SCP-1871-JP
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ベルンハルト・リーマン。

アイテム番号: SCP-1871-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 全SCP-1871-JPは半径30mの範囲内のケヤキを覆う様に建設した収容施設1871-JPに収容し、収容施設1871-JPは植物園に偽装します。羽化の時期には、週に1度施設内にケヤキの樹液の入った金属容器を設置し、個体数の確認を行います。特定の姿の個体が減少していた場合、フェロモンを用いてその姿のメスと他の姿のオスとの生殖を促します。

<2016/██/██追記> SCP-1871-JP-7の個体の減少が深刻である為(詳細は補遺を参照)、繁殖期は常時Dクラス職員の手でフェロモン使用による生殖促進が行われます。

説明: SCP-1871-JPはMagicicada1に属するセミの一種です。現在6つ7つの姿の個体が確認されており、卵から幼虫への成長や変態の様子及び期間にも異常は見られません。

SCP-1871-JPが幼虫から成虫に変態する際、幼虫は急速に膨張し、最終的には人間1人分の大きさになります。羽化したSCP-1871-JPは全裸であり、背中に翅を有した人間の姿をしています。また、全個体が著名な数学者に酷似しています。羽化以降は、非異常性のMagicicada属と概ね同様の行動を取ります。例として、歯と舌を用いた樹液の摂食や、求愛の為に翅を震わせ発する、数式を読み上げる男声に聞こえる鳴き声等が上げられます。鳴き声や発声には、酷似している数学者の母語を用います。

SCP-1871-JPは自身と異なる姿の個体と優先的に生殖を行い、生殖により誕生した個体の姿は母体に依存します。この時、同じ姿の個体同士が生殖を行った場合、誕生した個体には羽化した際高確率で先天的な障害が発現します。現在まで、母体と誕生した個体の姿が異なった例は確認されていません。
以下は、確認されているSCP-1871-JPの姿の一覧です。

分類番号 成虫になるまで 内容
SCP-1871-JP-1 約13年 50代頃のマラン・メルセンヌ(1588~1648)2に酷似している個体の総称。鳴き声はメルセンヌ数の式3であり、梯子に留まることが多い。
SCP-1871-JP-2 約13年 20代頃のピエール・ド・フェルマー(1607または1608~1665)4に酷似している個体の総称。鳴き声はフェルマー数の式5であり、羽化する際に「私は真に驚くべき証明を見つけたが、この殻はそれを書くには狭すぎる」と発言する。
SCP-1871-JP-3 約17年 30代頃のゲオルク・フリードリヒ・ベルンハルト・リーマン(1826~1866)6に酷似している個体の総称。鳴き声はリーマンの素数公式7であり、比較的多くの個体と生殖する場合が多い。生殖中、リーマン予想において定義されるゼータ関数8を発言する。
SCP-1871-JP-4 約13年 20代頃のパフヌーティー・リヴォーヴィッチ・チェビシェフ(1821~1894)9に酷似している個体。鳴き声はベルトラン=チェビシェフの定理10であり、メスは多くの場合SCP-1871-JP-5のオスと生殖する。
SCP-1871-JP-5 約13年 30代頃のジャック・サロモン・アダマール(1865~1963)11に酷似している個体の総称。鳴き声は素数定理12であり、オスは多くの場合SCP-1871-JP-4のメスと生殖する。
SCP-1871-JP-6 約17年 30代頃のデリック・ヘンリー・レーマー(1905~1991)13に酷似している個体の総称。鳴き声はリュカ-レーマーテスト14である。

補遺: 2014/██/██、フランス共和国サン=ジロンにて新たな姿のSCP-1871-JPが発見されました。以下はその内容です。

分類番号 成虫になるまで 内容
SCP-1871-JP-7 約13年 80代頃のアレクサンドル・グロタンディーク(1928~2014)15に酷似した個体の総称。鳴き声はグロタンディーク素数16であり、現在までSCP-1871-JP-1~6との生殖に成功した例は確認されておらず、同じ姿の個体の交配による先天的な障害を持った個体が増加している。この障害の為生殖を行えず死亡する個体が多く、SCP-1871-JP-7の個体は年々減少している。
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