SCP-1949
評価: +8+x

アイテム番号: SCP-1949

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: ジョナサン・ハリスはサイト-122の人間型収容センターにある10m x 10m x 10m の部屋に収容して下さい。収容室はそれぞれ3mの高さを持った3つの階層に分けなければなりません。ジョナサン・ハリスはいかなる場合もSCP財団におけるケースファイルナンバーで呼ばれてはならず、ジョナサン・ハリスはジョン、ジョナサン、ハリスさん、ジョナサン・ハリス、あるいはジャックと呼ばれるべきです。またいかなる場合もジョニーまたはジョニー・ハリスと呼ばれてはなりません。

ジョナサン・ハリスに通常の人間型SCP用の食事を与えてはいけません。代わりに毎週日曜日の00:00から12:00の間に、ジョナサン・ハリスからSCP財団の担当職員へ1週間分の食事のリクエストが提出されます。ジョナサン・ハリスが1週間に使って良い食費は100ドルまでです。もしこの額を超過した場合、ジョナサン・ハリスに与えられる食事は、次の週まで人間型SCPオブジェクト用の標準食に置き換えられます。SCP財団の担当者はジョナサン・ハリスに対し、彼の要求が制限金額以内に収まっているかどうかの合理的な見積もりを出さなくてはなりません。

ジョナサン・ハリスには人間型SCPの標準服を与えてはいけません。代わりに毎月第一日曜日の00:00から:12:00の間に、ジョナサン・ハリスからSCP財団の担当職員へ1月分の衣服のリクエストが提出されます。ジョナサン・ハリスが1月に使って良い衣服費用は1200ドルまでです。ジョナサン・ハリスには十分なスペースを持ったクローゼットが与えられ、一度着用した服、または汚損した服はSCP財団の担当職員によって破棄されます。

ジョナサン・ハリスには度を越さない程度の量の家具が提供されています。ベッド、ケーブルネットへ接続された薄型テレビ、プレイステーション3とキンドルの電子書籍リーダーなどです。インターネットへの接続は禁止されていますが、ジョナサン・ハリスには特注のパーソナルコンピュータが与えられています。ジョナサン・ハリスには教材費、衛生用品費、娯楽費その他諸々の費用として、月に100ドルが支給されます。使われなかった費用は翌月に持ち越されます。この持ち越しは衣服費用についても適用されますが、食費については未使用でも翌週に持ち越されることはありません。

その他のあらゆるケースにおいて、ジョナサン・ハリスは人間型SCPオブジェクトと見なされ、そのように取り扱われます。

以上の規定に違反することは、プロトコル1949-ズールの違反として扱われます。封じ込め違反を回避するため、24時間以内に違反状態を修正して下さい。

毎年行われるプロトコル1949-ブラヴォーの結果次第で、この取扱方の記述は変更される可能性があります。

説明: SCP-1949はサイト-122の非人間型収容センター内に、アクリル製のケースで保管されている羊皮紙の巻物です。巻物には"X"と名乗る人物とSCP財団の間で交わされたある契約が記されています。内容は文章によって囚人に指定されたジョナサン・ハリスを収容するために、守らなければならない一連のプロトコルをまとめたものになっています。

プロトコルの全内容は補遺1949-0を参照して下さい。補遺1949-0へのアクセスにはレベル4以上のセキュリティクリアランスが必要ですが、プロトコルのうち3種は当報告書に大まかに内容が記載されています。

  • プロトコル1949-アルファはジョナサン・ハリスを収容する環境について規定する文章です。特に注意が必要な点は当報告書の取扱方に記載があります。
  • プロトコル1949-ブラヴォーはジョナサン・ハリスとSCP財団の代表者の間で行われなければならないあるコンテストに関する規定です。このコンテストは毎年12月31日の現地時間23~24時の間に行われ、その内容は純粋に運任せのゲーム、すなわちコイントスやサイコロ、カード当てなどでなければなりません。ジョナサン・ハリスが勝者となった場合、彼は1つだけ現実的な特権を要求することが許されます(詳細はプロトコル1949-チャーリースルーホテルに記載されています)。SCP財団が勝利した場合、前回までに承認された特権を1つ取り消すか、または新たな制限を1つジョナサン・ハリスに課すことができます(詳細はプロトコル1949-インディアからキーローに記載があります)。
  • プロトコル1949-ズールは取り決めが破られた際の罰則と、適切な順守状態に復元する手続きに関する記述です。復元の手続きに多くの時間をかけすぎた場合も、罰則の対象となります。このパートへのアクセスにはレベル4以上のセキュリティクリアランスが必要となります。許可された人員以外によるプロトコル1949-ズールの閲覧を防ぐため、ミーム的保護が施されています。

