SCP-2046-JP
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アイテム番号: SCP-2046-JP

オブジェクトクラス: Thaumiel

特別収容プロトコル: SCP-2046-JPに関する情報は、本報告書を除き全てがサイト-81XR内で保守され、サイトは機動部隊は-5("墓守")が警備します。機密保持の為、Dクラス職員含むあらゆる機材・人員の搬入の際は3回輸送手段を入れ替え、また廃棄・終了手順はサイト内で完結されます。SCP-2046-JPによって得られた情報はO5評議会に共有・審議された後、need-to-knowの原則に従って、必要最低限の財団内部部門および収容チームへと通達されます。

説明: SCP-2046-JPは、サイト-81XR1に存在する、1辺25cmの黒い立方体状のオブジェクトです。SCP-2046-JPは、安定状態では床面から1m程度の高さを浮遊した状態で存在します。オブジェクトは推定100μm立方の極めて微細な立方体の集積物である事が判明していますが、この構成要素は単一の状態でのみ発現する高強度の反ミーム性を備える為、未だその詳細は判明していません。SCP-2046-JPには完全な立方体状のものと、破壊された/形成途中の様に見える立方体の断片状のものがあり、前者のみが後述する異常性を発現します。

SCP-2046-JPの異常性は人間が接触した際に発現し、接触者はその瞬間、異常な情報またはアイデアを獲得します。得られる情報・アイデアは、接触者のパーソナリティ及び接触したSCP-2046-JPによって変化しますが、大まかに次のいずれかに分類されうる事が判明しています。

  • 何らかのアノマリーに関する情報(多くの場合、財団にとって未知かつ重要度の高い情報です)
  • 何らかのアノマリーに関する根拠のない予感・先入観(しかしながら、これらのアイデアに基づいた調査や収容プロトコルの改訂は、いずれもポジティブな結果を残しています)
  • 部分的または齟齬の大きい未来予知
  • 自他を問わない死に対する強い嫌悪感と、それに伴う防衛意識の向上

同一人物が複数回SCP-2046-JPに接触した場合も都度異常性は発現しますが、接触回数が増加する毎に、得られる情報には精度の低下や新規性の欠如といった劣化が起こり、また接触者に以下の様な心理的変異が発生する様になります。

  • 死に対する極度の忌避感
  • 既成観念に対する強い疑念、陰謀論的思考
  • 自意識の存在に対する疑念
  • 誇大妄想病

これらの症状は記憶処理では回復しません。

発見当初、SCP-2046-JPは完全な実体と不完全な実体が1つずつあるのみでした。しかしそれ以降不定期なタイミングで、不完全だった実例が完全な立方体となり、同時に、新規の不完全な実例が出現するという事象が複数回発生しており、現在財団は3つの完全なSCP-2046-JPと1つの不完全なSCP-2046-JPを所持しています。以下にそのリストを表示します。
ナンバリング 完成日 得られる情報の傾向 その他注意事項
SCP-2046-JP-1 不明 幾つかの、財団が把握していなかった収容違反リスクについて 最も多数の情報を得られた実体である。
SCP-2046-JP-2 2013/██/██ 検討中であった新型の記憶処理手法開発計画のリスクについて 本オブジェクトの情報を受けて、当該計画は実行を待たずして破棄される事が決定した
SCP-2046-JP-3 2018/08/01 空想科学的事象に関する幾つかの重要な知見 本オブジェクトによって予知された事象に対抗すべく、基底世界に対抗物語論が導入されました。詳細はSCP-████-JP-EXを参照して下さい。
SCP-2046-JP-4 N/A N/A 未完成の実体。完成形と比べて約5割程の体積しか持たない。

補遺: 2020/██/██、SCP-2046-JPの影響から昏睡状態にあった████研究員の意識が回復しました。更にその1ヶ月後、および2年3ヶ月後に1名ずつが意識を回復し、各々の記憶に関して調査した所、3名とも極めて類似した異常な体験を報告しました。

補遺2: 20██/██/██、SCP-2046-JP-4が完全な立方体となり、新たに不完全なSCP-2046-JP(SCP-2046-JP-5にナンバリング)が出現する事象が発生しました。SCP-2046-JP-4に対する曝露実験が進行中です。

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