SCP-1867
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水槽の中のSCP-1867

アイテム番号: SCP-1867

オブジェクトクラス: Anomalous Organism (sapient)

収容クラス: Passive

脅威レベル:

標準収容方針:

  • 水生標本タンク (小型)
  • 非異常な同種と同様の飼育環境および取扱
  • 関連するアイテムは保安貯蔵庫-16にて保管
  • 要求に応じて利用可能な設備類

特別収容プロトコル:

  • SCP-1867によって書かれた異常な人物、場所、物品に関する記述は、さらなる研究の対象に割り当てられる前に少なくとも2つの異なる情報源で裏付けられなければなりません。

説明: SCP-1867は体長11.7 cm (4.6 in) のアカフチリュウグウウミウシ (Nembrotha kubaryana) です。同種の他の個体とSCP-1867との間に、物理的な差異は見られません。

SCP-1867は知性を持ち、人間が声を届けられる典型的な範囲と同程度の距離にテレパシーを送ることが可能です。SCP-1867は自身をイギリスの探検家で博物学者の “セオドア・トーマス・ブラックウッド卿” と称し、19世紀後半のイングランドにおいて適切であるような語彙と文体を用います。SCP-1867は総じて友好的であり、研究者たちに協力的です。

SCP-1867は第二次アヘン戦争での功績や世界各地の秘境、様々な珍しい生き物や未接触部族との出会いなどの、成し遂げた業績を繰り返し主張します。それらの主張の信憑性は疑われるものの、SCP-1867は地理学、動物学、植物学、考古学、人類学、言語学はもちろん、秘境、不詳の神話、神秘論、未確認動物学についての詳細な知識を示しました。SCP-1867は自身の記憶の矛盾や、1910年ごろよりも後の出来事あるいは情報について、それを認識していないか、故意に無視しているものと見られます。

功績の証拠を求められたとき、SCP-1867は “[それらの]コレクションはその場所に有り余るほどに寄付させてもらったよ” とイギリスの█████████に近い住所を教えてくれました。示された住所にあるコテージの所有者であった█████・███████████氏は、“ブラックウッド卿の為にこの家を管理しております” と主張しました。さらに質問をするとSCP-1867が既に伝えてくれた以上のSCP-1867の詳しい生態や起源は明らかにしてもらえませんでした。財団エージェントの調査の5日後に███████████氏は心不全で亡くなりました。

コテージを調査したところ、3000以上の人工品、動物標本および植物標本、5000点以上の蔵書類を含む図書室、時代遅れながら機能している研究室を含む地下保管庫が明らかになりました。3週間のうちに財団が全てのコレクションを回収・分類し移転させました。

付録-01: SCP-1867のコレクションから得られたものの一覧はドキュメント1867-VLで見ることができます。特筆すべき物品の要約は以下に示された通りです。

  • 116種類の未知の植物
  • 107種類の未知の昆虫
  • 28種類の未知のトカゲ
  • 23種類の未知の魚
  • 14種類の未知の両生類
  • 12種類の未知の哺乳類
  • 8種類の未知の恐竜の化石
  • 12種類の有史以前の哺乳類の化石
  • 29の未知の先住民文化に属する遺物群
  • SCP-1867によって述べられた出来事の記録を含む35冊の手書きの日誌。書かれた内容は口頭での説明と (SCP-1867による再現における差異や誇張を除いて) 一致しており、出来事は適切な期間の日付が付けられています。
  • 20キログラムの加工済みの阿片
  • 3挺の “B・T・モス博士の高性能分子分解銃 (Dr. B. T. Moth’s Effective Particle Destabilizers)” と刻印のある広口径マスケット銃を含む、既知のどの製品とも関連しない製造元およびモデルの銃器のコレクション。これらのアイテムは機能しません。
  • 水星、金星、火星、ガリレオ衛星の詳細な模型と地表探査のメモ
  • 未知の用途の精密機械を含む重改造された4人乗りの馬車。ドアに日誌と同じ筆跡で “故障中。ヘンリーに伝えておけ” と書かれたメモが貼られている。
  • [削除済] - 起動後、4人のエージェントを殺害したため破壊されました。これについてSCP-1867に訊いたところ、“コレクションの取り扱いには十分気を付けるよう警告したはずだが。あの不逞の輩は私が見つけたときに97回も私の首を取ろうとしたのだぞ。” と回答しました。

付録-02:

以下のインタビューは██/██/2012に行われました。

███████博士: おはようございます、ブラックウッド卿。

SCP-1867: ああ、おはよう博士!会えて嬉しいよ。さあ、座りたまえ。今、私の記憶が正しければ、前に会ったときコンゴのウブラ族に捕らえられたときの話をしていたな。

███████博士: 実は、その話について本日は閣下に質問があって来たのです。我々の調査によると、そのような部族の痕跡は存在せず、つまり彼らは元々いなかった可能性があるのです。

SCP-1867: そうだとも!村はモケーレ・ムベンベに襲われウブラはいなくなってしまったからな。機会があったにも関わらずあの怪物を捕まえれなかったことを今でも悔やんでいる。あれはしつこく逃げ回るからな…

███████博士: うーん、それは無理がありませんか。何か裏付けとなる証拠はありませんか?閣下の仰る内容が間違いなく正しいことを確認したいのですが。閣下の保管庫がフェイクで埋まっていた可能性が常に考えられているものですから。

SCP-1867: ナンセンス!私がそのようなことをするとでも思うかね。なぜなら、私には博物学者の信念がある!私がこの施設に何度も驚かされているうちに、君は探検家の心を失ってしまったようだね。私が金山の僧侶を探してヒマラヤに登ったとき、他のものが何と言ったか心配したかと思うかね?そうだとも!私は私の為に発見したのだよ!我が両の手でかの山々を登ったのだ!

███████博士: [短い空白] 閣下はご自身がウミウシだと理解していらっしゃいますか?

SCP-1867: おやおや若人よ、酔っているのかい?そんな馬鹿げたことがあるか。賢明な君でなければわざわざ話す気にもなれないぞ。美味しい紅茶でも飲んで酔いを醒ましてきなさい。

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