SCP-2092
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打ち上げ前の探査機-2092-A。

アイテム番号: SCP-2092

オブジェクトクラス: Safe

特別収容プロトコル: SCP-2092は遠隔地に存在し、不活性な性質を有しているため、情報抑制と連続的監視で収容には十分と考えられます。

主要な宇宙機関に雇用されている覆面財団職員は、地球の近接領域を離れた非財団宇宙探査機が周波数範囲3.25-3.30ギガヘルツの電磁信号を受信できない事を確実なものとしなければなりません。彼らはまた、以前の宇宙探査任務に関連する文書からSCP-2092-1の転写を抹消する責任があります。

探査機-2092-Aは常時SCP-2092を監視し、暗号化されたビデオ映像が探査機-2092-B経由でサイト-15に送信されます。ビデオ映像へのアクセスはセキュリティクリアランスレベル4以上の職員に制限されています。どちらかの探査機との通信が途絶えた場合、あるいは3年以内の故障が予想される場合は、代替機を送る必要があります。

説明: SCP-2092-1は3.274 ギガヘルツ帯周波数の反復的な電磁信号です。これは複数の惑星間探査機1によって受信されていますが、地球上および地球軌道内の衛星には記録されていません。指定番号SCP-2092は(現在未収容である)信号の発信源に割り当てられています。

SCP-2092-1のメッセージは5329行のバイナリコードです。█████████博士は、メッセージ内におけるビットの配置を73列×73行の表に当てはめると、明らかに何かの意味を伝える事を意図した画像になる事に気付きました。

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SCP-2092-1メッセージを視覚化したもの。

画像では6つのオブジェクトが示されています。この画像は太陽系の概略モデルであり、最大のオブジェクトは太陽を、他4つのオブジェクトは地球型惑星を表すものと仮定されています。一番左のオブジェクトは既知の天体に合致しません。

財団の研究者は、一番左のオブジェクトはSCP-2092の表現を意図したという仮説を立てています。SCP-2092は、地球の周回軌道の反対側を、地球と同じ速度で移動する小惑星であると理論上想定されています。この場合、発信源からの電磁信号は太陽によって妨害されるため、仮説はSCP-2092-1が地球上の機器に受信された事が一度も無いという事実を後押しするものとなります。

想定されるSCP-2092の場所を調査する宇宙探査任務は、現在準備段階です。

補遺: 1998/12/11、探査機-2092-AはSCP-2092との合流コースに沿って打ち上げられました。その後間もない1999/1/3に探査機-2092-Bも打ち上げられました。探査機-2092-Bは、探査機-2092-Aからの信号を地球に送り返すための通信中継装置として機能することが意図されています。両探査機はNASAの火星探査機を装っており、公衆には火星探査失敗のカバーストーリーが流布されました。

2000/██/██、探査機-2092-AはSCP-2092の推定座標に到達しました。探査機から返って来た写真には、およそ7m×8m×10mのサイズの、大まかに長方形をした金属製オブジェクトが写っていました。オブジェクトの表面は10枚の正方形スクリーンで覆われており、それぞれ同じメッセージを以下の言語で表示していました:アラビア語・中国語・███████語・英語・フランス語・ドイツ語・ヒンディー語・日本語・ロシア語・スペイン語2

SCP-2092によって表示されるメッセージの日本語版 (2000/██/██記録):

ようこそ、地球の皆様!

私を発見したことお喜び申し上げます。私は皆様の惑星に任命された大使です。私の任務は、貴方がたが故郷を離れて私に向き合うのに十分と言える発展を遂げるまで、ここで待つことです。貴方がたの価値に対する最終テストとして、遥か昔に私に託された一つの質問を解いて頂きます。正しく回答すれば、報奨として貴方がたの想像を超える知識が授けられるでしょう。

しかし、ご注意を!貴方がたが真の答えを当てる事が出来なかった場合は、この世のものとも思われぬ呪いが最愛の惑星へと降り掛かり、生物たちを貴方が思い描く最悪の悪夢の中へと、少なくとも一万年は落とし込む事になるでしょう。その恐怖の歳月が過ぎた後、貴方がたの種族に謎を解くための新たなチャンスが与えられるのです。

さぁ、運命を決める問いを読み、私に貴方がたの価値を見せてください!

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