SCP-1809-JP
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バグダードのモスクに出現したSCP-1809-JP

アイテム番号: SCP-1809-JP

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-1809-JPは高危険度物品ロッカーに収容します。持ち出しにはサイト管理官の許可が必要です。いかなる場合でも、イスラム教信者をSCP-1809-JPから1m以内に接近させてはいけません。Dクラス職員を用いての曝露実験は、安全が確保できない上に優先度が低いため、現在は許可されません。

諜報局中東各支局は中東各国政府の協力の下、モスクとその附属施設を一時閉鎖し監視下に置き、SCP-1809-JPの出現に備えます。SCP-1809-JPの出現を確認した場合、直ちに現場周辺をカバーストーリー「テロリストによる爆破予告」で封鎖し、警察官や兵士に偽装した機動部隊Σ-11("シャーの護衛隊")を派遣して回収して下さい。Σ-11隊員にはオブトサソリ(Leiurus quinquestriatus)の抗毒血清の携帯が義務付けられます。

SCP-1809-JPの回収が間に合わず曝露者が発生した場合、Σ-11は現場付近のターゲットに成り得る人物を護衛し、曝露者を迎撃します。ミッションの成否に関わらず、曝露者が所持していたSCP-1809-JPは速やかに回収して下さい。

説明: SCP-1809-JPはウマル・ハイヤーム1の詩集 『ルバイヤート』2を収録した書籍群です。本リビジョン編集時点で財団は19冊を回収しています。外見や記述言語は実例ごとに異なりますが、出版者名に必ず"SAPHIR出版"と記されていることから、GoI-███-FR"神秘主義終焉のための無神論者協会(SAPHIR)"との関係が確実視されています。

SCP-1809-JPは中東イスラム教圏のモスク、もしくはその附属施設に不定なタイミングで出現します。イスラム教信者(以下、曝露者)が約1m以内に接近すると、SCP-1809-JPは自動的に開き、ページ上に渦巻き状のポータルを発生させます。曝露者はポータルに瞬間的に吸引されて消失し、次いでSCP-1809-JPも一瞬の閃光と発煙を伴って消失します。GPSを装備させたDクラス職員を用いた実験では、消失と同時に信号が途絶しています。

曝露者は約2~24時間後、消失地点の周囲約10km圏内に、SCP-1809-JPを所持した状態で再出現します3。再出現した曝露者は全身を黒い衣装で覆い、オブトサソリ由来の毒物を塗布した刃物で武装しており、以下のような異常な身体能力を備えています。

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再出現した曝露者の様子

・約50km/hでほぼ足音を発生させずに走行する。
・幅数cmの塀の上を移動する。
・幅約12mの河川を飛び越える。
・素手でドアを破壊する。
・完全な暗闇でも不自由しない。
・四肢が欠損しても行動を続行する。
・約20m離れた標的に刃物を投擲して命中させる。

曝露者はイスラム教において一般的に重要とされる人物4(以下、ターゲット)の位置を正確に感知することが可能であり、最近距離のターゲットの殺害を試みます。この際「教敵に死を」「アッラーの裁きを」「これはジハードである」等と叫びながら行う傾向があります。諜報局のSAPHIR対策班は、この行動を「周囲のイスラム教信者に同じイスラム教信者の犯行であることを印象付け、宗派間の対立を誘発するためのSAPHIRの戦略」と分析しています。

ターゲットの殺害に成功すると、曝露者は初接触時と同様のプロセスで消失しますが、SCP-1809-JPはその場に残ります。再消失した曝露者の行方は不明です。曝露者が所持していたSCP-1809-JPを回収・分析した結果、ターゲットの殺害に成功した場合のみ、最後のページに曝露者の氏名を用いたルバーイー形式の詩が追加されていることが判明しました。これらの詩はルバイヤートのいかなるバージョンにも収録されたことがなく、宗教的盲信や殺人を肯定する等、ルバイヤート本来の作風から乖離した内容です。

追加された詩の例:

