クレジット
タイトル: SCP-1907 - ネクサス
翻訳責任者: Raihachi
翻訳年: 2020
原題: SCP-1907 - The Nexus
著作権者: marslifeform(投稿時アカウント名:azzleflux)
作成年: 2013
初訳時参照リビジョン: 13
元記事リンク: ソース
アイテム番号: SCP-1907
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-1907を収容するチャンバーへの経路は5名の武装した職員によって警備してください。現時点では、Dクラス職員以外の被験者はSCP-1907に直接割り当てられた2名のレベル-3研究者からの明確な許可なしに、SCP-1907の効果を活性化させないでください。
実験中に現在使用されていない場合、SCP-1907を収容しているチャンバー内のすべての遺体はエリアから除去し焼却してください。すべての昏睡状態の被験者は、さらなる通知があるまで実験中は拘束しなければなりません。被験者にSCP-1907の効果を3回以上活性化させないでください。2ヶ月に1回、SCP-1907の効果を4回活性化させるためにDクラス被験者が選定され、その遺体をSCP-1907が収容されている部屋内に残置してください。職員はSCP-1907を収容している部屋内のいかなる遺体とも接触しないでください。
説明: SCP-1907は主に滑らかで均一な白色の石英で構成された高さ3m、幅2mのアーチ道です。オブジェクトはテネシー州の███████洞窟網内に存在し、洞窟のその他のエリアを結ぶ傾斜した螺旋状の通路を伴った、直径約7mのほぼ円形の部屋の中心にあります。この通路および部屋は既存の洞窟の壁を粗雑に掘り進めたものです。発見時に部屋の壁面に沿って様々な段階で腐敗した多数の遺体が発見され、以下SCP-1907-Aと指定されています。
SCP-1907を通過すると、対象は現時点では不詳の場所を知覚します。この空間の中で、対象は解放感や一体感を覚えたり、様々な別の未確認生命体と意思疎通を行ったりしたことを報告します1。場所の外観について尋ねられた際、対象はその物理的な側面を説明したり、記憶を呼び起こすことが不可能であるように見受けられます。対象はしばしば、SCP-1907を通じてこの場所に戻りたいという強い願望と、そのエリアを離れることに対して消極的な感情を表明します。
生物がSCP-1907を通過する場合、その個体は昏睡状態に陥ります。前述の状態にある間、SCP-1907を収容する部屋から移動された個体は、一貫してすべての生命プロセス機能停止を体験します。対象は通常、アノマリーとの最初の相互作用から約60分後に意識を回復します。回復時間は4回目までの相互作用ごとに2倍になり、その時点で対象はSCP-1907を通過した後に意識を回復するポイントを制御するようになります2。
インシデント-1907-タウ以前、SCP-1907-A実例はSCP-1907室内に生存している対象が存在しない場合、不定期に生命活動を行うようになりました。これらの存在はクリック音や口笛による言語的な意思疎通を行ったり、舌で互いの皮膚の模様をなぞったり、自らの内臓を摘出したりするなどといった、人間の規範を超えた行動を示していました3SCP-1907-Aは生きた対象がエリア内に立入ると生命活動を停止することが観察されています。このオブジェクトは財団職員には対しては一見したところ敵対的な性質を持たないと考えらるため、その行動をさらに研究するために、すべての遺体は室内に残置してください4。
インシデントレポート-1907-タウ: 1989年4月7日、SCP-1907への反復曝露の効果を実験中、実験で使用されているDクラス対象がオブジェクトへの2回目の曝露後、規定の時刻に意識を取り戻し、SCP-1907を通じて強制的に戻される前に、近くにいた2名の研究員を捕食しようとしました。対象の身体は拘束され、次に彼女が意識を回復する前に壁に固定されました。添付のものはこのインシデントのインタビュー記録です。
インタビュー記録-1907-タウ:
インタビュー対象: D-83435
インタビュアー: ウォルター・フロイド博士
序文: 対象が前述のインシデントで職員に対して攻撃的かつ敵対的な行動を表したため、サイト内職員の安全を確保するために対象の身体を拘束した。対象の覚醒後、直ちにインタビューを開始した。
<記録開始>
フロイド: ご自身について説明してください。
D-83435: [放心状態。これは明白に正常であり、対象は通常、SCP-1907を通過後に意識を回復する際、重度の混乱を示すことが指摘されている]どういうこと、博士?[対象は拘束に気付く。] これは何?
フロイド: D-83435、あなたは私が入口から押し戻す前にエージェント・ローデスとプレストンの首に噛みついて捕食しようとしましね。覚えていなんですか?
