SCP-1961-JP
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アイテム番号: SCP-1961-JP

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-1961-JP-2からSCP-1961-JP-8は、それぞれのSCP-1961-JP-Aを取り除いた上で同一の低危険物収容ロッカー内に保管されます。SCP-1961-JP-1は宮田博士のオフィスに大型のガラスケースに入った状態で展示されており、セキュリティクリアランス1以上を持つ職員であれば、SCP-1961-JPの研究主任に許可を取った上で実験に使用することが可能です。すべてのSCP-1961-JP-Aは高レベル隔離書類保管室で保管されており、閲覧はサイト管理官が承認した職員にのみ許可されます。それ以外の職員がSCP-1961-JPの実験に従事する場合は、SCP-1961-JP-Aを基に財団が作成した説明書が必要に応じて提供されます。

説明: SCP-1961-JPは、「ウォーターライン」と呼ばれる形式1の艦艇のプラスチックモデルキット(プラモデル)です。パッケージには「1/700 財団駆逐艦 SCPSコルグエフ」という商品名と██████社のロゴマークが描かれていますが、そのような艦船が財団に在籍したことはなく、また██████社がSCP-1961-JPを製造した事実も存在しません。

SCP-1961-JPの構成物品は基本的に通常のプラモデルと同様ですが、うち組立説明書(SCP-1961-JP-A)と組み立て時にSCP-1961-JP内に組み込む電池ボックスと一体化された装置(SCP-1961-JP-B)2に異常性が存在します。SCP-1961-JPに使用されているプラスチックはSCP-1961-JPの収容当時には存在しない組成のもので、性質はおおむねPS樹脂に準じていますが、より耐衝撃性や弾力性に優れ、ABS樹脂に近い性質も併せ持っています。

組み立てられたSCP-1961-JPは、LR44型ボタン電池2個を電池ボックスに挿入した状態で水平面に置かれることによって、実際の艦艇のものを模倣した自律行動を行います。SCP-1961-JPの行動によって生じる各種現象は立体映像やプロジェクションマッピングに近い手段によって再現されたものであり、実体は存在せず、他の物体に影響を及ぼすこともありません。これらの異常性はSCP-1961-JP-Bの働きによって生じていると考えられていますが、その作動機構は不明です。SCP-1961-JP以外のプラモデルに組み込まれた場合、SCP-1961-JP-Bの異常性は発現しません。

SCP-1961-JP-Aは閲覧した人物に対して精神影響を及ぼします。これはSCP-1961-JPとの一種の自己同一化を生じさせるもので、被曝露者は強固に「自分はSCP-1961-JPの乗員であり、SCP-1961-JPに乗艦している」と認識するとともに、現実の自分の感覚を失い、代わりにSCP-1961-JP乗員としての自分を疑似体感するようになります。疑似体感の内容はSCP-1961-JPの行動と連動しています。この精神影響の効果はSCP-1961-JP-A被曝露者が自発的に「SCP-1961-JPから退艦したい」と意識した時点で消滅するほか、クラス-B記憶処理によって除去することも可能です。異常性が拡散するリスクを考慮して、SCP-1961-JP-Aの閲覧には制限がかけられています。

SCP-1961-JPがモデルとしている艦艇(SCP-1961-JP-C)の艦容は最新鋭のステルス艦に類似していますが、既知のいかなる艦艇のものとも一致していません。SCP-1961-JP-Cの兵装には、高エネルギーレーザー兵器やレールガンといったSCP-1961-JPが収容された時点では実用化されていないものが含まれています。パッケージに描かれているSCP-1961-JP-Cには、標準財団マークと機動部隊タウ-11("缶切り")の識別マークが確認できます。

SCP-1961-JPは199█年に神奈川県██市█区の個人経営の模型店で8個が発見され、未開封の状態で財団に収容されました。収容当時は機密漏洩を除き異常性が確認できなかったため、AO-1961-JP-AHMIOASとしてAnomalousアイテムに分類されていました。その後、AO-1961-JP-AHMIOAS-1の組立実験中に、研究主任である宮田博士によって上述の異常性が確認されたため、200█年11月にSCP-1961-JP-1〜8へと再分類されました。

SCP-1961-JPの流通経路は判明していません。現在、新たなSCP-1961-JPの出現に備えて、全国の模型問屋ほかの監視が継続実施されています。

補遺1961-JP-01: サイト-81██管理官からの通達

AO-1961-JP-AHMIOAS-1組立実験における宮田博士からの実験経費の追加申請は受理されません。
組み立て後の異常性を確認するにはただ組み立てるだけで済むのに、なぜ普通の塗装のみに止まらず汚し塗装だのなんだのを施し、エッチングパーツとやらを用いてディティールアップする必要があるのですか?
こだわりたいなら自腹を切るように。

補遺1961-JP-02: 宮田博士からの通達

諸君から提案のあったSCP-1961-JPと他のオブジェクトとのクロステストの実施は許可されない。いくらSCP-1961-JPがSafeクラスオブジェクトの中でも安全な部類に入るとはいえ、これはオブジェクトである時点で玩具では――プラモデルではあるが――ないのだ。
まあ、私自身、SCP-1961-JPとSCP-389-JPの艦隊戦を見てみたくないわけではないんだがね。

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