SCP-1788-JP
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初期収容時のSCP-1788-JP

アイテム番号: SCP-1788-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1788-JPはサイト-81██のタイプ-I04物品収容セクター1に保管されます。SCP-1788-JPを扱う職員は実験などの特別な場合を除き、ゴム手袋を装着することが義務付けられます。

必要に応じてSCP-1788-JP-1に対してのインタビューを行い、提供された情報に応じた報酬を与えます。その際のSCP-1788-JP-1の状態に応じ、カウンセリングや身体検査を行います。この処置はSCP-1788-JP-a,bに対しては必要ありません。この処置及び実験の際を除いて、SCP-1788-JP-1及びSCP-1788-JP-a,bはSCP-1788-JP内に留め置かれます。

説明: SCP-1788-JPは俗に鳥獣人物戯画と呼ばれる絵巻物のうち、甲巻の第16紙後半 - 第18紙のほぼ完全なコピーです。非常に高い精度でオリジナルと同様の内容が描画されているものの、財団の年代測定チームはこのオブジェクトが1960年頃に作成された複製品であることを特定しました。

SCP-1788-JP内で描画されている蛙と兎(それぞれSCP-1788-JP-a,SCP-1788-JP-bと呼称)は、SCP-1788-JP内部の描画世界と現実世界とを行き来できる性質があり、それは任意の人間がSCP-1788-JP内部の描画を指でなぞることによって達成されます。この際、SCP-1788-JP内の対応する描画が消失します。"召喚"されるSCP-1788-JP-a,bは描画内で表現された半擬人化されたような生物ではなく、それぞれニホンアマガエル(Hyla japonica)、ニホンノウサギ(Lepus brachyurus)と生物学的特徴に同一です。SCP-1788-JP-a,bは現実世界の人間によってなぞられること以外に現実世界に移動する手段を持たないと考えられており、SCP-1788-JP内部に存在する間は静止しています。SCP-1788-JP-a,bが死亡するとその死体は即座に消失し、SCP-1788-JP内の対応する描画が再出現します。

SCP-1788-JP-aはSCP-1788-JP内部に描画された5体のカエルであり、現実世界ではニホンアマガエルの姿を取ります。SCP-1788-JP-aは通常のニホンアマガエルと比較すると、非常に優れた活動能力を持ちます。SCP-1788-JP-aは言語によるコミュニケーションを漠然と理解する他、隠密を主とする活動に対して高いレベルを持ちます。これには人間の視野角の予測、目標地点へ移動するための段階的なアプローチ、意図的に音を発生させることによる陽動などが含まれます。非異常のニホンアマガエルから顕著に逸脱する点として、SCP-1788-JP-aは節を抜いた竹のような小型の筒を取り出し、水中に潜伏する行動をとります2。SCP-1788-JP-aがどこに小型の筒を隠し持っているかは不明であり、突然出現しているように見えます。ニホンアマガエルが水中で活動できる時間は元から長いものの、SCP-1788-JP-aの行動はこの時間を伸ばすことに役立っています。

SCP-1788-JP-bはSCP-1788-JP内部に描画された4体のウサギであり、現実世界ではニホンノウサギの姿を取ります。SCP-1788-JP-aと同様、非異常の種に比べて非常に優れた活動能力を持ち、人語の理解度合はSCP-1788-JP-aよりも高度です。SCP-1788-JP-bはSCP-1788-JP-aに見られたような水中潜伏を行うことはありません。SCP-1788-JP-bは屋外の高所を速いスピードで移動すること3に長けており、建物の屋上-屋上間を跳躍したり、起伏の無い壁面を上ったりすることを得意とします。研究チームの一部はSCP-1788-JP-bが手足の先の粘着性を操作し、壁面を利用した高速な移動を可能にしていると主張していますが、完全な立証には至っていません。

SCP-1788-JP-a,bは財団に対して敵対的な態度を示し続けています。SCP-1788-JP-a,bは召喚された際には基本的に収容下から脱走しようと試み、それが不可能だと判断した場合には潜伏、攻撃、侮辱的なジェスチャー、自殺などの行為を試みます。SCP-1788-JP-a,bの活動能力も収容違反試行時に記録されたものがほとんどです。実験によって、SCP-1788-JP-a,bはSCP-1788-JPから離れられる距離に限界はないと考えられています。しかしながらSCP-1788-JP-a,bには現実世界での活動時間に限界があると思われ、どのような安全な環境に置かれたとしても2日程度で死亡します。

SCP-1788-JPは幾つかの異常な現象/アイテムについて関連深く示唆されていた[編集済み]付近の住居を調査した際に発見、収容されました。調査時、当該住居は完全に無人でした。同時に見つかった幾つかの資料から、住居はGoI-834("無尽月導衆")の構成員によって使用されていたと考えられています。住居は秘密裏に財団の監視下に置かれましたが、本稿執筆時点に至るまで異常な人物/団体の接触はありません。

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インシデント発生時のSCP-1788-JP(画像中央上のSCP-1788-JP-1に注目)

インシデント記録1788-JP-01(2015/11/16)
2015/11/16のPM11:51、SCP-1788-JP内部の描画世界に突如として男性(SCP-1788-JP-1と指定)が出現し、続く10分間で発生した事象により、結果的に3体のSCP-1788-JP-aとすべてのSCP-1788-JP-bを収容下から紛失することに繋がりました。財団の監視カメラはインシデントの一部始終を記録しており、SCP-1788-JPの監視体制は一時的に強化されることが決定しました。以下はその監視カメラの記録の抜粋です。