D-83435: [含み笑い]何かが違うと思ったの。戻らなきゃいけない時はいつもそう。ごめんなさい、[鼻を鳴らす音声とシューという音声]ところで、彼がどのように振る舞うのか、私には想像もできなかったの。みんなを探すのが忙しすぎて彼のことなんか忘れていたわ。彼は悪いことをするつもりはなかったの、実は、あなたたちを捕食者だと思ってみたい。
フロイド: [音声を模倣しようとする]?
D-83435: [頷こうとする]そう、彼は私の次元がどんなものか見たがってたわ。それで考えたの、「彼に私の体を使わせたらどうかな?」って。まだ戻りたいとかそういうわけでもなかったけどね。
フロイド: これはSCP-1907の中の実体だと仮定しているんですが?
D-83435: そうよ。彼はただ好奇心が強いの、それだけ。悪いことをするつもりなんかなかったの。[笑い]彼は自分のしたことが間違っていたことだとさえ理解してないんじゃないと思うの。彼は何が起こっているのかすら言えなかった。彼の種族には目や耳がないとは思わないわ。本当に、今考えてみると、なぜ彼の性別を引き合いに出し続けているのか分からないわ。 [笑い]昔からの習慣はなかなか無くならないものね。
フロイド: [傍にいるラグランジュ研究補佐に向けて]SCP-1907を余剰次元探査に利用する可能性があることを書き留めてくれ。セキュリティの強化もな[対象に話しかける]承知しました。先ほど発生したインシデントにより、今日の実験は終了にしたいと思います。我々がサイト23に戻ったら、アンドリュース氏にフロイド博士から直接、ウイング07のフランダース博士に報告するよう指示されたと伝えてください。そこであなたの発言の正当性が審査されます。
D-83435: [躊躇し、混乱したように見える]え?今日はもう終わりってどういうこと?
フロイド: 今回の出来事を考えると、今日は実験を中止して後日別の対象で実験を再開した方が良いと思うんです。
D-83435: [動揺する]いや、終わらせないで。私は戻らないといけないの。もう出てこないから、こいつは燃やしたっていいのよ。[対象は自身の身体を身振りで示そうとする。]、お願い、私を戻して。
フロイド:先ほど申し上げた通り、本日の実験は終了しました。[傍にいるラグランジュ研究補佐に向けて]対象に鎮静剤を与えてください、その後拘束を解くように。
<記録終了>
終了報告: 対象に鎮静剤が投与され壁から降ろされた後、約10体のほぼ完全なSCP-1907-A実例が生命活動を行い、彼女を財団職員から引き離し、アーチ道を通って強制的に連れて行った。遺体はその後、ラグランジュ研究補佐を除く全職員を襲撃して死亡させ5アーチを通過して生命活動を停止させた。収容プロトコルはこの結果として改訂された。
補遺-1907-ウプシロン: 1989年7月21日の実験中、D-46151が最初にSCP-1907に曝露した後、対象の意識ではない存在が身体に宿りました。前述の意識は「ガイド」と名乗り、財団職員に対して対象にSCP-1907を通過させる実験を少なくとも4回行うこと、および前述の対象の遺体を室内に残しておくことを要求しました。却下された際、被験者は不服の意思を表し、「牡蠣の身がまだ入っているのにその殻を使うのは面倒だ」と主張して要求を繰り返しました。拒否された際、対象はため息をついてから叫び出したと報告されました。エージェント・タウンズ、ブレイクニー、ホイットニー、およびファーバーとスコット研究員は約10秒間叫び始めましたが、同時に声を止めて床に倒れこみ、指で地面をなぞったり、周囲を舐めたり、噛みつこうとしたり、手足を激しく動かしたりしました。ラグランジュ研究補佐は早期に現場から退避したため、これ以上の視覚的な詳細は不明です。しかし、D-46151の音声装置は通信を継続していました。以下はイベント時に取得された音声記録です。
D-46151: またしても遅れてしまい本当にすまないが、そろそろ本来の道に戻るだろう。さて、知っての通り、この世界は君たちが慣れ親しんでいる以上に重力が強いから、このような健全な乗り物でさえも、立ち上がるのは少し大変かもしれない。あまりそのことは心配しないように。[カリカリという音]君、だめだ、それは食べ物ではないぞ。食べ物の世界にはあとで行く。[喃語] ハハ、そうだな、口があるものはいつも面白いものだな。初めてか?[静止]そうだと思った。正直、こうやって大声で話せるのはいいことだが、ネクサスでの繋がりに勝るものはない、そうだろう?[様々な声]素晴らしい。さて、今からちょっと探検してみようと思う— そう、あれは目だ、慌てるな、慣れていけばよい— それからハブに戻ろう。ワールド234、バージョン5で素晴らしい体験ができていたら幸いだ。



