: 第二陣がUE-1710-Jへの攻撃を開始。UE-1710-Jに向け、財団武装サイト-03より回らない寿司協会からの技術提供によって作成された多数の正規寿司学的対抗回転体搭載ピンポイントミサイル8が発射、全弾命中。UE-1710-Jの外殻が大きく破損し、酢と血液の混合液体が周辺に散らばる。UE-1710-J-A群が完全に死滅。UE-1710-Jの傷口に急速に酢飯が集積し、再度奇跡論的パルスを放出しようとしているのが確認される。01:21、太平洋上のGOCSだいしょう丸から神聖祈念弾頭搭載ミサイルが発射、UE-1710-Jに命中し奇跡論パルス、及び現実化酢飯をかき消す。1:26、第二陣の戦力によりUE-1710-Jへの総攻撃が行われる。UE-1710-Jの外皮は大きく損傷し、酢と赤身が大量に放出される。1:30、突如としてUE-1710-Jが破裂。超極大質量の赤身が飛び散り第二陣の武力資産のみならず、日本国北部の人工物全体が圧壊、内陸部まで魚類特有の生臭さに包まれる。01:45、合同対策本部司令室にて作戦終了が宣言される。続いて今回の事態の収集に向けた緊急会議が実施される。

補遺.1710-JP-J.8:PS-クラスシナリオ発布

イベント・スシクイネによる国際社会の注目は避けきれず、もはや隠蔽不可能なレベルであるとされたため、回らない寿司協会主導の下、GOCと財団の合意を経て両者はPS-クラス: ”かけられた醤油”シナリオの発生を宣言した。これにより回らない寿司協会・財団・GOCを初めとする正常性維持機関が明るみに出ることとなり、国際社会は一時的に混乱を来すこととなった。現在この混乱はスシブレードの普及によって定着し、収束しつつあるが、今後の動向は未だ不明瞭であり財団もまたその将来を危ぶまれている。このことは財団始まって以来の失敗であるとして、強く記憶されねばならない。記憶すべき者がいればの話だが。

O5-8

補遺.1710-JP-J.9: 関連疑惑


イベント番号: EE-1679-J

イベント概要:宮城県、仙台市にて、ポーランド人の アナゴ・シドウオ氏が自宅で消失、寝室にて全長1m60cmのマグロの死骸が確認された。このマグロは構造的には概ね通常のThunnus orientalis属と一致するものの、遺伝的にはシドウオ氏のものと一致した。死因は餓死と推定される。

備考1: 日本にて12件、メキシコ2件、中国4件、韓国・米国にてそれぞれ1件、計20件の同様の超常現象が確認されている。被害者の存在する国はいずれもマグロの漁獲量の多い国である事が確認されている。この案件はEuclidクラスSCPオブジェクトとして登録予定。

備考2: EE-1679-J及び同様の超常現象群は発生期間がある程度一致しており、その間SCP-1710-JP-Jから微弱な奇跡論パルスと生臭さが放射されていたことが発覚している。2件の間の関連性については調査中。

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