SCP-1735-JP
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1735

左: SCP-1735-JP感染以前の██氏
右: 補足時の██氏(SCP-1735-JP-A) ステージ5

アイテム番号: SCP-1735-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1735-JP-Aの発生が新たに確認された場合、機動部隊え-3("タモーラの息子達")によるSCP-1735-JP-Aの確保と尋問が行われます。尋問によってSCP-1735-JPに感染している可能性のある対象が浮上した場合は、SCP-1735-JP-Aと同様に確保してください。

同機動部隊によってPoI-81-064の捜索も同時に展開されています。新たな感染が確認された地域にはPoI-81-064が潜伏している可能性があります。その場合、地元警察への虚偽の情報提供が許可されます。表向きは指名手配犯の捜索として共同捜索を行ってください。捜査終了後、捜査関係者への記憶処理を行ってください。

管理下にあるSCP-1735-JP感染標本は、サイト-8191のBSL-31指定研究室にて冷凍保管されています。活性状態にあるSCP-1735-JPを用いた実験及び解析には、研究責任者とサイト管理者による承認が必要です。

現在収容下にあるSCP-1735-JP-Aは、サイト-8191に併設されたBSL-3指定人型オブジェクト収容棟にて収容されています。SCP-1735-JP-Aに対しては標準的な人型存在収容プロトコルに則った生活を与えてください。これらSCP-1735-JP-AはSCP-1735-JP治療への検体としての利用が許可されており、現在は治療薬等の臨床試験及び人体実験に主として利用されています。

VI

SCP-1735-JPの電子顕微鏡写真

説明: SCP-1735-JPは、感染者に対して異常な肉体的変態を引き起こす新種のRNAウイルスです。SCP-1735-JP感染者は段階を経て、SCP-1735-JP-Aに指定される解剖学的に大磐井 千尋おおいわい ちひろ氏に類似した存在へと変態します。SCP-1735-JPは粘膜の接触、輸血、母子間の授乳等によって感染します。

体内に侵入したSCP-1735-JPは周辺に存在する細胞に選別性を示すことなく感染します。SCP-1735-JPは感染した細胞内においてウイルス粒子内のRNA合成酵素がウイルスゲノム2RNAを鋳型としてmRNAを転写し、DNA分解酵素(エキソヌクレアーゼ3)を産生します。SCP-1735-JPはこの酵素を注入することで感染した細胞のDNAをほぼ完全に分解します。

その後、SCP-1735-JPは核内に自らのウイルスゲノムを注入します。注入されたウイルスゲノムは直後に宿主DNAとの不可解な結合を始めます。この結合によりDNAの組み替えが行われた結果、新たなヒトゲノム4が形成されます。

SCP-1735-JPによって再形成されるヒトゲノムは常に同一の塩基配列を成しており、その大部分は大磐井 千尋氏と同一のものであることが判明しています。また、この形成されたゲノムには挿入されたウイルスゲノムであるプロウイルス5が存在しており、感染細胞はこのプロウイルスに基づいてSCP-1735-JPを細胞分裂と共に核内にて合成します。

合成が完了した後、SCP-1735-JPは独自の膜透過性ペプチド6によって接触した細胞膜を内部から開閉し、細胞を破壊することなく外部へと脱します。これにより、感染細胞は死滅することなく内部に残留したプロウイルスを元にSCP-1735-JPを産生し続けます。産生は感染した細胞が通常の細胞死に至るまで継続します。

SCP-1735-JPの増殖速度は極めて速く、2-5日程度での潜伏期間を経て感染者はインフルエンザに類似した症状を示します。これらの症状はSCP-1735-JPが胸腺や骨髄(厳密には造血幹細胞)7に感染するまで継続します。SCP-1735-JPに感染した免疫細胞はSCP-1735-JPに対しての反応性を喪失し、一切の免疫反応を示すことはありません。この段階に達するとインフルエンザ様症状は完全に沈静化します。

その後もSCP-1735-JPは様々な細胞に感染しながら増殖し、1ヶ月程度で脳細胞等の神経細胞を含む全ての細胞に感染します。その後感染者は新陳代謝に伴ってSCP-1735-JP-Aに変化します。この際、感染者の肉体には通常の代謝からは逸脱した異常な細胞更新が観察されます。これらは進行の程度により5つのステージに分類されています。

