SCP-199-FR
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アイテム番号: SCP-199-FR

脅威レベル:

オブジェクトクラス: Keter

特別収容プロトコル: SCP-199-FR実体の性質の為、SCP-199-FRは-いかなる場合であっても-収容が不可能です。しかしながら、この実体を民間人が知覚することを避けるため、様々な手段が講じられる必要があります。詳細な手段は以下の通りです。

  • 人間の細胞の作用と構造に関する情報操作方策は可能な限りあらゆるメディア的手段(雑誌、ラジオおよびテレビ放送、インターネット…)を用いて補完されます。カラン野(l'aire de Kalen)の実際の情報を隠蔽するため、HBFM脳モデルをすべての国で若年期から普及させます。詳細は下記。教育制度の利用は必要不可欠です。
  • カラン野に関連する人間の脳についてのすべての許可なき実験は中止されます。研究の出版の可能性がある場合は、出版物は発刊停止もしくは検閲により削除され、情報源は無力化されます。啓蒙もしくは医学目的のための脳に関するその他の研究は、財団加入機関による書類審査の後、許可されます。
  • 情報漏洩発見のために、インターネット活動を調査確認します。技術チームHBS2とHBS3をこの計画に参加させ、プログラム「セルシード」と「ビーン」(未だ活動は未検知)に補助させます。SCP-199-FRに加盟する介入チームは、情報漏洩が発覚した際は、関連するサイトの検閲による削除、(一時的もしくは最終的)閉鎖と情報源の無力化を優先します。
  • SCP-199-FRの探知を可能にし得る機器の使用を含む、またカラン野に隣接するあるいは包含されるの脳の領域に関するすべての医学的処置について、SCP-199-FRに関与するカモフラージュの下、財団職員が展開されます。この種の処置に言及された医療書類の一覧はプログラム「セルシード」により確認されます。
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HBFM(脳模型)の説明:
現在、科学界で知られるモデルはおよそ99%人間の脳に一致しています。構造的観点から異なる領域は視床上部(カラン野を含む)で、SCP-199-FRの中枢です。SCP-199-FRは医学的実践に関連する多数のリスクを取り除くことをすでに可能にしている適切な設備の使用によってのみ確認可能です。機能的観点から、3種のホルモンの活動が隠蔽される必要があります(以下に列挙AJS-226、DDH-115、PCA群)。

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説明: SCP-199-FRは平均直径2μm、全長20μmの円環状寄生虫です。この寄生虫はすべての人間に存在し、脳内、正確にはカラン野と名付けられた領域に位置します(上図参照)。

寄生虫はその宿主と同等の寿命を持ち、構造上の完全性は宿主の健康状態に依存しているようには考えられません。主として寄生虫は血液から与えられたグルコースと酸素を資源として活用して、3種のホルモン以外には水と二酸化炭素のみを排出してるようです。繁殖するために、この寄生虫は宿主の配偶子中の遺伝情報の一部の生成を制御化においているようです(配偶子におけるプラスミドの存在により明らかになりました)。この繁殖の過程についての詳細は以下を参照ください。

完全なゲノムシークエンシング計画は加盟チームと倫理委員会による検討中です。

この寄生虫と宿主は特殊な関係にあり、片方が良好な健康状態であり、かつ自身と常につながった状態でない限り、もう片方は通常の生命維持ができないという意味で共生的です。両者のつながりの仲介役となるものは、頻繁に構造が変化するカラン野の周囲に形成される、シナプスの複雑なネットワークです。SCP-199-FRと他の人体の神経細胞を区別する要素はその構造並びに遺伝情報であり、特に重要となるのが人間の遺伝情報です。

SCP-199-FRは人体の極めて重要な機能のいくつかに介入しています。詳細は下記を参照下さい。

繁殖方法:

  • SCP-199-FRの繁殖方法は宿主の性別に応じて変化します:男性の宿主の場合、DDH-115の合成が恒常的に行われ、一方女性の宿主の場合、この合成は配偶子の生成に先立ち各月経周期の初めに行われます。
  • DDH-115ホルモンは、カラン野の情報伝達系が刺激を受けると同時に視床下部に働きかけ、配偶子の生産を促す様々なホルモンの生成を促します。しかし、未だ十分に解明されていない過程により、この領域の神経刺激はいくつもの蛋白質の断片化された製造を可能にしています。DDH-115は神経が受け取った信号に応じて切り離され、蛋白質の生成を促すと考えられています。
  • それら蛋白質はホルモンに類似した方法で、つまり、血管によって生殖器官へ誘導されます。しかしその割合はあまりに低く、より詳細な実験が行われない限り解明は不可能です。
  • 停滞期間が発生している間、それら蛋白質は配偶子生成の過程に介入せず、再配置された結果、特定のウイルスが生成する逆転写酵素に酷似した酵素を生み出すようになります。
  • 減数分裂の過程(生殖細胞の形成)が終了すると、直ちに酵素は配偶子に同化し、停滞期まで蛋白質の移動を許します。
  • 酵素はプラスミド(細胞核外部のDNA全体)をそれぞれの配偶子の中にほぼ100%に近い成功確率で合成します。
  • 停滞したプラスミドを残しつつ、酵素は破損します。
  • 生殖時、配偶子が融合し、二つのプラスミドが入った人間の受精卵が作られます。受精から八日後プラスミドは宿主から抜け出て、胚の外にSCP-199-FRとはっきり識別できる実体を形成します。
  • 胚が神経系を形成する際、実体は脳の中に同化します。実体の成長は胚と同期されます。

