SCP-1815
評価: -4+x

アイテム番号: SCP-1815

オブジェクト: Euclid Neutralized

特別収容プロトコル: SCP-1815は現在、Neutralizedに指定されています。当該ファイルは異常な活動の再開が検出された場合のために残されています。SCP-1815の無力化に関する情報についてはSCP-3965および文書-3965-Baoyingを参照してください。

以前の収容プロトコル

すべての主要天文機関および施設に潜伏している諜報員はSCP-1815の存在について発見された情報を管理し、一般市民への漏洩を防いでください。SCP-1815の現在位置と送信は電波望遠衛星 "セレス"、"リーベル"、および"リベラ"によって監視し、サイト-59の職員によって情報を編集してください。これらの通信の性質の変化、またはSCP-1815の活動のいかなる変化も、直ちにレベル3以上の研究者に報告してください。

水星周回軌道上にあるとされる探査機「メッセンジャー」に関する情報は捏造されたものであり、この探査機によって収集されたとされるすべての写真や情報は、実際には財団の「クイックシルバー」シリーズの探査機によって入手されたものです。観測されたヤヌスイベントに対応した「クイックシルバー」作戦が計画されています(詳細は文書SCP-1815-MQを参照)

SCP-1815や水星が地上からの観測において顕著な異常活動が示され、標準的な誤報プロトコルでは不十分な場合、財団は世界的なインターネットサービスの遮断を実施し、すべての政府機関に状況を通知してください。すべての主要な天文機関に誤報エージェントを派遣し、インシデントについての知識を抑圧してください。現在準備されているカバーストーリーとしては、コロナ質量放出およびそれに続く地磁気嵐があります。

説明: SCP-1815は外観、寸法、性質が不明な恒星間天体です。直接観測の試みはすべて失敗に終わっており、オブジェクトおよびその位置はそれが放出する電波によってのみ検出可能です。これらの電波は一般的に同様の伝達を特徴としており、52bpmの一定速度で発生する正体不明の空気音です。これらの電波は物体が太陽に接近しているかどうかにかかわらず、背景雑音やRFI1がないことを特徴としています。SCP-1815は引力を持っているようには見えず、完全な物質ではないという仮説が立てられています。SCP-1815は知覚があるという兆候を示していませんが、その可能性は否定されていません(補遺1815-001参照)。

SCP-1815は水星と同じ軌道、離心、速度で移動していますが、移動方向は逆になっています。このため、オブジェクトは定期的に惑星と衝突していますが、どちらの天体にも影響を与えていないようであることから、SCP-1815は部分的あるいは全体的に実体のない天体であることが示唆されています。

SCP-1815はまれに軌道軸を横切るすべての運動を停止しますが、系統的な運動や銀河運動は影響を受けずに継続します。これが発生している間に水星は多くの異常を示し、高倍率の望遠鏡観測では不規則かつ不明瞭になります。標準的な伝達は通常80~120分の間、持続的な擦れたようなノイズによって中断されます。これらの現象はヤヌスイベントと命名されています。

当該天体の発見以来、合計5回のヤヌスイベントが記録されています。水星からのサンプル採取が技術的に困難なため、各イベントが惑星の安定性に及ぼす影響を完全に測定することは現在のところ不可能です。しかし、1986年の最初のイベントの後、財団を拠点とする探査機が惑星およびSCP-1815を監視する一連の作戦が計画されました。

作戦I
探査機指定: クイックシルバー-1815-I
前回のヤヌスイベント発生日: 1986年██月██日
発射日: 1988年██月██日
水星への接近日: 1988年██月██日
SCP-1815への接近日: 1989年██月██日
結果: 水星表面に観測可能な異常なし。水星の磁気圏の強度が4%低下していることが示された2。探査機はSCP-1815が存在する地点を何事もなく通過した。SCP-1815の全てのポイントがオブジェクトのメッセージを発信しているように見える。このデータより、SCP-1815の概算直径は1,800kmであることが判明した。

作戦II
探査機指定: クイックシルバー-1815-II
前回のヤヌスイベント発生日: 1990年██月██日
発射日: 1990年██月██日
水星への接近日: 1991年██月██日
SCP-1815への接近日: 1991年██月██日
結果: 結果は作戦Iとほぼ同様であったが、水星の磁気圏の測定値は磁場強度が11%減少し、SCP-1815の直径は約2,300kmとなっていた。

作戦III
探査機指定: クイックシルバー-1815-III
前回のヤヌスイベント発生日: 1996年██月██日
発射日: 1996年██月██日
水星への接近日: 1996年██月██日
SCP-1815への接近日: 1997年██月██日
結果: 水星の地表を観測すると、これまで記録されていたクレーターが約7割消失しているなど、惑星の地形に著しい変化が見られる3。磁気圏の測定値は磁場強度が40%減少し、SCP-1815の直径は4,500kmになった。SCP-1815の外周に到達した時点で、探査機との連絡は失われた。

作戦IV
探査機指定: クイックシルバー-1815-IV
前回のヤヌスイベント発生日: 2003年██月██日
発射日: 2004年██月██日
水星への接近日: 2004年██月██日
SCP-1815への接近日: 2004年██月██日
結果: 作戦IIIで報告された地理的な異常はなく、磁気圏の磁場強度の低下は15%程度であり、SCP-1815の直径は2,800kmほどとなっていた。探査機はSCP-1815の存在する地点を通過することに成功したが、SCP-1815は通過中に探査機に2次的なメッセージを送信した(詳細は補遺1815-001を参照)。

作戦V
探査機指定: クイックシルバー-1815-V
前回のヤヌスイベント発生日: 2012年██月██日
発射日: (保留中)
水星への接近日: (保留中)
SCP-1815への接近日: (保留中)
結果: (保留中)

水星の磁気圏の強度が低下し続けていることから、SCP-1815が惑星の核に異常を起こしていることが示唆されており、[データ削除済]まで引き起こしている可能性があります。もしこれが事実であれば、現在の予測(作戦IIIの異常を除く)では、███年以内に完全な[データ削除済]が起こることが示唆されています。もしこれが起こった場合、水星破壊のための適切なカバーストーリーは未だ準備されていません。

補遺[1815-001]: 送信信号-1815-QIVの内容
作戦IVで受信したメッセージには、太陽系の配置を詳細に描写した144枚の画像が含まれていました。連続して見たところ、最初の48フレームには通常の軌道を回る天体が描かれています。49~96フレームの間には、惑星と衛星の第2群が登場し始め、これらの天体は第1群と同じ軌道を逆向きに移動しています。97~144のフレームでは、第1群が消え始め、第2群だけが残っています。第2群の惑星および衛星の寸法は不明確で、財団のデジタルリソースでは形状を適切にレンダリングすることは不可能であると見られています(これはフレーム97~144の太陽にも当てはまります)。この通信は財団のスタッフが採用したエンコーディングを使用していましたが、SCP-1815が知性を持つ可能性は再評価中です。

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