SCP-1862-JP
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航行時のSCP-1862-JP

アイテム番号: SCP-1862-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1862-JPはサイト-8629の大型物品保管庫内に収容してください。SCP-1862-JPの実験はセキュリティクリアランスレベル3以上の職員の承認が必要です。SCP-1862-JP内部に生物を投入する実験にはさらに財団倫理委員会の承認が必要です。
(更新 - 2011/7/██) SCP-1862-JPは現在回収不能状態にあります。SCP-1862-JPは常に財団保有の宇宙望遠鏡にて監視され、各国の国家宇宙局や民間の天文台には財団エージェントが潜入し、SCP-1862-JPが確認されうる測定に対しては記録改竄などの手段により検出を阻止します。

説明: SCP-1862-JPは全長約3.7mの自律無人貨物機です。SCP-1862-JPの外見はスペースシャトルオービターの¹/₁₀スケールの精巧な模型のように見え、尾翼には東弊重工社のロゴマークの刻印があります。なお、SCP-1862-JPの構成部品を分解する試みは現在成功していません。SCP-1862-JPの胴体部分は観音開きの扉になっており、室内には貨物固定用の三点式ベルトが設置されています。また、コックピットの外窓にはタッチパネル式の操作パネルが存在し、到着時刻と行先を指定することで発進させることが可能です。このとき、到着時間に過去を指定することはできず、操作パネル上の最短の指定時間は現在時刻の3時間後です。

SCP-1862-JPの異常性は到着時刻と行先を入力した際に発現します。SCP-1862-JPは目的地を指定されると扉のロックを解除し『貨物を搬入してください』と操作パネル上に表示します。SCP-1862-JP内部に何らかの物品を置き、扉を閉めることでSCP-1862-JPは発進準備段階に移行し、速やかに航行を開始します。このときSCP-1862-JPは必ず指定された到着時刻に目的地付近に着陸し、SCP-1862-JPの平均航行速度はそれに応じて変化します。航行を終えたSCP-1862-JPに積載されていた物品は到着時に別の物品へと変換されます。この変換は物品の加工により生じると推定され、加工内容には化学分解および合成・成型・[削除済み]・ミーム汚染などが確認されています。このとき変換内容は物品をSCP-1862-JPに投入した人物(以下、投入者)の性別を基準とすることが実験により確認されています。

SCP-1862-JPは地元警察に寄せられた、不審な機械を作成する町工場があるという通報から財団の注意を惹きました。同工場は東弊重工の関連企業であることが以前より指摘されており、財団エージェントがすぐさま派遣されました。突入時、工場内にはSCP-1862-JPとともに工場長の益子██氏と身元不明の女性の遺体があり、痕跡から通報の直後に益子氏による無理心中が行われたと推測されています。

以下はSCP-1862-JPの投入実験の結果の抜粋です。

実験記録番号 実験日時 投入した物品 変換の結果 変換された物品の分析および特記
実験1862-JP-03 200█/11/██ 注射器 ポイズンリムーバー 電動であり、吸引状態を固定できる機構を持つ。
実験1862-JP-05 200█/11/██ 香水5本 芳香剤の缶詰5個 いずれも多量のアンドロスタディエノンとわずかなエストラテトラエノールが検出された。
実験1862-JP-07 200█/12/██ 鉄板300g ステンレス球 滴形と円盤状のパーツが短い軸で繋がれた滑らかな形状。装飾が円盤状パーツに施されていた。
実験1862-JP-11 200█/1/██ 缶ジュース250ml 瓶詰の液体100ml マカ・生姜・高麗人参・ニンニク・スッポンに由来する栄養素が検出された。
実験1862-JP-12 200█/1/██ ペットボトル入りの清涼飲料水2L パウチ入りの潤滑液1L 成分分析の結果、可食であると判明。
実験1862-JP-14 200█/2/█ 自転車 エアロバイク ペダルと連動し、漕ぐと座面前部に取り付けられた杭が上下に動く。
実験1862-JP-19 200█/5/██ 鉄板1kg ステンレスの棒 弓なりにやや曲がり、一端のみに返しのような形状をもつ。
実験1862-JP-20 200█/5/██ 鉄板5kg ステンレス製のオブジェおよび南京錠とその鍵 オブジェは円形のベルト状のパーツと半円状のパーツがT字型に接続された形状である。
実験1862-JP-22 200█/6/█ 定点カメラおよび予備バッテリー 携帯型オーディオプレーヤー 男女の吐息と衣擦れ、何かが軋む音が90分間録音されたwavファイルが保存されていた。
実験1862-JP-23 200█/6/█ 録音機材1セット 電動マッサージ機6台 いずれもmerciの既存製品であった。
実験1862-JP-24 200█/7/██ シリコンゴム500g エラストマー製の円柱 この結果は実験者の性別に由来するかの追加調査を必要とする。有機的曲線を描く線形の凹凸が幾重にも重なり、波打つような輪郭になっている。
実験1862-JP-25 200█/7/██ シリコンゴム500g エラストマー製の円筒 本実験より、操作者の性別による結果の差異の調査のため、実験はエージェント・二階堂が行う。貫通した空洞の内部は突起と襞の凹凸が全方位を埋め尽くしている。
実験1862-JP-26 200█/8/█ ビーチボール ヒト型の風船 手先・足先・顔は省略されていた。
実験1862-JP-27 200█/8/█ 輪ゴム1箱 避妊具20個 実験SCP-1862-JP-12の潤滑液が塗布されていた。
実験1862-JP-46 201█/██/██ メスのイエネコ一匹 部分的なイエネコの特徴をもつ人間女性 身体的特徴やDNA鑑定から投入されたイエネコと同一個体と断定。対象は発情期の兆候を示し、摂食を拒絶し10日後餓死した。
実験1862-JP-50 201█/██/██ D-10361 [削除済] 事前の検査ではD-10361に両性具有の奇形があったという事実は確認されていない。また、投入者とD-10361に面識はなかった。D-10361は重度の拒食症状態であり、3日後脱水症状により死亡した。
実験1862-JP-62 201█/██/██ 輸血パック [削除済] エージェント・二階堂はBクラス記憶処理ののち異動された。

補遺1: 特別収容プロトコル更新について。

補遺2: 文書ログ1862-JP-01

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