SCP-2003

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by PlaguePJP & J Dune

アイテム番号: 2003
レベル4
収容クラス:
keter
副次クラス:
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撹乱クラス:
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リスククラス:
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SCP-2003の所在地、セントラリア。


特別収容プロトコル: SCP-2003の影響を受けている全エリアへの進入口は、ガスと煙に覆われた蒸気孔のみに制限されます。

セントラリアの地表には顕著な異常性が無いため、地元のランドマークかつ都市探検の頻繁な対象という位置付けがSCP-2003の収容にリスクを及ぼすことはありません。2025年現在、アメリカ合衆国政府は土地収用権に基づいてセントラリア町内の全ての不動産を接収しており、当該自治体の人口は5人まで減少しています。

空き家に偽装された財団の前哨基地がSCP-2003の近隣に確立されています。収容の取り組みは、研究機関による当該エリアの地下調査の阻止のみに限定されます。火災による有毒ガスの自然な抑止力や、当該エリアへの接近の全般的な困難性が、十分な収容措置の役割を果たしていると見做されます。

説明: SCP-2003はアメリカ合衆国 ペンシルベニア州 セントラリアの地下空間に所在する異常な現象を指します。被影響領域は次のような特性を示します。

  • 旧炭坑内に生息するヒト型実体群、以下SCP-2003-1。
  • 任意の損害・負傷を被った身体構造の急速かつ自動的な再生。
  • 生物学的な死の停止。
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SCP-2003。

セントラリアの地下では1962年以来、非異常性の炭層火災が活発に続いています。1 SCP-2003の異常性は、セントラリアの本来の採掘活動の範囲を大幅に超え、地下約200m地点にまで及んでいます。これはSCP-2003-1による継続的な拡張工事で、SCP-2003の影響範囲が広がっているためです。

SCP-2003-1は、SCP-2003の異常領域内に存在するヒト型実体群の総称です。これらの実体は外見上、ベースライン人類との区別がつきませんが、意思疎通を確立する努力は実を結んでいません。これは、セントラリアの元々危険な地下環境と、SCP-2003-1が絶えず激烈な苦痛に苛まれていることに起因します。

SCP-2003-1個体群は未知の原理で地下空間に自然発生します。この結果、1993年に最初の推定値が算出されて以来、個体数は着実に増加しています。現時点で、SCP-2003被影響領域内では約5,000~6,000体が観察されています。

現在の財団の研究活動は、主にSCP-2003-1の行動の記録と、研究室で利用可能な組織サンプルの採取を重視しています。

補遺2003.1: 観察記録

従来的な手段によるセントラリア地下空間の探索が極めて非現実的かつ危険であることから、財団は遠隔観察による炭鉱内の視覚記録の取得を選択しました。以下の記述は、特殊な耐熱ドローンと小型掘削装置を用いてSCP-2003被影響領域に降下した際の映像記録のまとめです。

A層
地下 0~15m


地表の噴出口から煙、毒素、ガスが大気中に放出されている。その下の燃焼ゾーンでは火災が継続している。地表に最も近いA層では、SCP-2003の影響が最も微弱である。炭鉱操業当時の設備の大半は焼け落ちて、鋼鉄製の支柱だけが残されている。

崩落した坑道C30-1内で、最初のSCP-2003-1個体群が発見された。この坑道の入口では広大な燃焼ゾーンが猛威を振るっている。支柱は焼失しているが、坑道そのものは天井と地面の間に挟み込まれたSCP-2003-1個体の集団によって支えられている。個体数は数百体に及ぶと思われ、全長46mに及ぶ通路閉塞を引き起こしている。

これらの個体は完全に身動きが取れず、互いに重なり合い、絶えず窒息と蘇生のサイクルを繰り返している。坑道内で延々と続くパニック状態と、膨大な数の個体がごく狭い空間に詰め込まれていることが相まって、前進も後退も全く不可能な状況が出来している。

一部の個体は密集地帯の正面付近にある狭い穴から脱出を試みる様子を示すが、火災が集団内のパニックを煽り、混雑状況を悪化させ続けている。入口に密集している個体群は、唐突な手足のばたつきや方向転換によって、度々C30-1内での集団窒息の原因となっている。

B層
地下 15~43m


C30-1の密集地帯の先では、かつての中央ハブである、セントラリア在住労働者らのための広大な管理区画で複数の坑道が合流している。集積所、倉庫、修理工場の焼け跡が、B層のインフラストラクチャーの最後の遺構として残存している。

坑道、エレベーター、線路も残っているが、崩落によって地表から分断されている。SCP-2003-1個体はこれらの経路でA層への脱出を試みるが、いずれも無益に終わり、複数の通路で軽微な混雑を引き起こしている。

B層の広さゆえに火災の勢いは激しく、大部分の領域は完全に炎に飲み込まれている。大規模な燃焼ゾーン、とりわけ鉱脈や加工場付近の温度は800℃以上に及ぶ。このような状況でも少なからぬ数のSCP-2003-1個体がB層を先へ進もうとするが、一部の個体は最初の燃焼で気力を喪失する。

