SCP-2028-JP
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屋外特別飼育場でのSCP-2028-JP

アイテム番号: SCP-2028-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2028-JPはサイト-8173にある低危険度陸上型動物収容室に収容されています。飼育は一般的なホンドギツネと同様の方法で問題ありませんが、運動不足によるストレスを感じやすい傾向があるので、十分なスペースを用意して下さい。繁殖実験を行う場合に限り、全面をネットで覆われた屋外特別飼育場を使用する事が出来ます。その場合、セキュリティクリアランスレベル4以上の職員の許可が必要です。

説明: SCP-2028-JPは新潟県の██山で発見された雌のホンドギツネ(Vulpes vulpes japonica)です。外見上の特徴として鼻筋に一文字の傷跡が見られる以外、一般的なホンドギツネとの差異はありません。しかし、収容時の検査では生後20年以上の高齢個体である事が確認されています。ホンドギツネの野生での寿命は3~5年程度とされており、飼育下でも10年程と言われています。この事からSCP-2028-JPは非常に高齢であると考えられますが、加齢に伴う身体機能の低下や障害は見られません。これらが後述の異常性と関連があるかは不明です。

SCP-2028-JPは通常の生態もホンドギツネと変わりありませんが、繁殖を行う際に体の一部を植物に似た形状へと変化させます。この時SCP-2028-JPの体に妊娠している様子は見られず、子は体内からの出産ではなく体表からの分離によって誕生します。これらの行動は数日にわたって行われ、この時起こる各種の変異は日の出と共に始まります。詳細は繁殖実験記録-4を参照して下さい。この繁殖行動により増えた個体(SCP-2028-JP-1)にも通常のホンドギツネとの差異は見られず、遺伝的にはSCP-2028-JPと番との子である事が示されています。現在、SCP-2028-JP-1がSCP-2028-JPと同様の異常性を発現するかは不明です。一連の異常性は繁殖行動である為、それが可能になるまでの成長を待つ必要があると考えられます。また番となった雄には異常性は確認されていません。

収容経緯: SCP-2028-JPが最初に確認されたのは、2010年6月11日に██山内で発見された遭難者(██ █氏)の遺留品である映像記録内です。映像内にはSCP-2028-JPの異常行動の7日目(SCP-2028-JP-1が分離していく場面)までが収められており、遺品を調査した県警の報告書を潜入していたエージェントが発見した事で財団の目に留まる事となりました。その後、猫山博士を主任とした研究チームが映像に収められた地点を中心に捜索を行い、2013年8月28日に捕獲に成功しました。

当初SCP-2028-JPは異常性を見せなかった為、一連の行動を繁殖行動であると仮定し、2016年4月5日からは番として雄のホンドギツネ1が用意されました。しかしその後も変化が見られなかった為、2019年3月11日からは猫山博士の提案により屋外特別飼育場へ移されました。そこで異常性を発現した事により、正式にSCP-2028-JPとして収容される事になりました。

補足: 映像に残されていた個体と収容されているSCP-2028-JPが同一個体であるかは不明であり、映像内のSCP-2028-JP-1の行方も不明です。これらの事から██山を定期的に調査する必要があると提案されています。

繁殖実験記録-4 - 日付2020/02/13~2020/02/20

2020/02/13
概要: SCP-2028-JPは午前4時頃から飼育場内を徘徊し始め、最終的にシェルターとして用意されていた小屋の上で停止する。午前6時37分に日の出が確認されるとSCP-2028-JPは太陽の方へ向きを変え、その場で逆立ちをする。さらにSCP-2028-JPの前肢の爪が枝分かれを繰り返しながら、小屋全体を覆うまで伸び続ける。形状は植物の根に似ており、小屋の木材に食い込んでいる。先端の細い部分であっても小屋から引き剥がす事は出来なかった。以降、SCP-2028-JPはこの姿勢を維持し続ける。

2020/02/14
概要: 後肢の爪が伸び始め、イネ科の植物の葉に似た形状へと変化する。長さは50cm程までになり、形状としてはススキ(Miscanthus sinensis)やイネ(Oryza sativa)が近い。

2020/02/15
概要: 尾が伸び始めると共に付け根から新しい尾が生え始め、9本まで増える。それぞれの長さは1m程度にまで達する。

2020/02/16
概要: 全ての尾の先端に、球状の物体(SCP-2028-JP-1)が形成され始める。全体はSCP-2028-JPと同様の物と思われる毛皮で覆われており、それぞれ直径14cm程度にまで大きくなる。

2020/02/17
概要: SCP-2028-JP-1が不規則に揺れ始め、それに合わせる様に内側から狐の幼体に似た顔の部位が現れる。個体ごとに現れる部位の順番は異なっているが、最終的にはすべてのSCP-2028-JP-1に顔が形成される。どの個体も目を閉じているが、鼻が現れた時点で呼吸を始める事が確認される。

2020/02/18
概要: SCP-2028-JP-1が目を開ける。瞬きや欠伸と言った行動も見られ、近づいた職員に対しても反応を示した。それぞれが独自の反応を見せており、SCP-2028-JPからは独立した意識を持っていると考えられる。

2020/02/19
概要: 日の出と共に強風が吹き始める。風は徐々に強くなり、午前11時43分に1体のSCP-2028-JP-1が尾から分離し、風に煽られて飛ばされる。午後1時7分までに、すべてのSCP-2028-JP-1が尾から分離。風が収まらない為、SCP-2028-JP-1を回収し屋内の収容室へ移動させる。どれも重量計が反応しないほど軽く僅かな風でも飛んで行ってしまうが、それに対しての反応は見られない。またSCP-2028-JPもこれらに対し関心を見せず、職員がSCP-2028-JP-1を回収する際も無関心だった。

2020/02/20
概要: SCP-2028-JPの爪が収縮し始め、6時間程を掛けて正常な物と同様の形に戻る。以降、SCP-2028-JPは以前と変わらない活動を再開する。SCP-2028-JP-1は急激に重量が増え始め、それぞれ約6kgになる。その後不規則に跳ねる・転がる等の動作を始めると、脚や尻尾等の部位が内側から現れ始める。約8時間で全てのSCP-2028-JP-1は生後7~8ヶ月程度のホンドギツネの形状へと変化し、その後は一般的な同種と変わらない活動を始める。

補遺: 繁殖実験記録-4-2020/02/19で起きた強風ついて、当日はそのような予報は出ていませんでした。また残されていた映像の中でもSCP-2028-JP-1が分離する際には強風が吹いていましたが、当時そのような予報は出ていなかった事が確認されています。これがSCP-2028-JPの引き起こす異常性の一つであるのか、何らかの手段で天候の変化を予知していたのかは不明です。

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