SCP-1875
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アイテム番号: SCP-1875

オブジェクトクラス: Euclid

ノヴェンバー-77の次回執行予定: 執行中 執行中止 

特別収容プロトコル: SCP-1875はいかなる無線データネットワークの送信エリア内にも配置してはいけません。この機械の収容容器はファラデー箱1にし、完全に機械的な施錠機構が備えられていなくてはなりません。

収容されたサイトには常時、最低2人のネットワークセキュリティ専門家、1人の武装した警備員、1人の児童心理学専門家が配置されなくてはなりません。この機械が完全に組み立てられ作動状態にある状態では、サイトのレベル-4監督者の直接監督無しにSCP-1875-3の速度調整レバーを"V"(最高速)に設定してはいけません。

1875-ノヴェンバー-77の執行時以外記憶装置を持った電子機器を収容サイト内に持ち込むべきではありません。収容施設に入場する全ての人員は事前にそのような機器を持っていないことを検査されます。

1875-ノヴェンバー-77の執行中、監視司令部は、指定された、完全に他と区別できるようマーキングされたラップトップコンピュータをSCP-1875の一次遮蔽容器内に投入することを許可します。ノヴェンバー-77の執行終了後、サイト職員は指定されたラップトップコンピュータを確実にサイト内の屑鉄破砕機で破砕しなくてはなりません。研究データの収容外への持ち出しは紙に印刷した形でのみして構いません。2

1875-IMG-ABへのいかなる暴露の形跡も、監視司令部に即座に報告されなくてはなりません。

説明: SCP-1875は以下、SCP-1875-1,SCP-1875-2,SCP-1875-3,SCP-1875-4と呼称される4つの主要コンポーネントからなるヴィクトリア朝時代の自動チェス対局機械3です。

SCP-1875-1
SCP-1875-1は72×72×64cmの鉄製チェス盤テーブルです。8×8のグリッドによって区切られたチェッカー柄の64のマスが表面に刻まれています。その構成物と青錆から、研究スタッフはその素材が182█から187█年に英国で鋳造された鋳鉄であると特定しました。

199█/██/██、機動部隊█████-█が、イギリスの████████シャー4の、████████大学教授███████ M████████がかつて住んでいた住居で発見された、放棄された研究室で機動部隊█████-█がSCP-1875を回収しました。

SCP-1875-3と接続するよう設計されたドライブシャフトが、システムの継目のない側の囲いから飛び出しています。そのテーブルはその内部に、64マスの電磁石を用いた碁盤をコントロールするための高度な機械的、生物学的システムを備えています。全てのチェスボードのマスはそれぞれ一つの電磁石の上に位置しています。そして、これらの電磁石は一つの駒を八方のマスへと移動させることが出来ます。駒の移動をコントロールする生物学的分析機関にはロシアの天才チェス棋士、███████ ████████████の娘である双子の脳組織(SCP-1875-1/a及び-1/bと指定)を組み合わせて使用しています。

研究者達はコントロール機構の機能的仕様について幾つかの説を立てています。しかし、生物学的部品の性質も、それ自身が知覚力を有しているかも確定されていないままです。

SCP-1875-2
32個のチェスの駒の完全なセットは東洋的な様式の人骨から削りだされたものです。全ての駒に薄い(0.31cm)の強磁性鉄のパッドが底面に貼り付けられています。駒に用いられた骨のサンプルは、SCP-1875-1/a及び-1/bの組織標本と遺伝的に一致しました。

SCP-1875-1の回収の後、M████████教授の遺産と関連した匿名の個人が財団職員にこれらの駒に関する情報を提供し、ニューヨーク市、ワシントン・スクエア・パークに住む███████ H████████がこれらの駒を所有している事が明らかになりました。

SCP-1875-3
モーズレイ,ソンス&フィールド社(Maudslay,Sons & Field)5によって(1840年頃)製造された定置式蒸気機関です。SCP-1875-1のドライブシャフトを回転させることが出来るように設計されています。M████████教授の遺産から回収されました。

出荷時の仕様とは異なり、5段階の速度調整が出来るよう改造されています。それぞれの速度にはローマ数字でラベルが付けられています。

SCP-1875-4
18世紀の日本の侍が用いた甲冑です。当世具足様式です。SCP-1875-3の収納容器に同梱されていました。同様にM████████教授の遺産から譲渡されたものです。歴史学的証拠はSCP-1875-4が、チェステーブル(SCP-1875-1)についているように見えるよう、椅子に座らせた状態で展示用の大道具として設置されていたことを示唆しています。職員がこの甲冑の客観的に異常な活動を観察したことはありませんが、訪れた一部の研究者は、兜の面頬と目を合わせた後に長い不安感を覚えたと報告しています。

補遺-01: 受納レポート

補遺-02: インシデント 1875-55A

補遺-03: インシデント 1875-55B

補遺-04: '1875-'ノヴェンバー-77

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