アイテム番号: SCP-2038
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-2038に感染した全てのオブジェクトはSCP-2038-1に指定されます。SCP-2038の生存を確保するため、標準的な無生物の実験用シリンダーを常にSCP-2038に感染させておきます。36時間ごとに、このシリンダーから非感染の実験用シリンダーへSCP-2038を伝染させます。更に36時間が経過した後、SCP-2038を最初のシリンダーに再感染させます。この作業は使い捨てグリップパッドを装着した自動化アームによって、観察されていないチャンバー内で行われます。グリップパッドは各伝染作業時に焼却・交換します。
制御下にないSCP-2038のアウトブレイクは、全ての感染者を隔離することによって収容します。SCP-2038-1実例は、感染後48時間は視覚的に観察されない状態を保たなければいけません。SCP-2038-1実例は完全に使い捨てかつ不透明な材質を用いて取り扱い、収容します。収容から50時間が経過した後、SCP-2038-1 は解放され、その分類は撤回されます。SCP-2038-1実例の取り扱いと収容に使用した材質は焼却処分します。SCP-2038-1実例とは物理的直接接触を行うべきではありません。
担当職員への注意: “完全に使い捨てかつ不透明な材質”というのは物質の広い範囲をカバーできますが、それは感染者の正常な特性を無視できるという意味ではありません。例として、発泡スチロール包装は一見合理的に思えますが、コーヒーを満たしたマグカップや生きたネズミを48時間収容するのに適しているとは言えないのです。裁量を行使してください。
説明: SCP-2038は検出可能な原因因子を持たない感染性の病原体です。SCP-2038は、感染者 ― SCP-2038-1と指定 ― と新たな1非感染対象の間に直接の物理的接触が確立された際に伝染します。SCP-2038は人間と無生物の両方に感染します。唯一の感染結果は即座に現れるものではありません。
SCP-2038感染後の48時間が経過している最中、SCP-2038-1は異常な感覚や症状を全く経験しません。この期間に2つの基準が満たされるとSCP-2038の異常効果が発現します。第1基準は、SCP-2038-1が肉体的/物理的な休止状態であることです。第2基準は、同じく休止状態にあるたった一人の観察者、以下SCP-2038-2がSCP-2038-1に注目していることです。即ち、基準を満たしたSCP-2038-1はただ一点からのみ観察されている状態になります。48時間以内にこれらの基準を満たしていないSCP-2038-1実例は最早伝染力を持たず、感染していないと見做すことが出来ます。ただし、再感染の可能性は有りえます。焼却によってSCP-2038感染は除去できることが証明されています。
基準が満たされた場合、例えSCP-2038-2による注目時間が僅かであっても、SCP-2038-1は自発的に二次元の段ボール製立て看板に変化します。看板の外観は写真のように完璧な写実性を有しており、SCP-2038-2の視点から見た状態を描いたものです。その後、看板は前のめりに倒れます。変換されたSCP-2038-1には、看板の直立状態を維持するため、写真立てのそれと同じイーゼルが背面に付属しています。イーゼルは明らかにこの本来の目的を果たすことが不可能です。SCP-2038-1が着用していた衣服や、対象を地面と接続している器具は、一貫して変換に巻き込まれます。段ボール看板は48時間が経過するまで伝染性を保ち続けます。
SCP-2038は19██/██/██にサイト-41の郵便室で受信・印刷された、不正アクセスによる黒塗りのループFAX用紙が起源となっています。FAX用紙には██████ ████カートゥーンから出版された漫画“████ █████”のコマも幾つか載せられていました。SCP-2038は、その後、印刷されたページを取り扱ったあらゆる人物に感染しました。7日以内に200以上の無生物と20名の職員が感染し、感染源の特定後に収容方法が実装されました。FAXの発信源は、ニューハンプシャー州南部のアメリカ合衆国郵便公社の事務所まで追跡されました。
SCP-2038は一般に仕事が行われる“平日”と定義された日のみ、病原性を有しています。ただし、現在地における連邦休日および国民の休日はその限りではありません。