許可された職員には、クラス7対抗ミーム安全機構コード"第九圏Ninth Sphere"が付与されたことを勧告します。これによりラテン語の予備知識なしにSCP-1751を閲覧することが可能です。サイト内での医学的承認なしにこの機構を再付与してはならず、1時間につき2回以上付与することも厳禁とします。
アイテム番号: SCP-1751
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-1751は現在、周辺知識の隠蔽により収容されています。SCP-1751は物理的なオブジェクトではなく、またその特殊な状況のため、完全な収容は不可能です。
プロトコル・ヴォルツ・オブファスケーションにより、SCP-1751に対するすべてのメディアの注目は完全に隠蔽されています。財団エージェントはすべての主要メディアに潜入し、SCP-1751の形跡がないかどうかを監視してください。世界中の大学から招集された財団歴史学者はその影響力を行使し、SCP-1751が表面化する可能性を抑止してください。SCP-1751に言及しているすべての教科書は没収し、すべての複製は破棄してください。後続の版はSCP-1751への言及をすべて削除するように編集してください。
さらに、緊急起動システムを可能にするために手順プトレマイオス・トレピデーションが拡張されました。いくつかの財団の低軌道上施設には、大規模な収容違反が発生した場合に世界的に投与される"第九圏"対抗ミームの大量放出版が配備されています。"第九圏"はSCP-1751曝露による重篤な症状の発症を遅延させるのみのものであるため、これは猶予期間であることを考慮してください。SCP-1751に関する知識が収容不能状態に陥るイベントが発生した場合、クラスO記憶処理の適用が許可されます。
説明: SCP-1751は時空上の固定点であり、その情報はラテン語でのみ認識可能です。SCP-1751は現在判明しているところによると、原始ミーム的情報災害メカニズムによってこの効果を生み出しているように見受けられます。現在進行中の研究では、対抗ミームの有効性により、SCP-1751の異常効果に対する非ミーム的な発生要因が示唆されると提示していますが、SCP-1751がどのような体系で発現するのかは十分に判明していません。
具体的には、SCP-1751は西暦██年の1年全体を指し、地中海周辺地域を中心として展開されています。この期間において、既知の主要な歴史上の出来事は発生していませんが、近しい事象ではネロによる初期アブラハム教派に対する迫害との関連性が指摘されています。財団歴史学者はアレクサンドリア図書館の遺物から回収された財団管理下の数点の文書および死海文書の分析に基づき、SCP-1751が焼失した[編集済]とその余波に何らかの形で関連しているという見解を提唱しています。回収された文書内の関連箇所については、抜粋1751-a5-デルタを参照してください。
任意の知性を有する言語能力を有する生物によって認知された場合、SCP-1751について直接的に思考された際はいかなる場合でもその思考プロセスは必ずラテン語に置換されます。当該事象は非異常性の多言語認識と同様の挙動を示し、SCP-1751について直接的あるいは間接的に思考する際、被験者はラテン語で思考しているように見受けられます。SCP-1751思考プロセスの影響には、吐き気、頭痛、集中力の喪失、および意思疎通障害などがありますが、これらの症状は被験者が自発的に知覚のシグマクラス転換を経験したことによる結果であり、SCP-1751による追加症状であるとは見做されていません。
SCP-1751への長期曝露は大脳皮質のウェルニッケ野の退化を齎し、その結果としてラテン語を除く全言語の理解力が消滅し、長期的には言語を完全に理解することが不可能となります。極端な例では、SCP-1751に長時間曝露した患者において腫瘍の成長が観察されています。SCP-1751はヒトの脳の言語中枢内のニューロン接続を急速に分解し、再構築すると仮定されています。さらに、ラテン語の知識を既に保持している被験者では流暢さの程度に関連して症状は低減していきます。
SCP-1751は特定の時空点における情報災害感染であり、単なる文章やその他の人類による構築物ではないという事実により、 SCP-1751の収容は、それ自体に関する一般的な知識の隠蔽を中心に展開されてきました。SCP-1751に思考を巡らせるあらゆる知的種族は、場所、知能レベル、局所的な時間的基準点などに関係なく、その異常な影響を体験することになります。 そのため、SCP-1751を包含する全教科書は没収され、後続の版は編集されました。SCP-1751に関する知識の隠蔽および意図的な偽情報活動は、SCP-1751の特定の時空点に関する一般の人々の関心をゼロレベルにまで低下させる役割を果たしました。SCP-1751はGH-クラス"デッドグリーンハウス"シナリオの危険性を呈しており、メディアにアクセス不可能なほど最も遠隔の地域に存在する人類の一部のみが生存することになります。過去の小規模な収容違反は、急性発がん性物質の適用および防諜活動を通して不明瞭なものにされてきました。
補遺1751-009-a56:
インタビュー対象: D-493905
インタビュアー: マルフェク博士
序文: SCP-1751に約7時間曝露した後のD-493905へのインタビューです。D-493905は2時間、ラテン語以外の言語によって発話することができませんでした。太字の文章は英語での発話を示し、その他すべての発話はラテン語です。
<記録開始、████/██/██ グリニッジ標準時 1200:30:18>
マルフェク博士: 内部識別名称を宣言してください。
D-493905: D-493905
マルフェク博士: あなたは現在SCP-1751に累積で3時間曝露しています。気分はどうですか?
