閲覧用コードの入力後、視覚的個人認証手続きが実行されます。
許可された職員以外の同席、身分を偽っての閲覧は、意識または生命の喪失、財団における身分の剥奪や解雇の理由となります。
視覚的個人認証手続きが開始されます。
待機してください。
望む望まないにかかわらず私たちは存在している。
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望む望まないにかかわらず私たちは存在している。
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望みに望んでいたがために私は今存在している。
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望む望まないにかかわらず私たちは存在している。
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望む望まないにかかわらず私たちは存在している。
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望む望まないにかかわらず私たちは存在している。
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望む望まないにかかわらず私たちは存在している。
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望んではなかったが私は彼らの様に存在している。
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アイテム番号: SCP-1945-JP
オブジェクトクラス: O5理事及び日本支部理事共同管理案件につき分類なし
特別収容プロトコル: ガニメデ・プロトコル実行時をのぞき、SCP-1945-JPの実行は禁止されています。現時点でSCP-1945-JPのこれ以上の研究は不要です。
SCP-1945-JP-A実体の出現が観測された場合は、1945-JP事態の発令を行い、SCP-1945-JP-A実体の破壊を日本支部理事に委託してください。1945-JP事態において日本支部理事は、O5評議会より81地域ブロック内の全ての財団が有する資産、部隊、オブジェクトの管理及び運用権限が一時的に委譲されます。また、O5評議会は日本支部理事からの要請に対し、可能な限りSCP-1945-JP-A実体破壊のための支援を行ってください。SCP-1945-JP-A実体の破壊後、1945-JP事態は解除されます。1945-JP事態の発令から36時間が経過した場合は、即座にガニメデ・プロトコルが実行されます。ガニメデ・プロトコル実行時、SCP-1945-JPの電子的複製が、補遺に示す文書TXT-1945-JPとともに財団のネットワークを通じて、全ての情報端末に表示されます。また、財団のネットワークが寸断、あるいは完全に破壊されている場合に備え、各サイトの管理官オフィスに保管されているガニメデ・プロトコル実施マニュアル内にも同様の文書が綴じられます。
概要: SCP-1945-JPは、日本神話内に登場する神格の不完全な複製を出現させる儀式手順です。複数人の儀式参加者が以下に示す手順を実行することで、儀式参加者を含む範囲内の人間は物理的に融合し、概ね人型の巨大な実体へと変化します。
1.儀式手順を知る複数の人間が互いに手をつなぎ、閉じた円形の陣を組む
2.陣形を構成する儀式参加者が、全員自身の右方に向けて移動する
3.[ガニメデ・プロトコル実行時に開示されます]
4.陣形内の儀式参加者の肉体が融合を開始する
SCP-1945-JPの実行によって発生するSCP-1945-JP-A実体の体長は、儀式参加者の平均身長に参加人数の三乗根を乗じた数値に比例します。また、SCP-1945-JP-A実体が発生する際に、儀式参加者の着用していた衣服や範囲内の構造物、地面の土砂などが吸収されますが、これら人体以外の物質はSCP-1945-JP-A実体の体長や重量に対し何ら影響を及ぼしていません。実験の結果、SCP-1945-JP-A実体は極めて高い現実強度を有していることが判明しています。SCP-1945-JP-A実体の現実強度は、吸収された儀式参加者それぞれの現実強度を単純に加算した値と等しいことが、複数回の実験により判明しています。そのためSCP-1945-JP-A実体は、少人数でSCP-1945-JPを実行した場合ならば破壊が容易ですが、儀式参加者がある程度以上の規模に達すると現時点で財団が保有している技術での破壊は不可能になります。