アイテム番号: SCP-1997
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-1997はプラスチック製カバーに入れ、サイト-19の安全なファイルキャビネットに保管します。全てのSCP-1997展開例の写真記録は、SCP-1997の不必要な取扱いを減らすため、再評価に際して利用することが出来ます
SCP-1997の内容のどれかを解くことに興味がある職員は、チェンバーズ博士に書面で要望書を提出する必要があります。
説明: SCP-1997 は12×20×0.5cmの冊子状に折り畳まれた一枚の白い紙です。
表紙には、様々な惑星・星・その他の天体的オブジェクトを背景に2人の子供 ― 茶髪の少年と金髪の少女 ― が8の字に捩れたメビウスの輪を滑っている鮮やかなイラストが描かれています。表紙の上部3分の1は”ワンダーテインメント博士の無限ドキドキブック™! 宇宙の七不思議!”という文言で埋まっています。
裏表紙には文章があり、擬人化された数字とアルファベットの輪に囲まれています。
雨降りで外に出られない?
遠出するから車に缶詰め?
ワンダーテインメント博士の無限ドキドキブック™を広げて、新次元に脳みそを飛ばしちゃおう!
パズルが、迷路が、ゲームが、他にも色んなものがエイキューヒロガリ™ページの中で君を待っている!
科学-自然-歴史-宇宙-芸術 ― 全部がひとまとめ!
楽しみが尽きることは絶対ないはず! 博士との約束だ!**この約束に法的拘束力はありません。
実験では、SCP-1997を展開できる回数の上限は判明していません。どれだけSCP-1997を展開しても厚みは常に0.5cmに保たれます。ただし、重量は広げるごとに倍増します。SCP-1997はその後、ごく通常の動作を以て元々のサイズまで折り畳み直すことが可能です。残りのページ数を数える試みは成功しませんでした。人間は常にどこまで数えたか忘れ、機械は様々なエラーを出します。
SCP-1997を開くと、白黒2ページの見開きで迷路が描かれています。ここには読者に対して、ドーム状ヘルメットを被った少年”アストロ・ビリー”を、エイリアンやブラックホールなどの様々な罠を回避しながらロケットまで誘導するようにという内容の指示も記されています。この迷路は既に緑色のクレヨンを用いて解かれています。
更なる広がりはSCP-1997をまず下から上へ、続けて右から左へ、その後も別方向へ展開することによって利用可能になります。各展開でSCP-1997の表面積は倍増し、追加の内容はより大きく複雑で困難になっていきます。内容の大部分は宇宙探査のテーマを共有しています。財団が回収した際、第7展開まではクレヨン・鉛筆・ペンを使用して解かれた後でした。文書記録されている内容には以下が含まれます。
- SCP-1997-3: ”間違い探し!” 異星の風景を題材にしたパズル。 - 解答済
- SCP-1997-28: アポロ計画の宇宙飛行士たちを、各人の任務と線で結ぶ。 - 誤解答済
- SCP-1997-112: 2×2mのクロスワードパズル。 - 部分的に解答済
- SCP-1997-365: バラバラになった13の惑星の名前を解読する。これらには太陽系惑星と[編集済]が含まれる。
- SCP-1997-874: ”ノヴァ司令官”から送られた1987文字の暗号メッセージ。まだ財団職員に解読されていない。
- SCP-1997-1038: 25000以上の点を結び合わせて、既知のプロトタイプに一致しない火星着陸船の設計図を描く。
補遺1:
SCP-1997の前所有者によるものと思われる幾つかの小さな破れ目は、対象が破壊不能では無いことを示します。SCP-1997の第5展開面から5×5cmの部分的切除が承認されました。切除された部位はSCP-1997の異常性質を有しませんでした。SCP-1997を完全に切り離す要求は、SCP-1997の能力を不可逆的に損なう可能性を理由に却下されました。
補遺2:
SCP-1997を安全な飛行機の格納庫へ持ちこみ、計18時間にわたって展開する試みが行われました。最終的な面積は約61×102m(0.63ヘクタール)に達しました。サイズと重量が増大することから、空間的制約で更なる展開が出来なくなるまでに、50名の職員が各展開の完了に必要となりました。SCP-1997は各段階で本来の厚みを保持し、正常に元のサイズに折り返されました。風その他の天候の影響に対する適切な予防措置を配備することが可能になるまで、屋外での更なる実験は中止されています。