SCP-2065

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アイテム番号: SCP-2065

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 現在、既知のSCP-2065のコピー14部は全て財団の管理下にあります。これらはサイト-88の26階にある高価値品封じ込め金庫に保管してください。現在、SCP-2065に関する研究は禁止されています。いかなる状況下でもSCP-2065の複製を作成してはなりません。

財団の保護下にある全てのSCP-2065-1実体は、個別に標準ヒト型生物封じ込めセルに収容されます。いかなる状況下でも、いずれかのSCP-2065-1実体がSCP-2065の作用におけるステージ3に進行することがあってはなりません。何らかの理由でいずれかのSCP-2065-1実体が1日摂取カロリーの維持に失敗した場合、SCP-2065プロジェクト管理者に報告してください。

いかなるSCP-2065-1実体も、進行中の実験以外でSCP-2065の作用におけるステージ2または3に進行していることが判明したならば直ちに終了されます。終了時には、SCP-2065-1に伴う全ての死体も同様に焼却すべきです。

説明: SCP-2065はクリスチャン・ポールマンによる「何を食べても……痩せる方法!」と題された本です。SCP-2065の9-23ページを一部でも読んだ個人はSCP-2065-1実体に変換されます。SCP-2065の他のページの内容は、多くの「流行りのダイエット法」に表面上似たものです1。本の指示に従うことによるダイエット効果はほとんど、もしくは全くありません(むしろ体重を増やす結果となることが観察されています)。SCP-2065-1実体において、SCP-2065の作用は3段階を経て進行します。

作用の第一段階では、SCP-2065-1実体は自身の体重を維持するために追加で4600キロカロリーが必要となります。追加のカロリー摂取量が維持されたならば、SCP-2065-1実体はこれ以上の異常作用を受けることはありません。この異常に関連して増加したカロリー摂取量は、SCP-2065-1実体に対して現在の体重を維持する以外の影響を与えません。摂取した食物の体積と排便量の測定から、追加の質量はSCP-2065-1実体の消化管を通過していないことが示されています。観測は試みられていますが、この追加質量の行方は特定されていません。

SCP-2065-1実体が追加のカロリー摂取によって体重を維持しなかった場合、作用の第二段階が開始されます。SCP-2065による体重減少は、まず個々のSCP-2065-1実体の脂肪組織を標的とすると思われます。しかし脂肪が消費され尽くした後も、体内器官を消費することによってSCP-2065の作用による体重減少は継続します。SCP-2065-1実体の表皮と、頭部に位置するほとんどの器官はこの作用を受けないままです。

この段階において、器官が消費されるにつれSCP-2065-1実体は運動能力を失い、器官の消失に関連して予想される問題を経験します。第二段階にある実体は、臓器の消失にもかかわらず死亡することはありません(脳の破壊による終了はある程度成功を収めています)。この段階の個人に対する苦痛軽減の手段として鎮痛剤は僅かな効果しかありません。これは、血流の通る臓器の大多数が退縮することによるもののようです。

SCP-2065-1実体の内部構造が完全に消費されると、実体は作用の第三段階に入ります。現在のところ理解されていない手段によって、残された皮膚は独立して動くことが可能となります。この動きには起立、着座、跳躍などが含まれます。さらに、頭蓋に位置する器官(残された全ての骨格を含む)は影響を受けていない個人に比べ顕著に伸縮可能になります。

通常、第三段階のSCP-2065-1実体は生きた人間に対し敵対的です。実体の以前の活動レベルと同等のものに加え、追加で14,000キロカロリー相当の栄養を供給することで攻撃性を十分に管理可能なレベルにまで下げられると判明しています。第三段階のSCP-2065-1実体は終了が困難であると判明しており、実体を恒久的に終了するにはほとんどの場合に高熱に曝すことが必要となります。

ステージ3のSCP-2065-1実体の行動:

ステージ3の-1実体は顕著な隠密行動能力を持ち、筋肉の欠如から予測されるものを遥かに上回る身体能力を有します。実体は生命を持った存在と持っていない存在を区別できるようで、双方が存在する場合は全ての死体や生命のない食物を消費した後に、生きた個体を殺害して消費します。

その攻撃的性質を抑制するのに十分なカロリーが与えられていない場合、実体は捕食行動を開始します。これらの実体は変換以前の個人が持っていた知識を有し続けるようで、扉を開閉することが示され、また最低でも1件の事例では立ち入り禁止区画への侵入のためにキーパッドを操作できました。

ステージ3の-1実体は、まず個人の頭部を標的として攻撃を開始します。実体は犠牲者の口から気道に無理矢理侵入することによって窒息させます。攻撃の成功後に実体は犠牲者から体を引き抜き、大型のヘビに見られるものと類似したプロセスを経て(再び犠牲者の頭部から)消費し始めます。

実体は、予想されるより遥かに大きな胴回の犠牲者を消費する能力を示します。これはどのような手段によるものか十分に理解されていない組織の伸展により達成されますが、人体全体を呑み込むのに十分なものです。消化プロセスは、ステージ2の実体で発生する体内臓器の消費と同様の方法で発生します。しかしステージ2の実体と異なり、しばしばこのプロセスの後に未消化物は残りません。

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