SCP-1852-JP
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アイテム番号: SCP-1852-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: 発見されたSCP-1852-JP1を内容物ごとに仕分けた上で、サイト-8155の標準収容ロッカーで保管してください。

新たにSCP-1852-JPが発見された場合、発見場所にエージェントを派遣しカバーストーリー「子供用玩具の自主回収」を流布したのちに、速やかにサイト-8155へと移送してください。

SCP-1852-JPを用いた実験を行う場合、レベル2以上の職員2名以上の許可を得てください。
インシデント-1852-JP以降、SCP-1852-JPを用いた実験は禁止されています。

説明: SCP-1852-JPは、3種類の異常性物品(各物品をSCP-1852-JP-A、SCP-1852-JP-B、SCP-1852-JP-Cに指定)と非異常性物品である説明書により構成されるオブジェクトの総称です。現在発見されたSCP-1852-JPは全て「博士のシーヒューマン観察セット!」と記載されたパッケージに梱包された状態で発見されました。

説明書の1ページ目にはこのような文章が記述されています。

よい子のみんな!夏やすみのしゅくだいに自由研究が出ちゃった!でも、アサガオやカブトムシなんて観察するのはたいくつでつまらないよね?

そんな君に博士がおくる『博士のシーヒューマン観察キット!』!用意するものは観察キットと200Lの水だけ!家のおふろやビニールプールでもだいじょうぶ!シーヒューマンは体が小さいから時間が早くすすむぶん観察も早くてラクチン!

にんげんにとっても似ているシーヒューマンの世界をじっくり観察しよう!楽しもうね!

保護者の皆様へ 当製品は予期せぬ観察結果が発生する場合があります。観察の際にはお子様から目を離さないでください。

SCP-1852-JP-Aは、「うみのもとA」と記載されたアルミ袋に梱包されている白色の粉末20gです。説明書には「水を海水に変化させるための薬品」と記載されており、現在までの実験及び観察記録より、SCP-1852-JP-Aを一袋投入することにより200L未満の水を日本近海の海水と酷似した成分構造へと変化させる性質を持つことが判明しています。SCP-1852-JP-Bは「うみのもとB」と記載されたアルミ袋に梱包された黒紫色の5gの粉末です。説明書には「観察を終わるときにシーヒューマンの住む水に入れる薬品」という文章とともに、「近年、シーヒューマンを飼育し終わった水を流しや排水溝から流してしまうケースが多発しています。必ずうみのもとBでの処理をよろしくお願いします。」と記載されています。SCP-1852-JP-Bを一袋投入した水は瞬時に水全体が赤紫色へと変化します。SCP-1852-JP-Bの投入から約1分が経過すると同時に水の色が無色へと戻り、それと同時に全てのSCP-1852-JP-1及び水中内の生物全てが物理的に消失します。また、SCP-1852-JP-Bは成分分析を行う度にその結果が異なるため、現在に至るまで断定できていません。SCP-1852-JP-Cは、「シーヒューマンのもと」と記載されたチャック付きナイロン袋に梱包された微生物の乾燥卵40gです。成分分析よりヒト(Homo sapiens sapiens)とアルテミア(Artemia)の遺伝情報及び、複数の未知の生物の遺伝情報より構成されていることが判明しています。SCP-1852-JP-CはSCP-1852-JP-Aと水との混合水溶液、もしくは純粋な海水に暴露された際に活性化します。

SCP-1852-JP-1は、SCP-1852-JP-Cが活性化し発生する体長約0.8mmの生物実体です。説明書には「シーヒューマン」と記載されています。SCP-1852-JP-1は霊長類と魚類の両方の身体的特徴を有した身体構造を持ちますが、体毛の発達は見られません。また寿命が同程度のサイズの生物と比べ極端に短く、世代交代を頻繁に繰り返します。SCP-1852-JP-1は発生後、水槽内に分散する形でコミュニティーを形成します。また、SCP-1852-JP-1は自身がもつ未知の手段によって水から資源を調達することが可能であり、これらを用いて本能的に自身の生活の向上を目的として行動します。また、SCP-1852-JP-1はインフラ安定化に伴い技術開発を盛んに行うようになり、その多くは人類史と類似した形で進化していきます。最終的にSCP-1852-JP-1はコミュニティー発生から35〜40日で、技術向上に伴う工業化による水質汚染や人口増加に伴う食料枯渇等々の原因によりコミュニティーが崩壊し、全滅します。

SCP-1852-JPは、20██/11/4、████村の海岸沿いの住宅地の住民による、「外から悲鳴が聞こえる。」「近所の家が紫色の煙に包まれている。」といった趣旨の通報が相次いだ民家より初めて回収されました。後日、行われた地元警察による家宅捜索中に開封済のSCP-1852-JPと共に、民家の長男である████氏2(当時9歳)がSCP-1852-JP-1を記録していたノート(文書-1852-JPとして回収)が発見されたことから、地元警察に潜入していたエージェント・████により報告され、その後財団により回収されました。この一連の騒動とSCP-1852-JPとの関連性を加味し、カバーストーリー「発煙性殺虫剤による一家心中」が流布されました。

以下は文書-1852-JPの抜粋です。

文書-1852-JP

7月24日

きょう、おまつりに行ってやたいでお母さんにかんさつキットを買ってもらった。かみのけがきみどりとピンクいろのしたおねえちゃんが売ってくれた。ちょうどいいからこれを夏休みの自ゆうけんきゅうにかんさつしようとおもう。

