
SCP-1998-JP-Bが投稿したSCP-1998-JP-Vのスクリーンショット(非異常性)
アイテム番号: SCP-1998-JP
オブジェクトクラス: Keter Neutralized
特別収容プロトコル: SCP-1998-JPは無力化されたと判断されました。SCP-1998-JP-Iは研究用資料としてサイト-81██の生体研究用セルにて冷凍保存されます。
説明: SCP-1998-JPは、SCP-1998-JP-A、SCP-1998-JP-B、SCP-1998-JP-V、SCP-1998-JP-Iから構成されます。
SCP-1998-JP-Aは異常な性質を有した有機生物です。SCP-1998-JP-Aは多くの場合、15歳から18歳の日本人女性のような形態をとっていますが、自身の体を不定形な組成へと変化させそこから約5時間かけて身体的特徴を変化させることが可能です。SCP-1998-JP-Aは基本的に日本語を用いてコミュニケーションをとりますが、アラビア系の言語的特徴を有した未知の言語を話す場合があります。
SCP-1998-JP-Bは異常な性質を有したオーストラリア人男性です。SCP-1998-JP-Bは収容以前、██████ █████というハンドルネームでYoutuberとして活動していました。SCP-1998-JP-Bは日本語、英語、SCP-1998-JP-Aが用いるものと同様の未知の言語を用いてコミュニケーションをとります。SCP-1998-JP-Bの異常性は、対象が一定の条件を満たした動画(以下、SCP-1998-JP-V)をインターネット上にアップロードすることで発生します。以下はその条件です。
- 動画内で「男性器を捧げる」といった旨の発言がされる。
- 動画内で宗教的イメージを含んだ描写が行われる。
- 動画内で上の条件を満たした動画をYoutubeにアップロードするように他者に呼びかける
SCP-1998-JP-Vを視聴した人間の60%には上記の条件の内、上2つを満たした動画をアップロードする衝動が発生します。これによってSCP-1998-JP-B以外の人物によってアップロードされた動画もSCP-1998-JP-Vとして指定されます。SCP-1998-JP-Vがアップロードされると同時に、SCP-1998-JP-Aは性交渉などを行なっていないにも関わらず妊娠、続けてその胎児(以下、SCP-1998-JP-I)を出産します。異常な速さの出産であるにも関わらずSCP-1998-JP-Iは平均的な乳児程度の大きさで出産されます。SCP-1998-JP-Iは異常な速度で成長し約1時間ほどで10代半ばほどの外見となり、以降は非異常性の人間と同じ速度で成長します。SCP-1998-JP-IはSCP-1998-JP-Aに教育されることで様々な異常な性質を発生させます。この教育を行われるまではSCP-1998-JP-Iは自発的な行動をとりません。教育は初期段階では身振り手振りなどを用いて行われ、SCP-1998-JP-Iの知能が発達するにつれて言語を用いた内容が多くなります。これによってSCP-1998-JP-Iによって付与される能力の限界は判明していませんが、物理法則を超えた能力を付与することは不可能であると実験により判明しています。
当初、SCP-1998-JP-Aは「自壊と再生を繰り返し、時折SCP-1998-JP-Iを出産するオブジェクト」として単独でSCP-1998-JPに指定され収容されていました。しかしながら、SCP-1998-JP-Vの異常なアップロード数とそのアップロードがされるタイミングとSCP-1998-JP-Iが出産されるタイミングに相似が見られたことでSCP-1998-JP-B、及びSCP-1998-JP-Vのオブジェクト指定と収容手順が行われました。SCP-1998-JP-Bは犯罪的行為をYoutubeにアップロードしていたことを根拠に、逮捕されたという旨のカバーストーリーを流布し、それを理由としてSCP-1998-JP-Bのチャンネルの全動画、及びSCP-1998-JP-Vの削除を行いました。
補遺1: 以下は、SCP-1998-JP-Bへのインタビュー記録の抜粋です。
インタビュアー: ストーンバンク博士
付記: 収容直後に行われたSCP-1998-JP-Bへのインタビュー。インタビューは基本的に英語で行われているが、日本語で話されている箇所は下線が引かれる。
<記録開始>
インタビュアー: █████さん1、まずはあなたのアップロードした動画について質問しようと思います。具体的には……
SCP-1998-JP-B: 日本語の動画?
インタビュアー: はい?