ステージ1

1-2ヶ月目


女性の場合
代謝の活発化が認められます。顆粒膜細胞、外卵胞膜細胞、副腎皮質において女性ホルモンの分泌量が僅かに増加し、ホルモンバランスに乱れが生じます。

男性の場合
代謝の活発化が認められますが、目立った異常は観察されません。副腎皮質と精巣における女性ホルモンの分泌量が僅かに増加します。

ステージ5に達し、変態が完了したSCP-1735-JP-Aは以降、自身を大磐井 千尋と称して振舞います。なお、大磐井 千尋氏は2001年7月9日-18日に発生した██████誘拐殺人事件の被害者であり、死亡していることが確認されています。

大磐井 千尋氏の身辺調査の結果、氏の父親にあたる大磐井 良雄おおいわい よしお氏は日本生類創研(GoI-8101)に在籍していた事が判明しており、PoI-81-064に指定されています。またSCP-1735-JPはPoI-81-064によって作成されたことが判明しています。

064

PoI-81-064。運転免許証より回収

PoI-81-064は日本生類創研ではウィルス学部門に所属していた事が判明しています。PoI-81-064は日本生類創研において"ヒト免疫不全ウィルスを用いた後天ヒト遺伝子組み換えに関する研究"に従事していました。PoI-81-064は2004年7月29日を機に行方不明となっており、大磐井 千尋氏の死を原因として自発的に消息を断っているものと考えられています。

日本生類創研へのサイバー攻撃の際に得られた情報から、PoI-81-064は失踪する際に"ヒト免疫不全ウイルスを用いた後天ヒトゲノム組み換えに関する研究"、"基底組成入力処理済みヌクレオチドによる神経システムの再構築と記憶の復元に関する研究8"等の複数の研究成果を外部に持ち出していたと見られています。これらはSCP-1735-JPの作成に用いられたと考えられています。

PoI-81-064の失踪と同時に██████誘拐殺人事件の容疑者である男性4名が消息を絶っており、財団はこれらの事件とPoI-81-064の関連性を調査していました。2005年11月9日、大阪府大阪市西成地区で行われた調査の過程でSCP-1735-JP及びSCP-1735-JP-Aは発見されました。

PoI-81-064が該当地区で目撃されたことから、財団は該当地域一帯への聞き込み及び観察調査を実施しました。この調査で同地域内の雑居ビルにPoI-81-064が潜伏している事が判明し、直ちに機動部隊によるビルへの突入作戦が実行されました。これによりPoI-81-064は問題なく確保されました。

内部では24体のSCP-1735-JP-Aが共同生活を送っており、これらも全て確保されました。また、内部の複数の部屋には諸々の研究設備が存在しており、そこから密閉容器に保管されたSCP-1735-JPが回収されました。確保されたPoI-81-064と全てのSCP-1735-JP-A、及びSCP-1735-JPはサイト-81██へと移送されました。

この段階ではSCP-1735-JP-Aの異常性は不明であったため、早急な異常性把握を目的としてPoI-81-064及びSCP-1735-JP-Aへのインタビューが実施されました。以下は移送後に行われたインタビューの記録です。


PoI-81-064の証言に基づいて広域調査を実施したところ、大阪府大阪市に存在する違法風俗店「█████」、東京都に居住する██氏の自宅、茨城県水戸市███公園内の公衆便所、宮城県仙台市の[編集済]コミュニティ集会所にて新たな4体のSCP-1735-JP-Aが発見されました。

4体のSCP-1735-JP-Aそれぞれの手の甲には██████誘拐殺人事件の容疑者の名前と共に「繁殖用」という刺青が彫られていました。また、これらのSCP-1735-JP-Aは外科手術によって声帯と四肢の腱を切除されており、小型の複合型生命維持装置に接続されていました。

脳機能の確認調査の結果、対象の脳構造はSCP-1735-JP感染者ステージ5の物とは異なり感染者独自の脳構造を維持していました。この結果とビル調査時に押収された画像データなどの情報から、これらのSCP-1735-JP-Aは██████誘拐殺人事件の容疑者4名が変態したものであると推測されています。


補遺1: 2005/11/17、サイト-81██のクラスⅡ重要人物収容棟からPoI-81-064が脱走しました。詳細は以下の添付資料"インシデント-2005/11/17-PoI-81-064"を参照してください。

補遺2: 2005/11/17に発生したインシデント-2005/11/17-PoI-81-064以降、日本各地でPoI-81-064が目撃されると共にSCP-1735-JPの感染が確認されています。また、PoI-81-064の目撃された地域では複数名の行方不明者が生じる傾向がありPoI-81-064が新たなSCP-1735-JP-Aを作り出し、誘拐している可能性が指摘されています。PoI-81-064は発見当初のように、複数のSCP-1735-JP-Aと潜伏している可能性が高く、早急な発見と確保が求められています。

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