SCP-2019
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アイテム番号: SCP-2019

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2019は鎮静剤によって意識のない状態に保ち、注射による給餌が行われます。SCP-2019の内部には1個の脳が残されなければならず、他の脳は全て外科的に除去して焼却してください。SCP-2019に関わる実験は最低1名のレベル3研究者の承認が必要です。

説明: SCP-2019は5×5×5メートルの立方体形状をした知性ある生物で、厚く透明な膜に包まれた緑の寒天状物質によって構成されています。この膜はほとんどの損傷に対して耐性があり、除去された部分はほぼ瞬間的に再生します。SCP-2019の側面には37個の眼球があり、これらの眼球を膜に沿って動かし、同時に全ての方向を見ることができます。また、移動のために複数の触手状突起を生成することもできます。

与えられた栄養に応じた速度で、SCP-2019の内部で脳が発生し成長します。現在の給餌量においては、SCP-2019は2ヶ月ごとに1個の脳を生成します。意識のある間、SCP-2019は物理的な物体や生物を発生させる能力を示します。これが可能なのはSCP-2019の視界内のみであり、SCP-2019がそれを知覚できなくなった時点で生成物は消失します。

補遺: インタビュー記録

回答者: SCP-2019

質問者: ██████博士

前書: SCP-2019は通常、自身の能力を用いて非言語的なコミュニケーションを行う。文字の生成によるコミュニケーションはSCP-2019の一部に多大な労力を必要とするようである。このインタビューは初期収容の直後に行われた。

<記録開始>

██████博士: こんにちは、SCP-2019。私の言葉を理解できるか?

(SCP-2019は親指を立てた浮遊する手を生成する。)

██████博士: 差し支えなければ、いくつか質問をしたいのだが。

(SCP-2019は青信号を生成する。)

██████博士: 自分自身について説明してもらえないか?

(SCP-2019は皿に乗ったプラムプディングとパラフィンの山を生成する。)

██████博士: あなたはどこから来たんだ?

(SCP-2019は数本のリングと3つの小さな球体に囲まれた、紫の浮遊する球体を生成する。SCP-2019は大きな虫眼鏡を生成し、それを██████博士と球体の間に置く。虫眼鏡内にいくつかの像が立て続けに示される。銀色の橋で接続された複数の金色の建造物が見え、橋の上にはSCP-2019に似た実体が多数存在する。これらの実体はオレンジ色であり、ただ1つの脳を持っている点でSCP-2019と異なる。)

██████博士: ここがあなたの出身地なのか?これがあなたの種族?もっと見せてくれないか?

(SCP-2019は親指を立てた手を生成する。虫眼鏡内の像は橋の下の湖と思われる場所に切り替わる。SCP-2019に似た実体が湖の周囲の物体を集め、体内に吸収しているのが確認できる。)

██████博士: これがあなたなのか、SCP-2019?食べ物を探していた?なぜ他の個体と一緒にいないんだ?

(SCP-2019は親指を立てた手を再び生成する。像は建造物の内部の拡大像に切り替わる。SCP-2019は自身の種族の他の個体に囲まれており、槍のような物体を突き付けられている。SCP-2019の正面には上を向いたリング状の機械がある。機械は青く明るい光を発し始め、SCP-2019は機械の中に追いやられる。SCP-2019は光の中に進み出し、消失する。機械の発していた光は消える。像は、地球上のどこかの都市にある通りの拡大像に切り替わる。青く発光する球体が通りの中央に出現し、中からSCP-2019が現れる。)

██████博士: これはどういう意味だ?あなたは出身地から追放されたと?なぜ?

(SCP-2019は自分自身のコピーと、自身の種族の通常の個体を生成する。その間には否定等号記号が浮遊している。)

██████博士: 他の個体とは違うと考えられたから追放された、ということか?

(SCP-2019は親指を立てた手をもう一度生成する。)

██████博士: 他の個体はあなたと同様の能力を持っているのか?物体や生物を生成する以外に何かできるか?

(SCP-2019は親指を下に向けた手を生成する。SCP-2019は██████博士に似た服を着た男を生成し、その男は肩を竦める。)

██████博士: あなたの脳を全て取り除いたらどうなる?

(SCP-2019は自分自身に似た実体が描かれた墓石を生成する。)

██████博士: 協力ありがとう。これでインタビューを終了する。

(SCP-2019は触手を伸ばし、██████博士の左肩を突付く。SCP-2019は██████博士のコピーと未知の機械を生成する。機械は██████博士のコピーにレーザーのような光を照射し、SCP-2019のコピーに変換する。SCP-2019は進み出て、触手でコピーに触れる。)

██████博士: 何を意味しているのか分からない。

(SCP-2019は数秒間激しく震え、外科用メスと試験管で構成された単語のようなものを生成する。これらの単語の意味は解読されていない。)

██████博士: すまない。それでも理解できない。後で戻ってくるよ。

(██████博士が退出しようとすると、SCP-2019は██████博士の足首に巻き付く鎖を生成して床に繋ぎ留め、動きを阻止する。SCP-2019は██████博士に近づき、浮遊する複数のハートマークを生成する。██████博士は保安要員を呼び、SCP-2019は鎮圧される。SCP-2019が生成した単語の意味について調査が進められている。)

<記録終了>

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