アイテム番号: SCP-1995
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: SCP-1995の性質のため、発見場所は北緯██º ██' █.██"、東経██º ██' ██.██"にて武装調査サイト-1995に偽装されています。鉱山の入り口はおよそ海抜1000mにあり、オブジェクトの周辺はおよそ海抜800mです。ARS-1995の場所は、必要最小限の人員にだけ知らされます。オブジェクトは現在、約10m×10m×15m寸法の強化天然花崗岩からなる部屋に収容されています。その部屋の大半が硬化コンクリートで覆われており、4m×2mのエアロックが部屋の東端にあります。エアロックは、人員や器材が部屋へ運搬されない限り真空に近い状態に保たれることになっている2.5mの廊下に通じています。部屋に入っている人員はレベルA防護装置を身につけていなければなりません。非常事態が生じた場合の、追加のレベルA防護装置は収容室に隣接する保管エリア1995-2に保存されます。SCP-1995は、イベントの正確な時間、イベント中に放出されるエネルギー、及び1000分の1ケルビン単位での正確な温度を検出するセンサの組み合わせによって監視されています。イベントの正確な時間と、イベント間に放出された全エネルギーとを記録し、元帳1995-1に記して下さい。それらに偏差があれば、直ちにオンサイトレベル3研究者に報告すべきです。偏差は、それぞれ12 24msを超える時間と、38Jを超えるエネルギーとして定義されています。
説明: SCP-1995は約25cm×15cm×5cmの花崗岩で作られているように見える石板です。石板は外見上異常は見られず、「閉じ込められた(trapped)」「摂食(feed)」「脱出(escape)」と訳されるパシュトー語の単語を表示しています(補遺1995-1を参照)。石板の温度は282.67 Kで一定であり、周囲の温度変化に影響されません。
SCP-1995は、運動エネルギーを無効にします。この効果によってオブジェクトを破壊することは出来ず、衝突したアイテムも損傷を受けないままになります。オブジェクトの二次的な効果は、アイテムとの接触が表面温度の急激な低下を引き起こすことです。これに暴露した人間の肉体は、数秒以内に暴露の長さに応じた凍傷を生じます。各「休止」サイクルの後に、SCP-1995は自身が前述の「休止」サイクル中に吸収した全エネルギーを放出する「アクティブ」フェーズに1.37秒間入ります。注目すべきは、エネルギーが均一に放出されないという事実です。むしろ、それは「休止」サイクル中のエネルギー入力パターンに一致するように思われます。空気と地面と重力による熱エネルギーの伝導を介して一定の運動エネルギーが印加されるため、およびイベントの短さに起因して、イベントでは常にかなりの量の電離放射線を放出します。
SCP-1995は、金鉱床を探すための採掘遠征の際に███████████南部で発見されました。その採掘団はSCP-1995を発掘し、当局へ連絡する前にイベントによって殺されました。しかし、アイテムを囲む花崗岩に吸収されなかった大量の放射線の放出により、それは██████ ██████ ████が所有する、████または████████における核兵器の発射を検知するために設計されたセンサーで検出されました。██████ ██████ ████より財団への連絡がなされました。放射線異常はソフトウェアの誤動作として説明されると同時に、遠征団の死は███████の襲撃によって引き起こされた物として公表されました。
補遺1995-1:
イベント-1995-L-3の直後、石板上の書き込みが「閉じ込められた」から「摂食」に変化していました。オブジェクトとのアクティブ試験は、イベントの時間・イベント中の放出エネルギーを含めたイベントからのデータを記録する予定でしたが、████████博士の要望により中止されています。
補遺1995-2:
イベントから収集したデータの分析後、████████博士は、イベントの時間と放出されるエネルギーとの間の相関関係を観察しました。とりわけイベント-1995-Λ-3の後に発見された事として、あるイベント中に放出されるエネルギー量が以前記録された最も高い量を超えた時、今後のイベント間の間隔が、1J超過するごとに12ms短くなることが挙げられます。封じ込め手順が、イベントごとに[編集済]Jを超えたエネルギー増加を防ぐ為に変更されました。
補遺1995-3:
イベント-1995-V-5の直後、石板上の書き込みが「摂食」から「脱出」に変化していました。さらに、単位超過ジュールあたりの「休止」期間の減少が12から24msへ倍増しました。SCP-1995の運動エネルギー無効化の量を減らすための努力にも関わらず、室内には周囲の熱を介して吸収されるのに十分なエネルギーが依然として存在しています。研究は現在、部屋内での周囲の熱を大幅に減らすための方法に焦点を当てています。