SCP-1817
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アイテム番号: SCP-1817

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 有刺鉄線を備えた高さ3メートルの金網フェンスがSCP-1817の端から100メートル離れた位置に建設されています。この異常領域に進入するすべての職員はレベルA対危険物スーツを着用することとします。少なくとも30名の職員が常時、SCP-1817の周辺をパトロールします。

上記の服装要件はSCP-1817-1のサンプルを扱う作業に従事する財団職員も同様に遵守するものとします。職員はSCP-1817-A実体に話しかけたり同実体を捜索したりしてはなりませんが、実体の側から対話が始められた場合は当該実体と会話することが許可されます。

説明: SCP-1817はフランスの█████████からおよそ2キロメートル離れた場所に位置する不規則な形状の5平方キロメートルの領域を指します。この地点には気象条件と関係なく厚く立ち込める霧が常時存在しており、これはSCP-1817-1として指定されています。実験により、この霧の組成自体にはなんらの特有な異常性質もないことが判明しています。この物質は1.5メートルより先のあらゆる視界を妨げるだけの十分な密度を持っています。吸入された場合、SCP-1817-1は現時点では未知の化合物を吸入者の体内に放出し、この化合物が引き起こす化学反応によって吸入者は発火し始めます。さらに、この物質は30分間の時間をかけて露出している表皮や生体組織を徐々に剥ぎ取っていきます。このため、SCP-1817-1に覆われているSCP-1817の領域全体は表土を欠いています。SCP-1817から離脱しSCP-1817-1と離れるまで痛みの感覚を報告した対象者はいないことから、SCP-1817-1中のいずれかの構成要素がこのプロセスにおいて麻酔薬として作用していると考えられています。

SCP-1817-AはSCP-1817内に棲息している実体群を指します。SCP-1817-1の性質から、これらの実体は有機物で構成されてはいないものと推測されています。この実体の外見はさまざまに異なっていますが、いくつかの要素はすべてのSCP-1817-A実体に共通して見ることができます:

  • 2つの付属肢を移動に用いる
  • 全体的に暗緑色の配色
  • おおむね人型である
  • 胴体全体に広がる口のような大型の開口部を持つ
  • 知性を有し、さまざまな種類の言語を発話および理解する能力を持つ1

逆に、実体の間には相違点もいくつかあります。具体的には:

  • 上体部の手足の数は2本から10本の範囲である
  • 個体の高さは3メートルから6メートルの範囲である
  • フィリピンオオコウモリ(Acerodon jubatus)のものに似た翼が上体の付属肢の代わりに存在している場合がある
  • 口状の開口部にある歯の数はゼロから数百の範囲である

これらの実体はSCP-1817から出ることができないか、それを非常に嫌っているようで、それを強いるような行為には通常激烈な反応を示します。また、SCP-1817-A実体は職員によるSCP-1817領域のあらゆる探索行動を積極的に妨害しようとします。

インタビューログ-1817-アルファ:

回答者: SCP-1817-A-01

質問者: エージェント・ソフィア・ラグランジュ(Sophia Lagrange)

序: 以下のログは財団がSCP-1817-A実体とコミュニケーションを取ろうとした最初の試みについての記録である。

<ログ開始>

エージェント・ラグランジュ: ハロー。

SCP-1817-A-01: 立ち去ってください。

エージェント・ラグランジュ: いくつか質問をしなければなりません、どうかお願いします。

SCP-1817-A-01: 立ち去ってください。

エージェント・ラグランジュ: なぜ去ってほしいと思うのですか?

