SCP-190
評価: +18+x

アイテム番号: SCP-190

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-190はサイト41のセキュリティロッカー23に保管されます。実験条件下を除き、10歳未満の子供はSCP-190の周囲50m以内に入ることを許可されません。サイト41に勤務している全ての職員は、SCP-190の副次的な影響とその無害な性質について知らされています。SCP-190の副次的効果を効率よく処理するため、そうすることが他のアイテムの特別収容プロトコルに違反しない限り、職員の転任要請がなされます。

SCP-190と直接接触した全ての人間は、長期的な副作用を見るために無期限に観測されます。

説明: SCP-190は金属のバンド付きの、木製の彫刻が施された箱で、50cm×70cm×35cmのサイズです。蓋には中央に開いたドアのある大きなサーカステントの描写が彫られており、テントの中にはステレオタイプのサーカス団長の衣装を着た人物が立っています。側面の彫刻はライオンや虎、熊、馬を含む、典型的にサーカスに関係している一連の動物で構成されています。これらの彫刻は最大で1日に約5mmの速度で移動することが観測され、タイムラプス観測ではそれらの生物が互いに、非暴力的な遊びの動きをしていると見られることが示されます。

10歳以上の人間がその蝶番式の蓋を開けると、SCP-190には様々なサイズと色のビー玉17個とやや使用済みのチョーク2本、そして自転車ブランドのプレイングゲームカード1デッキが含まれています。これらのオブジェクトはSCP-190の範囲内において操作することが出来ますが、そこから取り出すことはできません。これらのオブジェクトを取り出す試みは、検出不能で突き通る事のできない、開口部に広がった障壁に直面します。SCP-190に接触した10歳以上の人間は通常、接触を止めるまで不安感や不快感を報告します。

10歳未満の人間がSCP-190を開けると、1~5個の子供向けのおもちゃやゲームが含まれています。観測されたオブジェクトにはぬいぐるみやゴム鞠、ヨーヨー、人形、ブロック、簡単なボードゲームがあります。これらのオブジェクトは思春期や思春期を超えた人間が取り出そうとすると前述したものと同じ障壁に直面しますが、全ての思春期前の人間は取り出すことができます。このオブジェクトは通常サーカスがテーマで、典型的なサーカスの動物や会場、演者を描いており、デザイン構想には赤、金、白、星そして/またはイニシャル"HF"を含んでいます。

適切な年齢範囲にいる子どもたちは、それまでのその種類のおもちゃやゲームに対する態度に関係なく、SCP-190やそれが生成するオブジェクトと遊ぶ時大きな喜びと興奮を表します。子どもたちは普段のときよりもより精力的に遊ぶ振る舞いを見せ、またでんぐり返しや側転、近くのオブジェクトに登る、簡単な1つや2つのオブジェクトでのジャグリングなどの身体的活動も見せます。多くの遊びの行動には他の人々、特に自分よりも年齢の高いものに対して怪我を引き起こす偶発的要素があります。SCP-190より生成された全てのオブジェクトにはその構成要素にかかわらず、極度の損傷を与える能力があります。代表的な例を以下に示します。SCP-190により生成されたオブジェクトはそれが戻され、蓋が閉じられると消滅します。

おもちゃ/ゲーム 子供による使用 結果
一方に金の星が付いた、赤と白のストライプ柄のゴム鞠 監督していた上位研究員に対して投げつける前に、8歳の男児は壁に向かって37回バウンドさせた。 壁には当たった場所に目に見えて分かる浅い凹みができた。上位研究員は当たった場所で2本の肋骨骨折と激しい軟組織の痣を経験した。男児は上位研究員が鞠を投げ返さなかったことに失望を表した。
フェルトでできた象のぬいぐるみで、高さは35cmであり、側面に"HF"が刺繍された赤と金の鞍を着けていた 4歳の女児はそのおもちゃが歩いているかのように動かし、監督していたD-クラスの足を踏むように動かす前にトランペットのような音を出した。 D-クラスの足は押しつぶされた時の怪我と一致する、複数の複雑骨折と内部出血を経験した。女児はD-クラスがおもちゃの進む道にいたことを注意した。
"Candyland"の2004年エディションに似たデザインのボードゲーム"See The Big Top!" D-クラス職員が研究員によりそうするよう指示されるまで、6歳の男児は監督していたD-クラスにゲームをするよう頼んだ。 男児はゲームに負けると怒ってカードをD-クラスに投げつけた。D-クラスは顔や手、前腕に深い切り傷を経験し、複数の絆創膏を要求した。ゲーム終了後に男児はD-クラスにハグをし、彼女がバットマンの絆創膏を受け取ったのは"かすり傷を良くするため"なのかどうか尋ねた。
"子供ピエロキット"と書かれた金属缶。30gのピエロ用おしろい、2本の赤くて大きなメイクアップペン、1本の黄/金のメイクアップペンと小さな手鏡を含む 7歳の女児は自身の顔と監督者のD-クラスの顔を装飾した。 D-クラスは化粧が皮膚に触れた部分が軽い化学火傷に見舞われ、ラノリンに対する永続的なアレルギーを発達させた。女児は無傷であった。
SCP-2024の小型版に類似している、漆塗りされた赤い木製の棒 9歳の女児は監督者のD-クラスの腕を含め、部屋中の様々な家具に触れた。 D-クラスの腕が結び目に結合した。女児はD-クラスの身体的外観が改善された旨をコメントした。

基準となる性質の確定を受けて初期実験が終了した後、追加の性質が明らかになりました。もしSCP-190とその中身が10歳未満の子供に連続する29.5日間使用されないと、SCP-190の周囲50mにいる全ての人間に対してかすかなカリオペの音楽が聞こえます。この音楽は軽度の認識災害のようであり、10歳未満の子供はもしSCP-190の存在に気がついているならば、それを探し求めるようになります。

子供の頃SCP-190に接触した人間の長期観測では、大人になった時に同年代の子と比べて約4倍、プロあるいは主要な趣味として演者となる確率が高いこと判明しました。典型的な例には曲芸者、奇術師、動物トレーナーや即興的な演説や演技が含まれます。被験者は他には統計的に著しく異常な振る舞いは見せません。

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