SCP-1787
評価: -2+x

アイテム番号: SCP-1787

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1787-Aは、ベッド・ベッドサイドテーブル・ランプ・リクライニングチェア・作業台などの適切な家具を備えた標準的な居住空間に収容します。書籍や音楽機器などの他の奢侈品は、勤務中の研究者の裁量で与えられることになっています。SCP-1787-Aに対しては、現在地がイタリアの██████にある老人ホームだという偽装を保ってください。

SCP-1787-Aは彫刻作業中のみ工具の利用が許可されています。それ以外の時は、工具はスクーター博士のオフィスにある鍵付きの引き出しに保管します。

SCP-1787-Bの全ての配達は、スクリーニング検査をした後、SCP-1787-Aの居住区へ運びます。SCP-1787-Aの彫刻作業中は、武装警備員1名と有資格者の獣医1名がその場で待機します。作業中、ドッグフードと水皿が提供されます。未完成のSCP-1787-B作品はサイト内の犬小屋に運び、完成するまで非異常性のイヌ科と同じように(物理的に可能な範囲で)世話をしてください。

SCP-1787-Aの全作品は、徹底的な身体検査の後に安楽死させます。死後サンプルは収集・分析し、今後の研究の可能性のために極低温下で保管します。全ての死骸は焼却処分します。SCP-1787-Aには、作品は思いやりのある家庭に引き取られたと伝えてください。

説明: SCP-1787-Aは約65~70歳、身長1.7mのイタリア人男性です。SCP-1787-Aの外見は年齢および民族と一致しており、殆ど目立つ要素がありません。

毎週1回、SCP-1787-Aは居場所に関係なく、1つの小包を受け取ります。小包にはSCP-1787-Aの本名(█████ ████████)、イエイヌ(Canis lupus familiaris)の品種と性別、そして返送先住所1のみが記載されています。小包の大きさは10~75立方cm、重量は3~80kgの間で変動します2

各小包の中には、SCP-1787-Bと指定される生物学的材質の立方体があります。これらは部分的に毛皮で覆われた未分化の肉で構成されており、DNA検査はC. lupus familiarisのそれと一致しました。SCP-1787-Aは粘土に似た彫刻素材としてSCP-1787-Bを扱い、かんな・やすり・ナイフ・のみなどを使って3、小包に書かれた所望の仕様に合わせて犬を彫ります。犬のサイズと (SCP-1787-Aが主張するところの) SCP-1787-Bの質に応じて、この作業には6時間~5日ほど掛かります。

この過程で、SCP-1787-Aは犬の特徴を彫り込んでいきます。SCP-1787-Aの彫刻が仕上げの段階に入ると、SCP-1787-Bは生命を宿し、イエイヌが主人に対して見せるものとして予想される振舞いを示します(例として、彫られた尻尾を振る・完成した口と顎を開けて吠えたり喘いだりするなど)。犬は体の他の部位が彫刻されている間も苦痛の兆しを見せません(そして彫刻終了までは退屈そうな様子を見せます)。SCP-1787-Aによる完成品は、肉体的かつ遺伝的に同じ品種の自然繁殖させた犬と同一です。

SCP-1787-Bの送信元と作成方法は現在も不明です。SCP-1787-Aがこの件に関して提供できる、あるいは提供の意思がある唯一の情報は「古い友人が送ってくる」というものでした。

SCP-1787-Aはイタリアの██████において、SCP-1787-Bの未完成品が観光客に噛み付いた事件の際に発見されました。地元当局は警告を受け、潜入していたエージェントが何事もなくSCP-1787-Aを作業場から回収しました。観光客にはクラスC記憶処理が施され、野良犬の襲撃というカバーストーリーは簡単に受け入れられました。

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