補遺: ████年12月31日に行われたジョナサン・ハリスとO5-11のインタビュー記録

O5-11: "おはよう、ジョナサン・ハリス"

ジョナサン・ハリス: "なぜいつも私をフルネームで呼ぶんだ?"

O5-11: "10年前に君がSCP-1949-Aという名の代わりに、そう呼べと要求した。この特権を取り消すかい?ジョナサン・ハリス"

ジョナサン・ハリス: "……いや"

O5-11: "そうだな。もしそんなことをすれば、ジョナサン・ハリス、君は取り決めを破ったことになり、プロトコル-1949-ズールに基づいてこれまで得た全ての特権を失ってしまうだろう。プロトコル1949-ブラヴォーの用意はできてるかい?ジョナサン・ハリス"

ジョナサン・ハリス: "早く始めよう。表だ"

O5-11: "コインは表。君の勝ちだ、どんな特権を要求する?ジョナサン・ハリス"

ジョナサン・ハリス: "家に帰らせてくれ"

O5-11: "それはプロトコル1949-デルタに抵触する。これまで何度も説明してきた通りだ、ジョナサン・ハリス"

ジョナサン・ハリス: "わかった。それじゃあ妻に会わせてくれないか"

O5-11: "君を家族と接触させることはプロトコル1949-エコーで禁止されている、ジョナサン・ハリス"

ジョナサン・ハリス: "せめて家族が生きているかどうかだけでも教えてくれないか。もう██年も会っていないんだ。妻はまだ生きているのか。もう私のことは死んだと思っているのかな。再婚相手は見つかったのだろか。子供たちのことも……"

O5-11: "君を家族と接触させることはプロトコル1949-エコーで禁止されている、ジョナサン・ハリス"

ジョナサン・ハリス: "……いいだろう、今回の要求はこうだ。これから私に会うときは、お前ら全員裸で全身を青ペンキでペイントしてこい。わかったかこの薄情者が"

O5-11: "君の要求は録音され、承認を受けた。これで今年のプロトコル1949-ブラヴォーは終了する。お元気で、ジョナサン・ハリス"

ジョナサン・ハリス: "クソめ"

注: 当記録の次の回にあたるプロトコル1949-ブラヴォーにおいて、財団は勝利を収めジョナサン・ハリスの衛生用品に関するジョナサン・ハリスの特権を撤回させました。その二週間後、ジョナサン・ハリスとSCP財団の間にプロトコル1949-ズールによる罰則が適用され、財団職員が裸かつ青色のペイントでジョナサン・ハリスと会わなければならないという特権は撤回されました。違反された取り決めはジョナサン・ハリスのトイレットペーパーの使用に関する条項でした。


補遺: 医療担当職員による健康評価

ジョナサン・ハリスは年齢と不健康な食生活(精神的問題によりさらに悪化傾向にあります)により、ここ数年で著しく健康を損なっています。このままだと、ジョナサン・ハリスの余命はあと5年ほどであると考えられます。

プロトコル1949-ズールによれば、ジョナサン・ハリスの死はジョナサン・ハリス側の取り決め違反として扱われ、同時にSCP-1949を収容する必要もなくなります。ですが医療担当職員達は、ジョナサン・ハリスに対し適切なメディカルケアを怠ることも、プロトコル1949-インディアに抵触する点を忘れてはなりません。医療担当職員はジョナサン・ハリスの健康状態を正確に判断し、誠実に健康を改善するためのアドバイスを送る必要があります。しかしながら、ジョナサン・ハリス本人が規定した食事スケジュールのため、彼の希望なしに適切な食事を提供することができない状態にあります。

サイト-122医療担当主任 Dr. ████

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