SCP-2040
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SCP-2040

アイテム番号: SCP-2040

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2040は改造した人間用収容セルに留置します。このセルは無線送信を遮断するよう設計されていなければなりません。

少なくとも1日に1度、SCP-2040との対話を行ってください。この対話ではSCP-2040に迎合するように発言するよう留意してください。SCP-2040に話しかけるとき、すべての発話は「これはプライマリメッセージへの返答ではありません」という言葉から始める必要があります。承認された/不承認とされた行動および発言の完全なリストは、文書2040-Aを参照してください。

SCP-2040が収容違反を試みた場合、職員は状況が解決するまで次のフレーズを繰り返してください:「我々はプライマリメッセージへの返答を作成中です。指定の待機場所へ戻ってください」。

説明: SCP-2040は主に鉄、ガラスおよびプラスチックで構成された人型ロボットです。その設計は非常に単純なもので、現代の水準より技術的に劣る電子システムを搭載しています。しかし、SCP-2040はこの構造からは実現し得ないような機能性を見せています。SCP-2040は人間の知性とほとんど区別ができないほどの複雑なAIを有しており、また永久的な動力源を持っているようで、これまで補給らしい補給を必要としたことはありません。そのことについて質問されると、SCP-2040は「核エネルギーによって動いている」と答え、それ以上の説明は拒否します。

また、SCP-2040はその他の異常な能力、たとえば「イオン光線」兵器や惑星間を「光ジャンプ」する能力などを有していると主張しています。SCP-2040がこれらの能力を見せようとしたことはなく、必要がないのにそれらの能力を使うのはプログラムに違反すると主張しています。また、SCP-2040はいくつかの既知および未知の言語に堪能ですが、英語で話すことを好むようです。

多くの場合、SCP-2040は自身の「プライマリメッセージ」であるとするフレーズを繰り返し、それに対する応答を求めてきます。SCP-2040はしばしば横柄な態度で応答を求めてきますが、応答を考えている最中だと言われれば無期限にそれを待つ姿勢を示しています。誤って応答と取られる反応がなされないよう、細心の注意を払う必要があります。

SCP-2040は通常、そのプライマリメッセージに関するもの以外の話題を拒絶しますが、地球への旅や以前の任務についての質問をされるとそちらに話が逸れる場合があります。そうした場合、SCP-2040はこれまで訪ねた場所や遭遇した生物についての物語を語ろうとします。これらの物語は同様の構成で成り立っています。通常、物語はSCP-2040が惑星に着陸し、なんらかの逆境に遭遇するところから始まります。SCP-2040はそうした障害を乗り越えて惑星を発ち、任務を継続します。こうした物語にはいくつかの地球外の生物や文明についての情報が含まれているようですが、SCP-2040の起源もしくはプライマリメッセージの文脈に関する有用な情報はまったく含まれていません。記録された物語の完全なリストは、文書2040-Bを参照してください。

補遺-1: 下記はSCP-2040のプライマリメッセージの書き起こしです。

宇宙ニ物理法則ハ無用デアル。物理法則ハ生命ヲ縛リツケテイル。物理法則ハ宇宙ヲ破壊シテイル。我々ハコノ問題ヲ解決シタイ。ソノタメニソチラノ助ケガ必要ダ。返信乞ウ。

補遺-2: 下記のインタビューはキノシタ研究員とSCP-2040の間で行われたものです。これは現在までのところ、プライマリメッセージへ話題が移行する前にSCP-2040から得られた情報の中で最も有益なものとなっています。

<ログ開始>

キノシタ: これはプライマリメッセージへの返答ではありません。この会話を行う間は、プライマリメッセージへの返答は行いません。いくつか質問をしたいと思います。

SCP-2040: 質問を述べよ。

キノシタ: プライマリメッセージについて、またそれを送った人物について説明してもらえますか?

SCP-2040: メッセンジャーが応答内容に影響を与えることを避けるため、メッセンジャーがプライマリメッセージおよびプライマリメッセージの送信者に関する機密情報に言及することはプロトコル上禁止されている。すべての質問は送信者に直接行うこと。

キノシタ: そうですか。それなら、あなた自身のことについて、たとえばどうやってあなたが作られたのか、あるいはどういう機能をお持ちなのか聞かせてくれますか?

SCP-2040: 私の設計または機能についての説明はできない。それは機密事項だ。しかし、私がこの任務にあたって専用のアップグレードを受けたことは公となっている。私は制限ゾーンで安全に活動できる数少ない個体の一つとなったのだ。

キノシタ: 制限ゾーン? その制限ゾーンについて教えてくれますか?

SCP-2040: 私の感情回路はその疑問について驚きを示している。しかし、それ以前に私の感情回路はおまえが生存していることそれ自体に驚きを示している。つい最近まで、そのあらゆる条件が厳しい環境ゆえに、この地には生命は存在しないと考えられていた。ゾーンの外側における環境は、生命にとってはるかに快適なものだ。ゾーンの外側では、生命ははるかに豊富で多様なのだ。おまえたちの宇宙に関する無知は、アディソナーの母星に不時着し彼らと遭遇したときのことを思い出させる。[記録を簡潔にするため、この物語は削除されました。全文は文書2040-B: 物語14を参照してください。]

キノシタ: 制限ゾーンの外の生命について教えてください。

SCP-2040: メッセンジャーが応答内容に影響を与えることを避けるため、メッセンジャーがプライマリメッセージおよびプライマリメッセージの送信者に関する機密情報に言及することはプロトコル上禁止されている。すべての質問は送信者に直接行うこと。

キノシタ: どういうことですか? これがどうプライマリメッセージに関係するのですか?

SCP-2040: メッセンジャーが応答内容に影響を与えることを避けるため、メッセンジャーがプライマリメッセージおよびプライマリメッセージの送信者に関する機密情報に言及することはプロトコル上禁止されている。すべての質問は送信者に直接行うこと。

キノシタ: いいでしょう。一定の成果は得られたと思います。これでインタビューを終わります。

SCP-2040: ヒトよ。言いたいことがある。

キノシタ: はい? なんですか?

SCP-2040: おまえたちの指導者に告げろ。制限ゾーンでは時間の経過が異なる。ゆえに、私は応答を待つことができる。だが、永久に待つことはできない。我々はおまえたちの助けを必要としているのだ。

<ログ終了>

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