SCP-185
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収容前のSCP-185

アイテム番号: SCP-185

オブジェクトクラス: Safe (事件185-1以降Euclidクラスが検討されている。詳細は文書185-1を参照。)

特別収容プロトコル: SCP-185は監視のためにノイズ・フィルタリングマイクをつけた防音室に留め置いてください。この物品には標準警備プロトコルを用いてください。チャンバー内にいる者はみな防音耳当てを装着しなくてはなりませんが、被験者は例外とします。

説明: SCP-185の外見は冷戦期に使われていたロシア製ラジオR-105Mですが、荒っぽく取りつけられたキーパッドとLCDスクリーンがあるところが異なります。この物品はラジオ放送なら暗号化されたものを含むほとんどの信号を受信できます。どうやってもっとも強力な暗号化までをも破っているのか突き止めようという試みは今のところ成果を上げていません。SCP-185はとても遠くからの放送も受信でき、最近のラジオ受信機すら上回るほどです。これはキーパッドでなにか入力しない限りは普通のラジオとして機能します。どうやら年号をキーパッドで打ち込んだら、このラジオは特定の年代からの発信を受信するようです(設定された周波数でメッセージが放送されているかに依ります)。この機能が見つかったのは、適当に数字を1939と打ち込んだところ、ネヴィル・チェンバレンがドイツで宣戦を布告したのが聞こえてきたときのことです。色々な日時について実験できるかもしれない事に気付き、現在研究中です。未来の日付を打ち込んだものかどうかについては議論中です。そうすることの利益がタイムパラドックスを引き起こす危険性を上回るものであるか否かについてまだ判断がついていません。中身については、ラジオは改造されていないようであり、キーパッドはラジオ側面に固定された箱に収められています。キーパッドの中身を探ることはできていませんが、これはその箱が未だ同定されない金属でできているせいです。切断することもできませんし、分解するのに決定的な方法もありません。

補遺:

文書#185-1: 事件1

テスト中に年代を-137.3億にセットしました。その頃に宇宙は生まれたと推察されています。物品から発せられた音の大きさは標準装備では測れないほどのものでした。この事件を生き延びた者の報告するところによれば、太陽からの電波放射を記録したものに似た轟音であったとのことです。この音波で犠牲者の肺の毛細血管は破裂しました。検死報告書より、犠牲者は本質的には自らの血液に溺れたものであるとわかります。この事件があってしばらくの間この装置は動かなくなっていたのですが、その後装置内部のバッテリーパックが切れているのだとわかりました。注目すべきはLCDスクリーンがそれでも点灯していた点で、これは装置にはこの特異な箱を別とすれば特別な力はないということを示唆しています。また、この音波はSCP-███を操作不能にもし、上述のSCPオブジェクトはneutralizedに再分類されるに至りました。ラジオは何の損害も受けてない様子です。構内に構造損傷が見られることが報告され、修繕のため一部を閉鎖しました。追って通知があるまでテストは延期とします。

████████博士

勤務時間中に職員がこの物品で音楽を聴いているところを見つけたら誰だろうと懲戒に処する。

物品要請:

機動部隊デルタ-5が競合者より先にとある物品を見つけ出そうという任務の補助にSCP-185を使いたいと要請しています。機動部隊はイラン人が重要な情報を握っていると考えており、彼らの放送を傍受したいと思っているのです。要請は受理されました。

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