備考: 監視カメラはSCP-1788-JPの付近に設置されており、SCP-1788-JPはタイプ-I04物品収容セクターの透明なケース内部に安置してある。監視カメラはSCP-1788-JPを正確に捉えている。

<抜粋開始>

[PM11:51、SCP-1788-JP内部の描画世界にSCP-1788-JP-1が出現する。SCP-1788-JP-1は甚平のようなものを着用しており、体格は描画内のSCP-1788-JP-a,bとほぼ同一か、それより少し大きい。この時点で、SCP-1788-JP内の描画はすべて動き始める。SCP-1788-JP-a,bも同様。]

[SCP-1788-JP-a,bはSCP-1788-JP-1の出現に驚いているように見えるが、すぐさまSCP-1788-JP-1へ向かって体当たりや張り手のような動作をしながら向かっていく。]

[SCP-1788-JP-1は自身に向かってきたSCP-1788-JP-a,b群に対して反撃する。SCP-1788-JP-1の攻撃手段は対象の肩周辺を狙った両手での手刀、対象の腰を後ろから掴み自身の体を後方に反らすことで対象を叩きつける、対象の両足を空中に高く掲げさせ上半身を押さえつける等様々である。]

[SCP-1788-JP-1に撃退されたSCP-1788-JP-a,bは順次SCP-1788-JP-1の近辺に正座する。SCP-1788-JP-1が撃退されていない最後の1体のSCP-1788-JP-bと戦闘を始めたタイミングで、当該監視カメラは異常事態を判断してサイト-81██管制室にアラートを送信する。]

[SCP-1788-JP-1は最後のSCP-1788-JP-bを撃退した後に座り込み、正座しているSCP-1788-JP-a,b群に対してジェスチャーを行いつつ、何かを喋っている。現実世界に音は発生しておらず、どのような内容なのかは不明。]
※記録を確認した人物の大半は、SCP-1788-JP-1のこの動作を説教または威圧のようであると供述する。

[現場近くに居た保安職員が駆け付ける。保安職員はSCP-1788-JPの状態を確認し、セクターの管理官に連絡を取る。]

保安職員: こちら保安職員██、SCP-1788-JPの中に謎の男性が出現し、a,bに干渉しています。a,bをSCP-1788-JPから召喚して退避させます。許可願います。

セクター管理官: [監視カメラの録音機能からは不明瞭。]

[保安職員がケースを解錠しSCP-1788-JP-a,bの召喚を試みるが、反応はない。]

保安職員: オブジェクト反応ありません。追加の指示願います。

セクター管理官: [監視カメラの録音機能からは不明瞭。]

[SCP-1788-JP-1がSCP-1788-JPの左端を指さし、SCP-1788-JP-a,bがSCP-1788-JPの左端に向かって移動を始める。]

[3体のSCP-1788-JP-aとすべてのSCP-1788-JP-bが、SCP-1788-JPの左端からSCP-1788-JPを去る。保安職員は咄嗟にSCP-1788-JPの左端に壁を書き足し、残る2体のSCP-1788-JP-aは書き足された壁を前に立ち止まる。]

[SCP-1788-JP-1はSCP-1788-JPの右端を指差し、残る2体のSCP-1788-JP-aはSCP-1788-JPの右端に向かって走り始める。]

[保安職員は続いてSCP-1788-JPの右端にも壁を書き足す。]

[2体のSCP-1788-JP-aは首を振った後、ゆっくりと元の描画位置に戻り始める。SCP-1788-JP-1は頭を搔きむしるような動作をする。]

[2体のSCP-1788-JP-aが平時の描画位置、姿勢に戻り、SCP-1788-JP-1も座り込んだまま動作を停止する。]

<抜粋終了>

付記: 保安職員██が行ったSCP-1788-JPへの描画行為は後に独断での行動だと判明しましたが、インシデントの被害を抑える働きをしたとの見方もあることから、処分は保留されています。

このインシデント発生以降、SCP-1788-JP-1はSCP-1788-JPに留まり続けています。SCP-1788-JP-1もまた、SCP-1788-JP-a,bと同様に(自身の意思では不可能であるものの)SCP-1788-JP内部の描画世界と現実世界とを行き来できます。SCP-1788-JP-1は現実世界ではやや大柄な成人した日本人の姿を取ります。SCP-1788-JP-1はSCP-1788-JP-a,bに見られたような活動能力の大幅な上昇は見られないものの、非常に洗練された格闘技術、隠密技術を持ちます。SCP-1788-JP-1は一貫して、財団に対して非協力的ないし敵対的な態度を取り続けています。

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吉村甲之介(リングネーム:超獣ギガント) 知人のFacebookから引用(奥の男性に注目)

補遺-1: 財団の調査により、SCP-1788-JP-1の現実世界での形態は、和歌山県██市の地方プロレス団体"████プロレス"のメンバーである吉村甲之介(リングネーム:超獣ギガント)であると判明しました。SCP-1788-JP-1はインシデント1788-JP-01の発生と同時刻に行方不明となっており、その時刻にSCP-1788-JP内部に移動したものと思われます。SCP-1788-JP-1の既知の最後の目撃情報は██駅構内であり、黒いフードを被った人物とすれ違い様に会話する姿が駅の監視カメラに記録されています。財団によって、SCP-1788-JP-1の身分に対して標準的な失踪偽装が施されました。

補遺-2: 幾度となく実施されたSCP-1788-JP-1へのインタビューによって、SCP-1788-JP自体の情報及びGoI-834("無尽月導衆")の情報が僅かながら獲得出来ています。依然としてSCP-1788-JP-1は財団に対して非協力的なものの、その態度は全体として改善傾向にあると思われます。以下はSCP-1788-JP-1に対して行われたインタビューの抜粋です。

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