SCP-199-FRの機能の摘要表:

機能 機能概要 根拠となる実験
情動反応 外的刺激や対象の情動の状態に応じて分量を変化させつつ、局部的、恒常的にホルモンAJS-226とDDH-115を生成する。SCP-119-FRは外的情報を扱い、ホルモン放出方法を受容して情動に関する指示を発する処理装置のように働く。DDH-11は特にセロトニンの生成に関係する。 5人のDクラス検体について、DDH-115の生成率と既知の情動状態について関係するホルモンの生成率を計測しながら、怒り、悲しみ、苦しみ、喜びを感じさせるため様々な刺激を用いる。刺激の選択は試験チームに任された。
██████████ PCA群として定義されたホルモンを可変的に少量、時間に応じ明らかに不規則に生産する。これらホルモンはカラン野の境界を刺激でき、情報を他の神経系に伝達することができると考えられる。 3体のDクラス検体から寄生虫を外科的に摘出する。目覚めた検体は会話能力を失い、運動に関する重大な障害に見舞われ、与えられたほぼすべての刺激に対して無感覚になる。しかし、苦痛に対する単純な反射神経は観察され、食事をすることも常に可能である。検体の知能レベルは若い霊長類程度と推定される。

補遺1 - エリアス博士の研究日誌より抜粋:

- 今日、SCP-199-FRについての研究が始まる。それでも、これまでこのようなものが見つからなかったのは奇妙なことである。人間の脳内で生活する寄生虫。それが誰しもに存在するか、潜在的に危険であるかを確かめなくてはならない。情報の封じ込め困難な性質を考えれば、この寄生虫に関する新しい情報操作策を策定することを避けるために、上役がこの件を公共に委ねようとしたのは理解できる。

- 私たちはこの寄生虫があらゆる人類に存在しているか知らなければならない。実際のところ、その所在を鑑みるに、不可能とは言わなくても、検体の生命を危険に晒すことなく確かめることは極めて難しいだろう。倫理委員会が直ちに召集され、それから私たちは間接的に寄生虫の存在を確かめる方法を探し始めた。

- 倫理委員会からの青信号が出た。実験はDクラスと志願したEクラスを対象とすることが認められたが、実験を担当する医療チームを我々は知らない。それでもこの情報を確かめるために、多くの手段が執られたことは驚きだ。時間がない、民間の発見を恐れなくてはならない。

- 完全に数字が一致してしまった。143の検体のうちすべてが実際にSCP-199-FRに寄生されていた。私たちは死亡した検体から株を受け取った。私たちチームにとっての実験が始まる。

- 信じられないことに、冷凍していたすべての株が損壊していた。この寄生虫は研究されたくも採取されたくもないようだ。私たちはSCP-199-FRの機能を確認する他の方法をよく検討しなくてはならない。

- SCP-199-FRが取り除かれたクラスD検体をいくつか手に入れられるかもしれないという知らせを受けた。これはこれまでの検体とこのクラスDの行動の違いを観察するために大いに役立つかもしれない。 この寄生虫の機能が確定することを期待する。医療チームの完成した報告書は寄生虫と人間の脳の間の神経仲介ならびにこれらの様々な放出物を健全に詳述している。いかなる毒物もその中からは発見されなかったが、いくつかの合成物は異常なほど人間のホルモンに似た分子構造をしている。次の試験においてこれら分子の生成を抑制してみるつもりだ。

- 私たちの第一試験に5人のDクラス職員を用いる許可を得た。彼らには私たちチームが開発したSCP-199-FRのAJS-226化合物の生成を通常抑制可能な様々な毒物を服用させた。

- 検体は極めて興味深い反応を示した。毒物の服用後ショック状態になったようで、それから実験の始まりから即刻中止まで震えの兆候を見せた。チームの心理学者は短い時間で彼らを検討し、恐れ、悲しみ、喜び、怒り等といったような…基本的な情動反応を喚起する様々な状況に彼らを置く許可を求めた。これら試験の最中、すべての感情が奪われたように検体はすべての感覚に中立だった。人間感情の活発化とその制御の役割はSCP-199-FRが担っているようだ。もしかしたら実体がセロトニンのような様々なホルモンの合成を可能とする化学物質を生成していることに起因するのだろうか?次回はDDH-115化合物を抑制する試験をしなくてはならない。

- 今回、DDH-116の生成を抑制した。同じ結果が観察された。検体の情動反応に関係するホルモンの割合に変化が見られた。私たちはホルモンの割合が0まで下がるのでなく、安定していることに気づいた。つまり、これはAJS-226とDDH-115化合物がこれらホルモンの生成に必要ということではなく、これらを制御しているということを意味する。このことは人間の情動反応は我々固有の意思の果実でなく、むしろ他の存在の意思の果実であること、その存在との完全な共生関係を意味するかもしれない。これに並行して、SCP-199-FRが決していかなる毒物も人間に放出せず、そのエネルギー消費は並の神経細胞のそれと違いないことを医療チームが報告してくれた。医療チームはSCP-199-FRの生殖方法を明確にすることを計画し、続いてそれら報告書を私たちに渡してくれるそうだ。

- 私たちは5人の検体からSCP-199-FRを取り上げた。私たちは彼らを観察した。我々の得た結論には新しい手法が必要だ。上役に報告を書かなくては。

補遺2- O5評議会宛のエリアス博士の手紙:

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