幸いなるかな、アリーよ。汝こそ真の勇者である。
薔薇の頬せる酒姫サーキィ5に祝杯を注がせよう。
家に残した妻のことなど忘れてしまえ。
汝は彼女をハレムの檻から解放してやったまで。

Case-██(202█/██/██、リヤドで発生)の例

思い悩むな、ムスタファよ。汝が振るいしは天輪6利鎌とがま
人の定めはなべて、天の書に太初はじめに記された通り。
牛と羊をほふって祝宴を開こう。
見よ。畜生と同じだ、奴らの生死などは。

Case-██(202█/█/██、イスラマバードで発生)の例

世の燈明とうみょうたれ、ハーシムよ。汝は秩序をもたらせり。
生者の戯言ざれごとを止めよ、死者の沈黙こそよろこばし。
黄金のねやを大麻の紫煙で満たさん。
静寂に、ほら、ジブリール7の啓示が聞こえよう。

Case-██(202█/██/█、クウェートで発生)の例

補遺1・現状に関して: 本リビジョン編集時点でのSCP-1809-JPによる死者数は、曝露者が14名、ターゲットが8名、Σ-11隊員が1名、無関係の民間人が15名です。また、カバーストーリーによる社会影響も無視できないレベルに達しており、中東イスラム教圏での国家・宗派間の対立が顕在化しつつあります。渉外部門は中東各国政府に全モスクおよび附属施設の一時閉鎖を求めていますが、イスラム社会の習慣上困難との返答を受けており、対策は監視カメラの設置等に留まっています。

補遺2・イランに関して: 財団はイランに対しては、1979年のイラン革命以来ほぼ介入不能状態であり、SCP-1809-JPの被害状況等も不明です。ただし、イランに潜入中のフィールドエージェントからの報告によれば、同国のモスクが202█/██/█以来幾度も"親米勢力による爆破予告"によって封鎖されていること、それに連動する形でGoI-████"イスラム・アーティファクト開発事務局(ORIA)"の活動が活発化していること等が確認されており、イランに出現したSCP-1809-JPは彼らが独自に対処している可能性があります。

インタビューログ-1809-JP:

前記: Case-██(202█/██/█、ダマスカスで発生)で記録された。曝露者はΣ-11の攻撃で両足を失っている。曝露者との意思疎通に成功した唯一の例であり、その心理状態を探る手掛かりと考えられている。


<前略>

曝露者: かの者はムスリムにあらず! 殺せ、豚どもを殺せ!(15:08:11)

サローヤン隊員(Σ-11ダマスカス担当部隊隊長): ヘイ、せっかくの機会なんだ。少しお話しようや。どうしてそこまでするんだ? アッラーが殺せと命じたのか?[唾を吐く]クルアーンのどこに書いてあるんだ、そんなこと。(15:08:16)

ペトロシャン隊員(同隊副隊長): 隊長、この人は悪くありません。(15:08:28)

サローヤン隊員: 分かってるよ。(15:08:33)

曝露者: 戻るためだ。(15:08:36)

サローヤン隊員: 何だって?(15:08:39)

曝露者: 四行詩の宮殿に! 黄金と真珠で飾られた、この世の楽園。薔薇のような美女が微笑み、庭園は酒の泉を湛え、香炉からは大麻の紫煙が溢れんばかり! ハイヤームの四行詩のような場所に、私は現実に居たのだ! 素晴らしい。素晴らしい享楽に、浸らせるだけ浸らせておいて、ああ、山の長老は私を放り出した!(15:08:42)

サローヤン隊員: 誰だそいつは。(15:09:07)

曝露者: 宮殿の主、サソリどもの束ね手、アッラーの下僕にして背信者。山の長老は約束した! 教敵の首級を討ち取れば、四行詩の宮殿に、あの享楽の中に戻してくれると。永遠に![刃物を口に咥え、両手を用いて移動を開始する] (15:09:10)

サローヤン隊員: 許せ。[機関銃で曝露者を終了する] (15:09:31)

<後略>

 
 
 

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