アイテム番号: SCP-207
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-207は各辺1m×0.5m×0.5mの施錠された防水仕様の金属容器に保管しなければなりません。鍵はサイト-██生物収容エリアの現主席研究員によって発行されなければなりません。SCP-207は常にこのエリアで保管され、このエリアに入場する全職員はその他の必要な検査に加え飲食物の検査を受けなければなりません。SCP-207-1を摂取したと見られる職員は全てのクリアランスを剥奪され、さらなる研究のため拘束されます。
サイト-██内の全ての自動販売機は透明な炭酸飲料のみ提供できます。透明性についてのいかなる異変もただちに調査しなければなりません。
説明: SCP-207はボトルクレートに入った24本のコカ・コーラブランドのコーラ飲料です。瓶はSCP-207-AからXとして識別されます。SCP-207-Bは現在試験のために用いられ、それ以外はレベル4研究者2名の承認なしに開けることはできません。全ての瓶には識別を助けるためラベルが貼られます。瓶内部の液体は全て同一であることが確認されており、監視された試験外で摂取するべきでありません。液体はSCP-207-1として分類され、クラス2の有害化学物質として扱われなければなりません。SCP-207-1は経年変化しないようですが、試験用の瓶は試験中に液体が外部に放たれないよう保護カバーを用いなければなりません。
質量分析と化学検査によって、通常よりカフェインと糖分 (天然物と合成物の双方を含む) に加え[編集済]の濃度が高いことが判明しました。被験者がSCP-207-1を飲んだ時の実際の効果として、睡眠や休息がもはや不必要となり、その試みさえも行わなくなるということが挙げられます。被験者に試した催眠剤や薬品の中に、この効果を弱めることができるものは発見されていません。しかし、この効果を引き起こすには5mlの摂取で十分です。この下限が存在する理由はいまだ分かっていませんが、C█████博士は[編集済]との仮説を立てています。このため、レベル3研究員2名の承認なしに5ml以上の試験使用は不可となりました。ある例外 (補遺を参照) を除き、この量以上では効果に差がないことがわかっています。
休息を必要としなくなるのに加え、SCP-207-1は運動、反応、精神機能の上昇をもたらします。この上昇は1次関数的に進行し、6時間ごとに推定50%(標準的な医学的手続きによる計測で誤差±5%)上昇します。摂取により、被験体は摂取しなかった対象より素早く考え、反応し、運動することができました。精神的な熟達から、被験体の知能指数は他の能力に沿って増加することが示されました。
しかしながら、SCP-207-1は作用した被験体の肉体を変化させません。生理機能は変化せず、そのために活動量の増加に追随することがほぼ不可能です。試験中、48時間以上生存した被験体はおらず、死因は多臓器不全から主要動脈断裂による失血などさまざまです。被験体はおよそ24時間後、多くは事故を避けるため挙動が極端に注意深くなりストレスを示し始めます。試験SCP-207-AlphaとRhoでは、SCP-207-1による能力上昇からおよそ24時間後には、被験体は自らのスピードを容易に過小評価してしまうことが示されました。 特に実験SCP-207-Rhoでは、被験体は5mの壁の存在にも関わらず、収容エリアから逃走できました。しかし、これは被験者の内部骨格を[削除済]することになりました。
補遺: SCP-207は███████大学において、全ての分野 (スポーツも含む) で落第だった学生████ █████がトップの成績を収め、さらにスポーツにおいては新記録を作ったという報告を受けた後で構内から回収されました。地元警察に潜入していたエージェント██████が████ █████をインタビューのため連れ出しました。対象はインタビューでSCP-207の存在を明かしましたが、クラスA記憶処理の最中に逃走を試みたことで対象のひどい[削除済]を引き起こしました。死因は大量の内出血による臓器不全でした。SCP-207-Aが空で発見されたことから、彼はひと瓶まるごとの[編集済]を摂取したものと考えられます。
SCP-207は対象の自宅で発見され、SCP-207-Aはすでに空でした。████ █████は地元警察に失踪人物として報告されました。この時点で、███████大学に対するこれ以上の監視は必要ありません。