SCP-2055-JP
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財団未詳資料/目録編纂室より通達

以下の資料は反ミーム部門と誤伝達部門の共同研究チームによって作成されました。

— 未詳資料/目録編纂室:81管区室長代理、転眼式見

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D-056の死体が発見された連絡通路

アイテム番号: SCP-2055-JP

オブジェクトクラス: Pending

特別収容プロトコル: SCP-2055-JPはサイト-81MCに収容されていると考えられます。これ以上の詳細な情報は明らかになっていません。

説明: SCP-2055-JPの詳細な性質は現在調査中ですが、唯一確定している情報は「反ミーム的存在ではない」ということです。

SCP-2055-JPに対する反ミーム部門の見解


1.SCP-2055-JPそれ自体は反ミーム的性質を有さない。そのため、SCP-2055-JPに直接言及することは可能である。

2.SCP-2055-JPは自身から1以上の段階を挟んだ二次、三次的な情報に対して反ミームまたは何らかの──反ミームではない情報隠蔽性質を付与している可能性がある。

3.SCP-2055-JPは反ミーム的性質を有する全く別のオブジェクトと過去に接触している。


誤伝達部門より通達

職員は以下の記録に「誤った情報」「財団職員として相応しくないように見える思考、言動」が含まれることに注意してください。これらの情報はオブジェクトの性質解明に有意だと考えられ意図的に残されています。

— 瀬戸博士 誤伝達部門日本支部

補遺████-JP-1 (テストログ):

以下の記録は、SCP-████-JP1の性質を探るために行われたテストの詳細です。

テスト████-JP-1-2020/06/02
テスト職員: D-055
概要: D-055にSCP-████-JPと物理的に接触するよう指示する。
結果: 帰還したD-055は右腕に咬傷を負っていた。
備考: D-055の右腕が完治したら実験を再開します。- 天宮博士

テスト████-JP-2-2020/06/03
テスト職員: D-055
概要: 装甲服を着用させたD-055に生肉1kgを持たせ収容室に入室させる。
結果: 帰還したD-055は与えられた肉を喪失していた。
備考: 以降の実験では特に記載が無い場合、今回と同様に装甲服を着用させて行います。- 天宮博士

テスト████-JP-3-2020/06/04
テスト職員: D-055
概要: D-055に300mlの水を持たせ収容室に入室させる。
結果: 帰還したD-055は与えられた水を喪失していた。
備考: 肉と水を消費している。特に分かったことはありませんね。足を怪我してしまったので、この欄を書き終わったら医療部門に立ち寄るとしましょう。- 天宮博士

テスト████-JP-4-2020/06/05
テスト職員: D-055
概要: D-055に黒色の物体を回収するよう指示する。
結果: 回収に成功
備考: 分析の結果、黒色の物体は糞であると結論付けられました。- 天宮博士

テスト████-JP-5-2020/06/06
テスト職員: D-055
概要: D-055に300mlの水を持たせ収容室に入室させる。
結果: 帰還したD-055は与えられた水を所持していた。
備考: テスト████-JP-3との実験結果の差異は興味深いですね。- 天宮博士

テスト████-JP-6-2020/06/07
テスト職員: D-055
概要: D-055に実験室内の黒く細長い物体を回収するよう指示する。
結果: 回収に成功
備考: 分析の結果、物体はニホンオオカミの体毛であると判明しました。一体どのような理由でこんなものが実験室内にあるのでしょう?- 天宮博士

テスト████-JP-7-2020/06/08
テスト職員: D-055
概要: D-055に実験室内の液体を回収するよう指示する。
結果: 回収に成功
備考: 分析の結果、液体はニホンオオカミの唾液であると判明しました。足と腕を怪我してしまったので、後で医療部門に立ち寄るとしましょう。- 天宮博士

音声ログ


天宮博士: 最近不自然だと感じた出来事はありますか?些細な事でも構いません。

D-055: 腕の傷はこの通り治ったんだが[D-055が右腕を天宮博士に見せるように挙げる]、どっかで擦っちまったのか、足に傷が出来ちまったんだ。治療してくれねえか。

天宮博士: なるほど、手配しておきます。

D-055: ありがとな、助かるぜ。[D-055は咳をする]

天宮博士: 他に不自然だと感じた出来事はありますか?

D-055: そうだな[D-055は咳をする]、あんたらは犬か何かを放し飼いにしてるのか?そこらじゅうが獣臭くてかなわねえや。[D-055は1分間咳をし続ける]

天宮博士: いいえ、サイト内にペットを持ち込むことは禁止されています。サイトの近くに職員用のペットホテルがあるので動物を飼っている職員はそこに預けているはずです。

D-055: 他人事みたいに言うんだな、先生は動物が嫌いなのか?

天宮博士: そういうわけでは[沈黙]話が逸れましたね。それで、他には不自然に感じた出来事はありますか?

D-055: 特にないな、ああいや、喉が渇いちまった。水をくれねえか。

天宮博士: [観測室の職員に水を持ってくるよう合図する]

D-055: [職員がD-055に水の入ったコップを持たせる]ありがとな、いただ[D-055は激しく咳き込み水を吐き出しながら喉に手を当てている]

天宮博士: それではインタビューを終了します。

[天宮博士が椅子から立ち上がり、インタビュー室から退出する]

D-055: [D-055が地面に倒れ込み、コップが床に落下する。D-055は咳をし続けている]

<ログ終了>


備考: D-055は両足に複数の咬傷を負っていましたが、治療は滞りなく完了しました。D-055が体調不良を訴えていますが、重要性が低いとみなされたため対応は行われません。

補遺2:

2020/06/12 SCP-████-JPの収容室内からニホンオオカミ(Canis lupus hodophilax)の死体が発見され、死体から狂犬病ウィルス(Rabies virus)が検出されました。

補遺3:

2020/08/09 D-055が共用寝室2で死亡した状態で発見されました。解剖の結果、死因は窒息死であると判明しました。また、死体は脱水状態であり、室内の照明器具は全て破壊されていました。補充要員としてD-4789が割り当てられます。

2020/08/16 D-054、D-056、D-057が共用寝室、連絡通路、実験室で死亡した状態で発見されました。解剖の結果、死因はいずれも窒息死であると判明しました。補充要員としてD-2111、D-2256、D-3125が割り当てられます。

2020/08/25 天宮博士が自室で死亡した状態で発見されました。解剖の結果、死因は失血死であると判明しています。死体は首、手、胴体、[編集済]、足を始めとした複数の箇所に咬傷を負っていました。咬傷の原因については調査中です。

2020/08/31 連絡通路、観測室、遊戯室、個人用オフィスで複数の職員の死体が発見されています。職員の死体からは例外なく咬傷が発見されています。サイト管理官によって非常事態宣言が発令されました。

2020/09/05 サイト内で多数の死傷者が発生しています。避難用エリアとして1度も死体が確認されていない場所を表示します。近隣サイトから機動部隊出動の報が確認されました。

・シャワールーム
・トイレ
・厨房

2020/09/07 サイト-81MCに到着した機動部隊は-55("ヤク中")3によって収容違反していたSCP-████-JPが鎮圧、再収容されました。再収容されたSCP-████-JPは個体数が著しく減少していました。職員の誰もSCP-████-JPが事態に関与しているという結論に辿り着かなかった原因は不明です。サイト管理官によって非常事態宣言は解除されました。

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