各所の混雑を認識し、脱出が不可能であることを否定できなくなるにつれて、多くのSCP-2003-1個体は炭鉱の奥深くへ移動しようとする。

C層
地下 44~48m


記録上最も狭い層。セントラリア在住労働者の利用を想定して設けられた病院が残っている。この建造物は崩落した保守整備用洞道内という特殊な位置にあったため、焼失を免れている。

現在、約150体のSCP-2003-1個体がこの建造物に居住している。小規模かつ不安定な複数の派閥が、減少しつつある資源 (主にこの3階建て建造物の内部で発見できる鈍器や掘削用具) を巡って対立している。個体群が絶えず互いへの危害を加え合うため、これらの小派閥は常に解散と再編を繰り返している。

SCP-2003-1個体は栄養摂取を必要としないが、依然として空腹を感じると考えられている。炎が常に存在する環境から解放された結果、C層にいる大多数の個体は共食いを行っている。現在では病院の廊下全体が単一の派閥に占拠されており、これらの個体群は資源の溜め込みとより虚弱な個体の捕食を、他の個体や派閥に消費されるまで実践し続ける。

再生効果は消費後も停止しない。摂取されたSCP-2003-1の身体組織は活性状態を維持し、捕食者の体内で成長と再編成を続ける。この結果、C層にいる大多数のSCP-2003-1個体は膨張したグロテスクな体格になっており、場合によっては完全に身動きが取れない状態に陥っている。

D層
地下 48~62m


D層は火災に飲み込まれている一連の竪坑・横坑と、かつて厩舎だった単一の建造物から成る。1962年のセントラリア火災の時点で、ラバは既に採掘には使用されなくなっていたが、厩舎は独立した廃墟として地下ネットワーク内に放置されていた。

この層のSCP-2003-1個体の行動は2種類に分かれる。厩舎内の個体は従属的な態度を示し、四つん這いで歩き、馬房を占拠し、拾い集めた紐で身体を縛っている。厩舎内の個体の間では共食いや暴力行為が非常に多く見られる。一部の個体は近くの炎の中に自発的に入っていき、死ぬまでその中に横たわって過ごす。再生後もこの行動に変化はない。

他の個体は二足歩行のまま、積極的に坑道内で工具を探し、下方への道筋に印を付け、無言で厩舎へと戻る。これらの個体は時折、厩舎内個体に身振りで合図を送る。ほとんどの厩舎内個体は反応を示さない。

E層
地下 62~154m


SCP-2003の最大区画。掘削・収束状況が様々に異なる、相互接続された25本の坑道から成る。大多数のSCP-2003-1個体はこの層に居住している。火災は上層に集中しているため、E層は完全な暗闇と、大量に蓄積した灰や煤で特徴付けられる。

この層のSCP-2003-1個体は、他層の個体と比較して、隠遁的ながらも探索への積極性を示す。暴力や共食いは依然として発生するが、光源が無いため、ほとんどは直接接触した個体同士でしか起こらない。E層の個体の大半は他の個体から身を隠し、暗闇を利用して潜在的な捕食者を回避している。

潜伏や食事に従事していない時、E層の坑道を探索しようとする個体も存在する。これらの個体は坑道を下方へ掘削しようとする強い衝動を示し、その一部はB層から降りてきたことが確認されている。

閉鎖前のセントラリア炭鉱は地下約90mまで拡張されていた。それより下方への掘削は未知の手段で行われたものである。

F層
地下 155~160m


F層はプロテスタント教会様式の礼拝堂から成る。セントラリア炭鉱の平面図によると、この礼拝堂は当初、雑貨店と炭坑内病院の間にある中央ハブに存在していた。どのようにして礼拝堂がこの位置に移動したかは判明していない。

礼拝堂を占拠しているSCP-2003-1個体群は顕著に受動的に振る舞い、時には敬虔な態度を示す。暴力、共食い、対立はごく稀だが、仮に発生した場合、加害者は集団報復によって処罰される。

F層では未成熟な文化の兆しが観察されており、個体群は集団での詠唱、舞踏、及び瞑想らしき行為に従事する。時折、これらの個体は礼拝堂を出て石炭を集め、建造物中央に積み上げられた鉱石の小山の中に加える。この儀式の目的はまだ断定されていない。

G層
地下 160~200m以上


SCP-2003の最深部。回収した工具で下方への坑道掘削を継続する、孤立した個体が存在する。この行動は、別な脱出経路を見つけたいという衝動から生じていると考えられる。一部の個体はB層から降りてきたことが確認されている。

G層のSCP-2003-1個体は不定期にこの作業を放棄し、代わりに長期休息に適した亀裂を掘り始める。その後、個体は亀裂の中に入り込み、身動きしないが意識を維持したままの半冬眠状態となって、無期限に埋没したままとなる。

G層最深部の個体群は掘削を継続している。

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