アイテム番号: SCP-2083
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-2083が収容されている倉庫は確保ゾーンに指定され、財団の研究拠点が外部に常設されます。SCP-2083へのあらゆるアクセスは制限され、SCP-2083に曝露して生き残った職員は厳重な処罰を受けます。1ヶ月に1回、使用済みのスニーカーをSCP-2083に投入して、現場の職員が結果を記録します。
説明: SCP-2083はアメリカ合衆国ニュージャージー州ホーボーケンにある小さな倉庫です。本来は家具の保管に使用されていた建物であり、内部で発生している異常との繋がりは現在不明です。
約2,000本の人間の脚が、SCP-2083の壁の様々な場所から突き出しています。これらの脚の見た目から分かる年齢や外観は様々ですが、全て生物学的に男性の脚であり、裸足で、相当量の毛が生えています。SCP-2083内にある脚の~2%は陥入爪を有していますが、それ以上の顕著な健康問題はどのSCP-2083脚にも無いようです。
SCP-2083内の脚は通常、履物を身に付けた人間が接近するまでは大人しくしています。該当する人物が現れると、その近くにある脚は即座に対象者をSCP-2083の中へ引きずり込もうと試み、続いて接触範囲内にある全ての脚が対象者を激しく蹴り始めます。脚は異常な膂力を持たず、対象者を爪先で掴み続けることが困難であるため、SCP-2083の攻撃から逃走することは可能です。対象者が死亡した場合、脚たちは対象者の履物を自分たちのうち1本に履かせます。
これに続き、他全ての脚はSCP-2083の壁の中へと引き込まれていきますが、壁の反対側には対応する脚が出現しません。靴を履いた脚は膝を折り曲げて静止状態を維持しますが、靴が脱がされると以前の状態に戻ります。この他、SCP-2083脚はキックの練習をする、お互いを蹴り合う、恐らくは身づくろいを目的として壁に足を入念に擦り付けるといった行動が観察されています。
加えて週に数回、地元にある靴の販売店には“モデル”の職を志願する旨の通知が届きます。通知はSCP-2083を差出人住所に指定しており、靴を履いた状態のSCP-2083脚の写真が添付されています。SCP-2083の中に靴を履いている脚が存在しない場合、当地域の靴販売店のマネージャーに以下のようなテキストメッセージが頻繁に届くようになります。
ゴメンね愛しの靴底くん もう16回も落ちたよ 折り返し連絡ください
アナタが恋しい
俺たちもっと頑張ります 俺たち最高のモデルです 通知に返事ください めっちゃ腹ペコ 家族にメシとより良い生活を
さっさとしろや
補遺: 20██/9/18、SCP-2083に繋がっている電話番号から、サイト管理官デレオンにSMSメッセージが届きました。当該メッセージにはSCP-2083に似た倉庫のぼやけた写真が添付されていましたが、脚ではなく、球形かつ肉質の突起物が2つ写っていました。
以下はメッセージの転写です。
コイツはお前のかもしれない / というよりコイツを蹴飛ばしてやることになるかも