D-493905: もう部屋に戻っていいか?
マルフェク博士: 質問に答えてください。
D-493905: 頭がズキズキして食い物も受け付けないんだ。満足かい?帰らせてくれないか?
マルフェク博士: この抜粋を読んでください、D-493905。
この時点で、マルフェク博士はルイス・キャロルの詩『ジャバウォックの詩』の複写をテーブル上を滑らせてD-493905に渡し、D-493905はそれをラテン語で朗読する。現在英語で認識されていない単語は明瞭に置換され、D-493905は小休止を挟まない。
マルフェク博士: (カメラに向かって)被験者は英語で朗読することさえできないようです。また、SCP-1751の効果は不適切な単語などの個別の言語構成に依存しているようには見受けられません。
マルフェク博士: D-493905、SCP-1751を扱ってみてどう感じましたか?
D-493905: これについて考えるの止めることができないんだ。考えれば考えるほど頭がズキズキする、先生doc。でもそんなに気にしてないぜ、多分な。俺がこのあたりで見た中ではマシな方だ。もう帰ってもいいか?
マルフェク博士: 結構です、明日の8時に定期実験の報告を行ってください。
<記録記録終了、████/██/██ グリニッジ標準時 1200:35:47>
終了報告: Dクラス職員の状況の特性から、彼らを実験の被験者であることから分離することは困難であり、これにより自分が関与した研究について思考し続けると仮定されています。D-493905のSCP-1751に関する継続的な検討のために、彼の状態は予想以上に急速に悪化し、ラテン語以外の言語で発話することは不可能となりました。さらに、SCP-1751は公的に定められた言語構造に依存していないことが判明し、多くの造語が含まれているにもかかわらず、キャロルの『ジャバウォックの詩』にまで影響を与えていました。
補遺1751-033-o65:
インタビュー対象: D-493905
インタビュアー: マルフェク博士
序文:D-493905はSCP-1751に合計で47時間、累積的に曝露しました。D-493905は症状の発現が早期かつ急速であったにもかかわらず、SCP-1751の異常効果による完全な自明的分解に対して異常に抵抗力があることが判明したため、彼は有益な研究資産となりました。30時間以上生存した実験の被験者は他に存在しません。
<記録開始、████/██/██ グリニッジ標準時 1421:25:38 >
マルフェク博士: 気分はどうですか、D-493905?
D-493905は呟き、頭を抱えている。
マルフェク博士: あなたには鎮痛剤を処方しました。効き目はないのでしょうか?
D-493905: 効かなくなったようだ。
マルフェク博士: 痛みは激しくなったのですか?
D-493905: ああ。
マルフェク博士: 新たな症状はそれだけですか?
D-493905: 悪い夢を見るようになった。
マルフェク博士: 何ですって?詳しく説明して頂けませんか?
D-493905: 悪夢を見ているんだ。たいてい焼け死ぬんだ、いつも大昔っぽい場所で。柱と松明がある。
マルフェク博士: 強い睡眠薬を処方しましょう。それだけですか?それとも-D-493905?大丈夫ですか?D-493905?
この時点で、D-493905は大発作と同一の様相で痙攣しているように見受けられる。
D-493905: Amabo te nisi incendias me.
D-493905は最後の発声の後、4分17秒間痙攣および悲鳴を上げ続けた後に死亡した。検視の結果、SCP-1751の症状と一致する損傷と、脳のウェルニッケ野において非常に大きな破裂脳動脈瘤の痕跡があることが明らかになった。
<記録終了、████/██/██ グリニッジ標準時 1425:34:27>
終了報告: D-493905の最後の言葉の翻訳をSCP-1751文章に含めようとしたすべての試行は、実装された対抗ミーム"第九圏"を投与しても、引用文を翻訳するというSCP-1751の異常効果が原因で失敗に終わりました。あらゆる場合においても、分離された翻訳が何らかの形でSCP-1751に関連付けられると、直ちにラテン語を除くいかなる言語でも常に表現不可能になります。SCP-1751の知識を有する職員でその文の意味を理解できる人物は確認されていません。
抜粋1751-a5-デルタ:
…
そしてジプシーの女は神々に叫んだ、
焼かれた家族と子供たちを救うよう、
彼女の足元が沸き立った。
しかし人々の怒りは神々のそれのようなものではなく、
彼女の弱さを罪であると受け止め、
それを侮辱と見做した。
彼らの虚栄心と割れんばかりの笑みの内に、
彼女の恥を時の流れに縛り付け、
死にゆく彼女の命を奪い去り、釘付けにした、
悪意に満ちた時計に、すべての人々が、
記憶し、理解できるように、
そして彼女の痛みを享受するように。
…