SCP-199
アイテム番号: SCP-199
オブジェクトクラス: Plant
収容クラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-199用の庭園が、研究および封じ込めのためにサイト-19に造営されています。当該オブジェクト用の造園は、植物の成長と自動散水システムに適した人工の照明が取り付けられている、換気された封じ込めユニット内にて保たれています。天井は、SCP-199-2の実例を破壊可能な電流が通電されている格子で覆われています。全収容房は、SCP-199-3の放出を妨げるためにファラデーケージによって囲まれています。
封じ込め外で発見されたSCP-199とSCP-199-2の実例は、火または農薬によって破壊されることになっています。
説明: SCP-199は、コケシノブ科に属するシダの一種です。 SCP-199は、一般的なコケシノブ科の植物に類似していますが、温度や湿度、汚染や外部の損傷に耐性があります。オブジェクトの根茎は、ほぼすべての固体の表面に付着、そこから成長することが可能です。SCP-199の外観は、一般的な苔類のそれに類似していますが、葉はこの種特有のものです。
SCP-199の葉は、SCP-199-2に指定されている直径約10cmの浮袋を生成します。やがて、SCP-199-2内は、SCP-199から生成された水素ガスで満たされ、本体から切り離され空気中を漂います。SCP-199-2は海抜1マイル1まで浮上し、熟し始めます。この間、SCP-199-2は1時間当たり1つの信号を初期レートとしてSCP-199-3を放出するようになり、SCP-199-2が熟していくにつれてその回数は徐々に増加していきます。SCP-199-2が完全に熟すと、対象は爆発し、内容物を放出します。
ほとんどのケースにおいて、SCP-199-2は空であり、対象の爆発はなんの結果も生じません。時折、SCP-199-2の爆発は、新たなSCP-199の実例へと成長する種子を放出します。
SCP-199-3は、SCP-199-2によって生成された無線信号です。全ての無線信号は北京語を話す高音の男性の声で構成されており、SCP-199-2で作られた"観察記録"と、SCP-199-2自身の状況報告から構成された"分析報告"を放出します。SCP-199-2の分析で、ほとんどのSCP-199-2実例は空で、声や無線信号の発生源は存在しないと判明しています。
SCP-199は、汚染された環境で成長することが確認されており、人口密集地域で成長するために適応していることを示唆しています。加えて、SCP-199はほとんどの農薬に対して耐性があります。SCP-199は煙突や大都市の庭園、そして工業工場内で成長することが最も一般的に確認されています。
SCP-199は当初、西安在住者によって発見され、中国で「ホテルに衝突し、ラジオ機器に干渉する風船状の物体」として報道されました。SCP-199-2の発生源が街の中心部の一区画であることが判明し、その後多くの大都市、特にニューヨーク市やロサンゼルス、サンフランシスコ、北京や東京などでSCP-199実例が発見されました。
SCP-199-3の分析:
補遺: 2018年9月21日、トルコ、イスタンブールの諜報員が、50以上のSCP-199-2の「大群」を報告しました。機動部隊がこの大群に対応する前に、すべてのSCP-199-2が同時に爆発。種子の代わりに、SCP-199-2は酸性粘着物を放出。道路交差点に深刻な損傷を引き起こし、３名の死傷者を出しました。SCP-199-2の出所をバイオテロとする継続的なカバーストーリーが流布されています
この現象の発生源が、イスタンブール郊外にあるSCP-199が自生している一区画であることが確認されました。機動部隊は、対象を破壊するために火の使用を試みました。しかし、SCP-199は火に反応し、爆発して酸性の緑色のスライムになり、5人の財団エージェントらを負傷させました。対象区画の破壊後、土壌の調査は、SCP-199が4週間前に植えられたことを明らかにしました。
SCP-199のこの新しい変異体は、暫定的にSCP-199-Bに指定されました。SCP-199-Bは、ムンバイやラゴス、メキシコシティでも報告されています。
ラゴスで発見された区画の付近で、部分的に分解されたプラスチック製の種袋が地中に埋まっているのが回収されました。袋の表面には、3分の1を緑の物質で覆われている、赤い色彩の目のようなシンボルがあります。袋の裏面には、財団のシールドロゴに非常に酷似したシンボルがありますが、矢印はシールドから離れた方向を指し、3本の縦線が、シールドの内側の円を覆っています。