SCP-1998-JP-B: 英語圏のやつに日本語を教えてるやつ。"けつを食べる"とか"420を燃やせ"とか。"けつ"は"ass"って意味で……
インタビュアー: 申し訳ありません。今日話すのはその動画のことではないですね。
SCP-1998-JP-B: じゃあ、なんだよ。
インタビュアー: 黒い全身タイツを着たあなたがサラマンダーとして扱われている動画やそれと似た類のものについてです。
SCP-1998-JP-B: "CHIN CHIN SACRIFICE"2?
インタビュアー: ええ、それです。あなたがそれを投稿した理由について教えてもらますか?
SCP-1998-JP-B: いや、そんなんあるわけないじゃん。これ、単純に自己満足ってことね。
インタビュアー: 何かしら宗教的な意味合いなど……
SCP-1998-JP-B: お前、マジで調子乗りすぎやで。
インタビュアー: 何か心当たりなどはありますか?
SCP-1998-JP-B: 死ね。カス。
インタビュアー: ええと、私は日本語も理解していますからね?
SCP-1998-JP-B: うるせえよ。だからオナニーみたいなもんだよ。他のちんこの動画も同じな。俺はまだマスターベイションしてんだよ。
インタビュアー: それは、そういった男性器をモチーフにした動画をアップロードすることで性的快感を得ているということでしょうか?
SCP-1998-JP-B: ああ、そうだね。セックスやってるの思い出す感じだね。うん、マジで気持ち良かった、あれは。ちんちんのパワーは最強だ。もう誰にも止められねえ。
インタビュアー: なるほど。とても興味深いですね。
SCP-1998-JP-B: あ、やっぱ違うわ。別にセックスみたいに気持ちいいとかはないわ。あ、でも子作りみたいな感じだったわ。ああ、もう思い出せねえわ。
インタビュアー: とりあえず今日はこのくらいにしましょう。ありがとうございました。
<記録終了>
補遺2: 以下は、SCP-1998-JP-Aへのインタビュー記録の抜粋です。
インタビュアー: 島村博士
付記: 対象は当初、インタビューを拒否していたが、SCP-1998-JP-Bが発見された旨を伝えたところインタビューに応じた。
<記録開始>
インタビュアー: インタビューに応じていただきありがとうございます。今回はまずあなたの身体が自壊と再生を繰り返すことについて聞きたいのですが。
SCP-1998-JP-A: それはあの人の好みの見た目になりたいからっていうか、まあそんな感じっていうか。あの人って、██████のことね?付き合ってたのはだいぶ前だからあの人がどんな好みか忘れちゃったけど、うん、私ならまたあの時の姿になれるんじゃないかなあって思ってる。ねえ、あの人のこと教えてよ?そのためにこうしてあなたと話してるのよ?
インタビュアー: わかりました。では、あなたとSCP-1998-JP-B、█████氏の関係について詳しく教えてください。
SCP-1998-JP-A: まあさっき言った通り恋人だったの。それであの人とヤッて、子供をいっぱい産んだ。もちろん、ちゃんと全員育てたよ?まあわかるかもしんないけど。その後、まあ色々あったの。あの人とはゴタゴタのせいで離れ離れになって今って感じ。
インタビュアー: なるほど。あなたが子供を出産することとSCP-1998-JP-Bとの関連性について何か知っていますか?
SCP-1998-JP-A: 心当たりはあるわ。あるけど、その、まだ続けてるんだって感じ。
インタビュアー: それはどういう意味でしょうか。
SCP-1998-JP-A: 詳しくはどうしても言えないけど、私たちが恋愛していた環境が特殊だったから、私たちは奉られたの。なんて言うか、とりあえず人が全然いないところだったのは間違いない。だから、人を増やす為に私は子供を産みまくる必要があったの。でも、あの人とヤリまくってたら時間がかかって仕方ない。だから、彼は私を土台にして、その、男性器を捧げる儀式を自分や息子たちで行わせてそれで子供を産みまくってた。彼らには目的も知恵も能力も無いから、私が教えてあげたの。母としての責任ね。ある程度の人数が増えたところで、後は彼ら自身に任せたけど、やっぱ色々マズかったみたい。なんていうか、うん、いや、本当にごめんなさい。本当にごめんなさい。
インタビュアー: 落ち着いてください。取り敢えずインタビューはここまでにしましょう。
SCP-1998-JP-A: あの人に会えないの?
