SCP-1732-JP
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SCP-1732-JP

実験中のSCP-1732-JP。内部にSCP-1732-JP-C-22が出現している

アイテム番号: SCP-1732-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1732-JPは電源を除去された状態で、サイト-8181の中等度危険物ロッカーに単独で収容されます。SCP-1732-JP-Cは、サイト-8181の小型物品収容ロッカー内に一括で1個ずつ小分けにして収容されます。

SCP-1732-JPおよびSCP-1732-JP-C群を用いた実験はサイト-8181の特設実験室308内で行われます。実験者は特設実験室308内に用意される各種の玩具・遊具を利用することが可能です。
現在、SCP-1732-JPを用いた実験は不可能な状態となっています。

SCP-1732-JP-Bはサイト-8181宿泊棟1E-503号室に収容されます。標準プロトコルに従い、3人以上の職員による交替制でSCP-1732-JP-Bの介助が行われます。SCP-1732-JP-Bに危害が及ぶことのないよう、実験等の必要時以外はSCP-1732-JP-Bを常に映像監視下に置くことを遵守してください。
SCP-1732-JP-Bは財団の保護下から外れました(追記を参照)。GoI対応チームによる捜索活動が続けられています。


説明: SCP-1732-JPの外見は象牙色の21インチCRTディスプレイとほぼ同様ですが、ブラウン管が取り外されており、代わりに平面の不透明なガラス板が前方に取り付けられています。SCP-1732-JPと同型の非異常性ディスプレイと同様、SCP-1732-JPの前方下部には製造社██████ と製品名████████████ ██████のロゴがラベルされていますが、これに加えて、SCP-1732-JPの底面には「TOUHEI Co.,Ltd.」の刻印が存在しています。本来であれば映像を表示するために必要な内部構造のほぼ全てが欠如しているにもかかわらず、一般家庭で使用されるPCに接続されたSCP-1732-JPは、ディスプレイとして問題なく機能します。

グラフィカルユーザインタフェース(GUI)を採用したOSが搭載されているPCにSCP-1732-JPを接続して起動した場合、デスクトップ画面上に「おもちゃ道場」と名付けられたショートカットリンクが出現します。この「おもちゃ道場」のプログラム(以下、SCP-1732-JP-A)は通常のファイル操作手段によって起動することが可能です。しかしながら、PCのHDDをはじめとする記録媒体にSCP-1732-JP-Aを保存する試みは全て失敗しており、SCP-1732-JPのデスクトップ画面のショートカットリンクを経由する以外の手段でSCP-1732-JP-Aを起動することは不可能であると推測されています。

SCP-1732-JP-Aが起動されると、SCP-1732-JP画面上に以下のようなトップメニューが表示されます。

とうてい先生の おもちゃ道場!


きみがだいじにしているおもちゃ、もっとおもしろくしてみないかい?
おもちゃを、とうてい先生にでしいりさせてみよう!
とうてい先生が、きみのおもちゃが大きくなって、りっぱなおもちゃになるのをてつだうよ!

→ とうてい先生におもちゃをでしいりさせる
  やめる

「やめる」を選択してEnterキーを入力すると、SCP-1732-JP-Aは正規の手順を経て終了します。

「とうてい先生におもちゃをでしいりさせる」を選択してEnterキーを押した場合、画面表示が切り替わり、青い道着を身につけた男性(以下、SCP-1732-JP-A-1)が登場し、画面下部にメッセージが表示されます。メッセージは、「とうてい先生」(SCP-1732-JP-A-1を指すと思われます)が、「まさるくん」に対し、所有している玩具を自分の元に送るよう要請する内容となっています。この画面が表示されてから10秒が経過すると、SCP-1732-JPの画面であるガラス板が上方へと引き上げられ、正面からSCP-1732-JPの内部が観察可能になります。引き上げられたガラス板がどこに収納されているのかは判明していません。SCP-1732-JPの内部は実際の体積より拡張されており、1m×1m×1m程度の立方体に近い空間を有しています。壁面は黒一色となっており、光源は存在しません。SCP-1732-JPのガラス板が引き上げられてから60秒が経過した場合、ガラス板は元の位置へと戻ります。その後、SCP-1732-JP-A-1が画面から消失し、先述のトップメニューが再び表示されます。

SCP-1732-JP-Bと指定された人物(後述)により、自身が所持している玩具(詳細は後述)がSCP-1732-JPの内部空間内に投入された場合、その時点でSCP-1732-JPのガラス板は元の位置へと復元され、ガラス板の画面上に更なるメッセージが出現します。メッセージでは「とうてい先生」が「まさるくん」に対して玩具を預かったことを確認し、翌日以降に修行によって立派になった玩具を返却する旨が述べられます。その後、SCP-1732-JP-A-1が画面から消失し、「おもちゃ道場でしゅぎょう中 あしたをおたのしみに!」という一文と「やめる」の選択肢2のみが表示されるようになります。この状態のSCP-1732-JPの透視画像を撮影したところ、内部に投入された玩具が消失していることが確認されました。

SCP-1732-JPが異常性の対象とする玩具は特定の種類に限定されず、6歳前後の一般的な児童が使用するものであれば模型・ぬいぐるみ・音響玩具3・練習玩具4など非常に広範囲が該当します。ただし、加工されていない木の枝などの完全な自然物、および電子ゲーム機などの複雑な構成を持つものは対象外です。玩具がSCP-1732-JP-B自身の手によらない方法で投入された場合、およびSCP-1732-JP-Bにより玩具以外の物品が投入された場合はSCP-1732-JP-Bは一切の反応を返さず、投入された物品が消失することもありません。投入する玩具にGPS発信機を埋め込んで実施した玩具転送先の調査実験は、玩具から除去されたGPS発信機のみがSCP-1732-JP内部に残されるという結果をもたらしました。

SCP-1732-JP内部に玩具を投入した翌日のAM7:00以降にSCP-1732-JP-Aを起動すると、SCP-1732-JP-A-1が画面に表示され、立派になった玩具を「まさるくん」の元に返却する旨のメッセージが表示されます。10秒後にSCP-1732-JPのガラス板が引き上げられ、SCP-1732-JP内部に玩具が出現します。この出現した玩具はSCP-1732-JP-Cと指定されます。SCP-1732-JP-CがSCP-1732-JPより取り出されると、SCP-1732-JPの画面は復元され、最初のトップメニューが再度表示されます。

SCP-1732-JP-Cの外見、材質および機能は投入前の玩具と完全に同一であり、経年劣化や着色・記名等も投入された玩具と全く同じ部位に残されています。15種のSCP-1732-JP-Cを使用し、サイト-8181宿泊棟の児童70名を対象として実施した二重盲検法試験の結果、SCP-1732-JP-Cが玩具として使用された場合に使用者が得る満足感は、同型の通常の玩具と比較して有意に大きいものとなることが確かめられています。1ヶ所に集積された多数のSCP-1732-JP-Cが発揮する異常性に関しては補遺2を参照してください。これまでに生成されたSCP-1732-JP-Cのリストは別紙に記載されています。




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