アイテム番号: SCP-1882-JP
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: 現在、上野恩賜公園(以下、上野公園)には周辺機器より対抗ミームが放出され、SCP-1882-JPは自動的に封殺されています。この機器が破壊、故障した場合、東京都と連携して民間人の進入を修復まで禁止します。その際、職員は歌唱及びハミングを行わないよう注意してください。
説明: SCP-1882-JPは上野公園の敷地内に遍在する異常なミーム情報です。自律行動は確認されませんが、後述の行動を判定する能力を有しています。
上野公園で何らかの歌、もしくはハミングを歌唱する人物は、SCP-1882-JPの作用対象となります。該当人物(以下、SCP-1882-JP-A)は元々の音楽から自然に推移して、特定のリズムに乗せた意味不明な言葉の羅列(以下、SCP-1882-JP-B)を放出するようになります。この変化はSCP-1882-JP-Aの無意識下で行われ、外部からの妨害がない限り続行されます。SCP-1882-JP-Bは発生の度に言葉やリズムが変化しますが、冒頭部のみ固定されています。以下はその書き起こしです。
桜吹雪が正しく散る刻。騒ぎ騒がれ何処へ向かう。
誰ぞに咎められようか。色は大河に、彩は大火に。
馬鹿をやるならさぞ盛大に。集いし我ら、解放されん。
SCP-1882-JP-Bは円形に周囲へ影響し、放出時間の経過によってこの範囲は拡大していきます。範囲の拡大は上野公園全域を影響下に含んだ時点で停止します。
影響下に置かれた生物及び非生物的実体(以下、SCP-1882-JP-C)は、SCP-1882-JP-Bに合わせる形式で歌唱、舞踊の披露、及び自身の形状/内容に関連した超常能力を獲得してパフォーマンスに活用します。また、すべてのSCP-1882-JP-CはSCP-1882-JP-Aの視界に入らないよう後方へと移動し、集合して列を形成します。通常、この音は上野公園の外部へと漏れ出し、関心を引いた人々の進入によりさらに規模が増加します。
SCP-1882-JP-C | ジャンル | 行動/能力 |
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ライオン(Panthera leo)(東京都恩賜上野動物園) | 動物 | 二足歩行し、フォークダンスを始める。 |
キリン(Giraffa camelopardalis)(同上) | 動物 | 首を絡ませ、一定まで巻いた後に回転する。 |
埴輪武装男子立像(東京国立博物館) | 彫刻 | 台座から移動し、刀剣を抜いて振り回す。 |
マイヨール『イル=ド=フランス』(国立西洋美術館) | 彫刻 | 水上を移動し、動物や植物と積極的に接触する。 |
ロダン『地獄の門』(同上) | 彫刻 | 門を開放し、銅を主成分とする未確認生物を門の内部から放出する。 |
モネ『睡蓮』(同上) | 絵画 | 絵画内部からスイレン(Nymphaea Hybrids)を放出する。 |
シロナガスクジラ像(国立科学博物館) | 模型 | 浮遊し、泳ぐように空中を飛行する。 |
西郷隆盛像(公園内) | 彫刻 | 犬、人物がともに歩行。他のパフォーマンスを見た笑い声が広域に反響する。 |
サクラ(Cherry blossom)(同上) | 植物 | 季節に関係なく開花。花弁を振り撒いて行進。周辺では微小な笑い声が確認されている。 |
SCP-1882-JP-Aが上野公園を退出した際、SCP-1882-JP-Cは超速的な物理移動により存在地点へと戻ります。