SCP-1954-JP
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SCP-1954-JP-1: 発見時に回収された写真。
カラーカメラによる撮影。

アイテム番号: SCP-1954-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-1954-JPはサイト-81██の専用棟にて管理されます。専用棟の設備はSCP-1954-JPの体液の影響を受けることを前提とし、飛散した体液の洗浄は実施されません。

専用棟に進入する職員は防護服を着用し、体液の付着を防止します。人体に体液が付着し、内部組織に体液が進入する可能性がある場合、影響を受けた部位が30%未満であれば即座に部位を切除し、対象人物を保護します。影響を受けた部位が30%以上また頭部など重要部位であれば、対象人物を終了します。

説明: SCP-1954-JPは無彩色の体組織により構成された人型実体です。身体に有彩色を含む色素は発見されていません。現在までに2体のSCP-1954-JPが回収されており、類似した特性を持つ別個体の存在が示唆されています。

SCP-1954-JPの外見は共通して中年期の三船 敏郎みふね としろう1氏に酷似しています。外観に加齢の兆候は確認されていませんが、内科的検査から老化の進行が析出されています。この他、日本刀による殺陣の技能、日本語の発話能力が共通しています。

SCP-1954-JPの体液は他物体(以下、対象)への侵食性を有しています。体液が対象に付着した場合、表面を被覆するように薄く延長し、一定時間の経過によって完全に浸透します。結果として、対象を構成する色彩は付着部位の色素の明度を反映した無彩色に変化します。また、体液が脊椎動物の内部組織に侵入した場合、免疫細胞が体液と侵食部位に過剰な攻撃を発生させ、最終的に対象の身体は急速に脆弱化します。これらの現象が生じる体液の最小値は物体の体積に比例した一定量が必要です。しかし、後者の場合はごく少量でも反応が始まります。この特性により、衣服などの常備品は一定量の汗により確実に変化しています。

関連する資料や証言などから、SCP-1954-JPはGoI-233(ハーマン・フラーの不気味サーカス)に起源を持つと推察されています。GoI-233内部における活動内容は同一であると断定できますが、思想に大きな差異が見られます。


SCP-1954-JP-1

SCP-1954-JP-1は2005/08/03、静岡県田方郡函南町にて回収されました。発見時、SCP-1954-JP-1は内面に鏡が張られた和箪笥から発見されています。和箪笥の表面には"エッシーへ、ショーグンによろしく(FOR ESSIE,SAY HELLO TO SHOGUN)"というメッセージが刻印されていました。

和箪笥からは以下の非異常性アイテムが回収されています。

  • アメリカ合衆国内で鋳造されたと思われる、全体が無彩色に変化した日本刀
  • 『七人の侍』、『用心棒』、『蜘蛛巣城』などの時代劇映画で三船氏が演じた役と同一の衣装群
  • 主にSCP-1954-JP-1を映した写真が収められているアルバム

SCP-1954-JP-1は自身を三船氏本人であると主張しています。しかし事実と異なる発言や確認に対する曖昧な回答が多く、確証には至っていません。現存する三船氏の映像記録と比較して、SCP-1954-JP-1の人格にはナルシシズムの傾向が見られます。また、GoI-233所属以前の活動についての記憶を喪失しており、それを思い出すことにも消極的です。

GoI-233の先導者とされるハーマン・フラーへの忠誠が確認されています。


SCP-1954-JP-2

SCP-1954-JP-2は2007/10/26、山梨県甲斐市内に存在していたGoI-1958(夏鳥思想連盟)4拠点にて回収されました。襲撃時、GoI-1958構成員は既に逃走しており、SCP-1954-JP-2は複数のアイテムとともに拠点に内在していました。(作戦内容については文書GoI-1958 - 2007/10/26を参照)

SCP-1954-JP-2は自身について、ダビッド・トルハーノという名前のアメリカ人男性であると発言しています。それに伴い、日本語を要求されない場合は英語で発話します。また、自己批判が多く、一定以上の自殺願望を抱いています。

SCP-1954-JP-2にはGoI-233及びハーマン・フラーに対する極端な嫌悪が確認されています。



インシデント記録: SCP-1954-JP

2008/03/01、サイト-81██に対してGoI-████による攻撃が発生し、伴って小規模な収容違反が発生しました。インシデントは短時間で解決し被害は軽微であったものの、収容違反により専門棟内部を移動していたSCP-1954-JP-1とSCP-1954-JP-2が接触しました。接触は機動部隊が現場に到着するまで続き、一連は記録装置により録画されています。


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