また、SCP-1945-JP-A実体は、その高い現実強度でもって周囲の環境に対し大規模な影響を及ぼすことで、山岳および湖沼の造成、島や陸地の再配置といった現象を発生させることが可能です。これらの現象は、日本神話においてイザナギノミコトとイザナミノミコトとともに地上に出現したとされる、ヒトハシラノカミと称される神格に関連する記述と極めて類似しています。ヒトハシラノカミと称されていた神格は、イザナギノミコトとイザナミノミコトが作り出す島々を海上に配置して日本列島を構成し、山岳や湖沼の造成を行いました。その後、ヒトハシラノカミと称されていた神格はイザナギノミコトによって破壊されました。日本各地に降り注いだ無数の破片が人間となったと、日本神話には記述されています。
SCP-1945-JPが財団の制御下にない状態で意図的に実行されたのは、太平洋戦争後の財団による蒐集院併合の際が最後です。太平洋戦争中、蒐集院は財団との協定に違反し、当時の大日本帝国政府や国内の要注意団体に対してオブジェクトの貸与や譲渡を行っていました。そのため、財団は太平洋戦争終結後に蒐集院を併合し、蒐集院の管理下にあったオブジェクトを全て回収することとしました。しかし、これに蒐集院の幹部構成員6名が反発しました。財団との併合に反対した蒐集院の幹部構成員のうち3名が、和歌山県沖のオノゴロ島にてSCP-1945-JPを実行し、島民を含む約7万人を犠牲にしてSCP-1945-JP-A実体を出現させました。財団はSCP-1945-JP-A実体の破壊作戦を展開しましたが、SCP-1945-JP-A実体には当時の装備ではあまり効果を与えられませんでした。そのためO5評議会は併合に協力的だった蒐集院の幹部構成員と緊急協議を行い、元蒐集院構成員をすべて財団で再雇用する代わりに、蒐集院幹部職員がSCP-1945-JP-A実体の破壊の指揮を執るという合意に達しました。結果、財団および蒐集院は畝傍型重巡洋艦耳成、香具山の2隻と計███名の犠牲をもってSCP-1945-JP-A実体の破壊に成功し、第一次情報改ざんでもってオノゴロ島を含む一連の情報を抹消しました。財団と蒐集院はこのときの合意を基にオノゴロ-45協定を締結しました。オノゴロ-45協定により、財団への吸収に協力的であった蒐集院の幹部構成員は日本支部理事として再雇用されました。また、蒐集院の管理域を81地域ブロックとして設定し、SCP-1945-JP-A実体の破壊方法に関する知識とともに、管理を日本支部理事に委託しました。このため、偶発的に発生したSCP-1945-JP-A実体への対応は、日本支部理事が81地域ブロック内の資産および職員を用いて行うこととなっています。
補遺:
文書TXT-1945-JP
本文書はO5評議会より発令されています。
現在、大規模な収容違反、もしくはKクラスシナリオが進行中です。O5評議会は現在の状況を収拾することを断念し、ガニメデ・プロトコルの実行を決定しました。
各地の財団施設において、人類及び文明の保存と地球環境の再構築に向けた手続きが進められています。
本文書の受領者は地球環境再構築のため、添付されたプロトコルに従ってSCP-1945-JPを実行してください。
SCP-1945-JPの実行により、保護された財団施設外の全人類は物理的に融合し、SCP-1945-JP-A実体として指定される日本神話の神格「ヒトハシラノカミ」に変化します。
SCP-1945-JPの実行後、自動的に地球環境再構築プロセスが開始されます。あなた方SCP-1945-JP-A実体によって、収容違反中のオブジェクトは全て破壊され、進行中のシナリオは強制的に中断されます。財団の保護下にない全ての地形は一度液状化された後で、O5評議員の設定した時点の位置に再配置されます。
以上のプロセスが終了後、SCP-1945-JP-A実体は全て破壊されます。ガニメデ・プロトコルは、SCP-1945-JPを実行しなかった財団職員によって継続されます。
どうか、次の財団の礎となってください。
SCP-1945-JP実行手順書
1.あなた以外の、自力で直立と発声が可能な生存者を1名発見してください。
2.手順3.以降を暗記した状態で、あなたともう1名の儀式参加者は背中合わせに立ち、両手をそれぞれつないでください。
3.あなたともう1名の儀式参加者は、同時に右方向に向けて、円を描くように移動してください。
警告:
現在、ガニメデ・プロトコルの実行が確認できません。
これ以上の情報は現時点では遮断されています。
閲覧を継続する場合は、柳川式意識楔が現時点に設定されます。
閲覧の終了後、あなたの意識は意識楔の設定された時点に巻き戻しが適用され、意識状態の再現により閲覧中の記憶は消去されます。
閲覧を継続しますか?
はい