SCP-1817-A-01: ここは危険です、そして我々はあなたたちに仕事を邪魔してほしくありません。

エージェント・ラグランジュ: 邪魔はしません。我々はきっと、あなたを助けることができます。私とチームにこの領域をもっと探索させてさえもらえれば、なんらかの支援を提供できるでしょう。

SCP-1817-A-01: あなたには無理です、ソフィア2。あなたの組織が邪魔をするつもりなら、いいことは何もありません。

エージェント・ラグランジュ: 我々には多くのリソースがありますし、あなたがやろうとしていることが何であるにせよ、それに不可欠なものとなりうる知識もあります。

SCP-1817-A-01: いいえ、それは間違いです。これ以上接近しようとするならば、私はあなたに対して実力をもって行動しなければなりません。

[エージェント・ラグランジュは数分間、チームの他のメンバーと協議する。]

エージェント・ラグランジュ: いいでしょう。出て行くことにします。

<ログ終了>

結: エージェント・ラグランジュはこの領域およびそこに存在する異常性についてのさらなる情報を収集するためのSCP-1817に対する秘密探索作戦を指揮することとなった。

作戦報告-1817-アルファ: 1995/05/19、エージェント・ラグランジュはMTFイプシロン-03(別名「目薬(Sights for Sore Eyes)」)を伴い、領域の探索およびさらなる異常性質の発見のためにSCP-1817に進入した。当該領域に進入したほとんど直後、大量のSCP-1817-A実体群が部隊に接近し、エージェントらをSCP-1817の端まで退去させた。SCP-1817-AはSCP-1817に戻る前に、エージェント・ラグランジュに対して「我々のところから離れているように言ったはずです」と述べた。

作戦報告-1817-ベータ: 財団エージェントは財団のヘリコプターを使用し、SCP-1817に上空から接近した。この輸送方法には異常領域内のさまざまな地点に人員を安全に輸送し、またSCP-1817-1の展開領域を一時的に排除するという二つの目的があった。およそ50体のSCP-1817-Aの一群がヘリコプターの経路を攻撃的に追跡したが、機体に攻撃することはできなかった。この探索において、直径およそ20メートルの巨大な穴が発見された。領域からSCP-1817-1が排除されるとSCP-1817-Aは著しい苦痛を呈し、財団職員にそれを止めるよう求め始めた。この時点で、複数の実体[編集済み]、うち3体のみが財団職員とSCP-1817-Aとの共同作戦によって現場で無力化された。残りの9体の実体はその後追跡され、その存在によって著しい危険がもたらされることから無力化された。また、これらの実体はその出現地点で確認されたものと同様の異常性を生成しており、それには広範囲の空間変位、恒久的に循環する時空パターン、そして人間の死体の再生などがあった。

補遺-1817-ガンマ: 1995/06/06より、SCP-1817の探索作戦を行う場合はO5の審議が必須となりました。

補遺-1817-デルタ: 1998/09/02、異常な地震活動が中国の███████████で報告されました。調査のためにこの地域に派遣された財団職員は、作戦-1817-ベータの事件においてSCP-1817内部で目撃されたものと同様の実体が数十体、大きな割れ目から出現しているところを発見し3、その後これらの実体の無力化を試みました。SCP-1817に駐留していたエージェントは多数のSCP-1817-A実体が非常な高速度で同領域を去ったことを報告しました。これらの実体は職員がそのフランス地域からの離脱を目撃した旨を報告したおよそ2時間後に新たな活動地点に到着しました。到着すると、全SCP-1817-A実体はその口からSCP-1817-1を放出し始めると共に、以前に作戦報告-1817-ベータに記録された敵対的実体に対する戦闘手段を行使し始めました。これにより、前記の実体群は割れ目まで押し戻されたものと思われ、以降SCP-1817-ベータと呼称されるSCP-1817と同様の領域が形成されました。同様の収容手順がこの領域に対して制定されました。

補遺-1817-イプシロン: 補遺-1817-デルタの事件から7日後、SCP-1817-A実体がSCP-1817-アルファに駐留する財団エージェントに接近し、メモを手渡しました。メモの内容は次の通りでした:

助けてくれようとしたことは感謝します。しかし、次の機会では私たちに任せてください。それが我々の仕事ですし、次もまたあなたたちは足手まといになるだけで傷を負うことになってしまうでしょう。

あなた方はあなた方のものを、私たちは私たちのものを収容すればいいのです。

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