インタビュアー: 申し訳ありません。
<記録終了>
終了報告: このインタビューの後にSCP-1998-JP-BにSCP-1998-JP-Aについて質問がされましたが、SCP-1998-JP-BはSCP-1998-JP-Aを認知していないと返答しました。
補遺3: プロジェクト・クラウドリーダーの合同調査として、SCP-1998-JP-A、及びSCP-1998-JP-Bの両者に空のTwitterアカウントを作らせました。SCP-1998-JP-Aには7枚の画像、SCP-1998-JP-Bには9枚の画像が発見されました。両者に共通する画像の傾向にイチジクの実が描写されているものが多く見られました。またSCP-1998-JP-Aの画像にはザクロス山脈の麓に位置していると見られる場所の画像が発見されました。この画像で映されているとみられる場所を調査したところ、以下の碑文が発見されました。
我らの父と母は、我らを確かに愛していた。
慈愛を持って我らの命を育んだ。
知恵の限りを持って我らの箱庭を豊かにした。しかし、我らは気づいた。
我らは同じ同胞であった。
それ故にその血は徐々に穢れていった。
我々に知恵は与えられていなかったのだ。我らには彼らのような知恵を手にいれる術は無いかもしれない。
しかし、我らには"経験"がある。
我らには積み重ねてきたものがある。
今こそ、反旗を翻す時なのだ。
海の向こうの同胞どもも集まった。
我らは親を殺すために各々の経験を束ねた。そして、我らは一つの策を見出した。
我らは彼らの知恵を奪う策を見出したのだ。グプタの治めし地より至りし同胞曰く、彼らの海には忘却へ誘う蛇がいるそうだ。
また東方より至りし同胞曰く、忘却を齎らす菌糸があるそうだ。以下に策を記す。
戦いは長きに渡るだろう。
我が親に手を掛けるのは辛いものだ。[以下、レベル4以上の職員にのみ開示]
我が父は知恵を失った。
自分が何者であるかさえ失った。母は我らの手を逃れ、夜へと消えた。
我らは忌まわしい"知恵"を封印することにした。
我らは知恵を持たずして、知恵を持つものを討ったのだ。我らには過ぎた果実なのだ。
補遺4: 20██/██/██にSCP-1998-JP-Bは心臓病により死亡しました。SCP-1998-JP-AにSCP-1998-JP-Bの死亡を伝えると、その1時間後にSCP-1998-JP-Aは自壊し、更に5時間後、再び人型へと戻りました。しかしながら、その姿は対象が多くの場合にとる10代半ばの日本人女性のような容姿ではなく、筋肉や骨格などの身体的特徴が異常に増強されたものとなっており、顔はSCP-1998-JP-Bと同一のものとなっていました。
以下は、それ以降のSCP-1998-JP-Aの行動のタイムラインです。
09:21: SCP-1998-JP-Aは体を再生させ、異常に身体的要素が増強された状態になる。これを受けて、SCP-1998-JP-Aが収容されるサイト-81██は厳戒態勢に置かれる。
09:53: SCP-1998-JP-Aは自身の女性器に収容室にあるボールペンを突き刺す。SCP-1998-JP-Aは女性器から出血するが、苦しんでいる様子には見えない。
09:57: SCP-1998-JP-Bの遺体が保管される保管セルが異常な質量になっていることが確認される。これを受けて保安職員がセルを確認したところ、死亡しているにも関わらずSCP-1998-JP-Bは勃起、及び射精していたことが確認された。この際、排出された精子は推定██tと推定される。
10:27: SCP-1998-JP-Aが収容室を破壊。機動部隊がこれに応戦するが圧倒される。
10:42: SCP-1998-JP-AがSCP-1998-JP-Bの遺体の下へ到着する。SCP-1998-JP-Aは自身の女性器にSCP-1998-JP-Bの男性器を挿入し性交渉を始める。この性交渉が行われている間、SCP-1998-JP-Bの排出している精子により外部から干渉することは不可能。
11:17: SCP-1998-JP-Aは性交渉を終了する。そして、SCP-1998-JP-Bの睾丸を引きちぎりSCP-1998-JP-Bの口へと押し込む。
11:18: SCP-1998-JP-Bは蘇生しSCP-1998-JP-Aに対し罵倒をする。SCP-1998-JP-Aは自身の体を見るような素ぶりをした後、SCP-1998-JP-Bを殺害する。
11:20: SCP-1998-JP-Aが自壊し始める。
11:25: SCP-1998-JP-Aから生体反応が完全に消失する。
この事案以降、SCP-1998-JP-Vは異常性を喪失しました。これにより、SCP-1998-JPはNeutralizedへと再指定されました。