アイテム番号: SCP-2046
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: SCP-2046は、エアロックと放射線遮蔽壁を備える、安全な気密収容室の壁に貼り付けます。SCP-2046と同一の寸法の異常性のない周期表を幾つか、近くの壁に貼り付けます。いかなる状況でも壁の周期表の数が20枚より少なくなってはいけません。加えて、収容室には標準的な周期表の最初の92種の元素1を1gずつサンプルとして載せたテーブルを配備し、それぞれの元素は気密性のガラス瓶に密封します。
24時間ごとに、レベルA危険物取扱用の防護服を着用したDクラス職員が周期表を検査し、別の(収容室に格納されていない)周期表と比較します。この職務を割り当てられたDクラスは、化学に対してほぼ無知2でなければならず、作業後はクラスC記憶処理を施されます。SCP-2046の効果によって変化した周期表(以下SCP-2046-1と呼ぶ、下記参照)は、壁から降ろされ、新たな周期表と交換されます。SCP-2046-1実体は黒い紙封筒に封入し、寸断して焼却します。同様に元素サンプルも月ごとに処分・交換する必要があります。
収容室内の放射線が2000CPMを超え始めた場合、空気を排気し、密封ガスボンベに封入して廃棄します。
封じ込め手順の過程で生産される全ての廃棄物は、財団の安全な地下放射性廃棄物処理センターの1つに保管されます。
説明: SCP-2046は、約91 X 61cmの光沢紙に印刷された元素周期表です。観察されていない時、SCP-2046は拡大3して、描かれている周期表に新たな元素やグループを追加していきます。この方法で追加された新たな元素は、確立された化学法則や周期表の組織構造には適合しません。本稿執筆現在、SCP-2046は191種の異常な元素を表示しており、その中で財団の拡張型周期表に記載されているのは██種のみです。
SCP-2046は観察者にミーム的効果を及ぼします。およそ80%の観察者は、表示されている異常な周期表は”正しい”周期表であると信じ込み、標準的な周期表を提示されると混乱します。残る20%は周期表が何かおかしいと考えますが、他の異常でない周期表と見比べない限りは、何も指摘できません。クラスC記憶処理薬の投与はこの効果の除去に多少効果的でした4。
加えてSCP-2046は、ランダムな元素を新たな元素に変換することによって、これらの異常元素を周辺環境に導入します。これら異常元素の大部分は我々の世界に存在しない為、即座に素粒子へと崩壊し、結果として放射線量を徐々に増大させます。この影響に曝露した人間は、重金属中毒・放射線障害・[データ削除]に似た症状を示し始めます。元素変換の正確な割合はまだ断定されていませんが、収容前のSCP-2046がジョージア州[編集済]講堂の壁に、影響された学生の症例が最初に報告される前の約1ヶ月間にわたって掲示されていたことは注目に値します。
SCP-2046-1実体は、SCP-2046の影響を受けた他の周期表です。周期表がSCP-2046の近くに放置されている場合、それらは最終的にはSCP-2046に描かれた異常周期表に一致するように変更されます。SCP-2046-1実体はSCP-2046の元素変換能力を共有していませんが、未だミーム的危険物であり、特別封じ込め手順(上記参照)に従って廃棄する必要があります。
█████████博士の指揮の下、研究者たちは[編集済]を利用した封じ込め手順を展開することができました。SCP-2046を標準的な物理学に準拠する周期表と元素の表示下に曝すことによって、SCP-2046の物理学歪曲効果は阻害されます。この手順の実装以降、周期表上に新たな元素は全く出現しておらず、収容室内の放射線レベルはわずかに[編集済]上昇しているのみです。
補遺: 上級研究員は、安定した異常化学元素の解放と伝播は、化学の法則を損ない、最終的にはCK-クラス:再構築シナリオに繋がると予測しています。このため異常元素そのものが関与する全ての実験は制限されており、O5の承認待ちの状態です。