7月27日

シーヒューマンたちが家を作りはじめた。まえに社会の教かしょで見たじょうもん人の家とよくにている。10ひきぐらいで1つのばしょにすんでいるみたいだ。ミジンコみたいなのをつかまえて食べているのが見えた。

7月29日

シーヒューマンたちの村ができた。小さいこやみたいなのがいっぱいならんでいる。何百ひきかがいっしょのところにすんでいるみたいだ。きょ年りょこうで行ったぼくじょうみたいなのがちらほらあった。さくの中にはまえに見たミジンコみたいなのがいっぱいいた。食べれるかずがふえたみたいだ。

8月7日

シンデレラにでてきたおしろみたいなのがたくさんたってきた。おみせや家もおしろのまわりにたくさんたってきた。いろんなふくをきたシーヒューマンがすんでいるみたいだ。でもボロボロのふくをきてみちのはしっこにすわっているようなシーヒューマンもいる。じいちゃんに聞いたらこういうやつらのことを「ものごい」っていうらしい。びんぼうなのかな?いいふくをきているシーヒューマンもいるのにふしぎだ。

8月14日

おぼんでもしゅくだいはしろと言われたので、シーヒューマンの水そうをのぞいてみたら、大きな町で車みたいなのが走っていた。おもわずこえをあげてしまった。でも町にできたすごく大きいえんとつのついたたてものからくろいけむりみたいなのが出ているせいで水がすこしだけくろくなってしまった。すこしくさい。それになぜかぼくがすいそうをのぞくとすいそうのかべのところにシーヒューマンがいっぱいくるようになった。ぼくが見えているのかな?

8月18日

すいそうのほとんどがシーヒューマンの町でうまってしまった。ひこうきみたいなのりものやビルみたいなたてものがすごくふえた。とうきょうみたいだ。それにまんなからへんのまちを見てみるとどうぞうがたっていた。よく見たらぼくのかおがほってあった!ぼくをえらい人だとおもっているのかな?すごくうれしい。

8月21日

シーヒューマンたちがよく水めんにういてくるようになった。食べものがたりてないみたいだ。水はだんだんくろくなってきてたてものがどんどんボロボロになってきた。それにぼくがすいそうをのぞくとよってくるシーヒューマンのかずがふえてきたきがする。ちょっとこわい。

8月23日

シーヒューマンたちがたてもののなん十ばいも大きいとうみたいなものを作りはじめた。それはみるみる大きくなってきてだんだん水めんにちかづいている。とうのまわりではシーヒューマンたちがへんなおどりみたいなのをしてはしんでいる。なかにはとうをのぼろうとしているシーヒューマンもいた。だいじょうぶなのかな?

8月24日

シーヒューマンたちのとうが水めんをこえてしまった。ぼくはこわくなったので水からでたぶんを手でおってごみばこにすてた。それに水はもうまっくろで水につけた手がやけどみたいになってしまった。それにすいそうのそこのほうを見てみたら2ひきのシーヒューマンがまだ生きている1ぴきのシーヒューマンを食べているのが見えた。せつめいしょを読んだほうがいいかもしれないけどどこかになくしてしまった。どうしよう。

8月25日

朝おきてすいそうをみたら、よごれたすいそうのかべのよごれをなぞるみたいにしてぼくのかおがなんこもかかれていた。それにそれにあのとうみたいなたてものがなんこも水めんからでていた。とうの先にはシーヒューマンがなん百ひきもくっついていた。こっちにちかづこうとしているように見えた。こわくなったので、すいそうの中みを家のまえの海にすてた。ぜんぶをながしたあとにすいそうをあらってもとのばしょにおいておいた。

(赤インクにて「しゅくだいでうそを書いてははいけません。」と記載されている。████氏の担任教師の記載と推定。)

以下のページは最後のページを除き空白です。最後のページには████氏が書いたと推測される記述が記載されていました。以下はその記録です。

11月28日

家ぞくでばんごはんを食べていたいたときにきゅうにはい色のサルみたいなのがまどやげんかんのドアのところにたくさんきた。なん百ひきものサルがまどやベランダから入ってきた。ぼくたちはにげようとしたけど、出口をすべてふさがれてしまった。ぼくはじぶんのへやのおしいれににげれたけど、へやのそとからおとうさんとおかあさんがさけぶのがきこえた。こわい。しにたくない。そとからなにかがたくさんあるいてくる音がする。おねがいだれかたすけて。

補遺1: 文書1852-JPの情報を受け、SCP-1852-JP-1との関連性についての調査のため、20██/12/3よりサイト-8155の職員による潜水調査が実施されましたが、████氏の自宅前の海岸50km圏内にはSCP-1852-JP-1の存在を示唆するものは一切発見されませんでした。現在、調査の続行とともにEuclidクラスへの変更が議論されています。

補遺2: 後日、改めて財団による民家の調査が行われた際に、SCP-1852-JP-1の飼育に使用されていたと推測される60cm水槽の中に、以下のような「ちじょうのもとB」と乱雑な字で書かれた20Lサイズの袋とともに以下のような文書が発見されました。

そうぞうしゅさま

おうらみもうしあげます

「ちじょうのもとB」の開封は現在許可されていません。

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