アイテム番号: SCP-2096-JP
オブジェクトクラス: Keter
特別収容プロトコル: 2020年現在までにSCP-2096-JPの完全な収容には至っていません。車両による速度制限違反の多く起こる国内の車道に機動部隊な-8("ブラッディ・メアリー")を配置し、SCP-2096-JPが出現した場合、速やかにデータを収集し、SCP-2096-JPの転移の目撃者がいた場合、適切な記憶処理を行いカバーストーリー「轢死体の回収」を流布してください。
説明: SCP-2096-JPは一匹のイエネコ(Felis silvestris catus)であり、体色は黒で体長はおおよそ50cmです。
日本国内の車道を規定速度以上で車両が走行するとき、SCP-2096-JPはその車両の前方に転移を行い、車両に轢かれます。これを阻止するいかなる試みも成功した例はありません。また轢かれた際、SCP-2096-JPは車両の速度にかかわらず「無惨である」と形容されるような轢死体の姿を取ります。この際車両の運転手は例外なく「SCP-2096-JPの安否を確認しなければならない」と認識します。そして、運転手は確認の後に必ず逃走します。この一連の思考はオブジェクトの異常性によるものですが、異常性に曝露した人物はそれを自分の決断だと認識し、強く後悔を覚え、多くの場合PTSDを発症します。運転手の逃走後、ある一定の距離が生まれると、SCP-2096-JPは体を再生させ、再び条件を満たす場所に転移を行います。
補遺: 以下は日本生類創研の研究所跡地から見つかった本オブジェクトと関連性が見られる文章です。
-(依頼案件)速度制限違反による車両事故の高齢者被害者数の抑制を目的としたプロジェクト概要-
近年、交通事故における被害者の半数以上を高齢者が占めている。当プロジェクトは、参議院議員の████1からの依頼を受け成立した。目的は、高齢者でも安全に街を歩けるよう、規定速度を違反する車両を、動物を轢くことで感じる罪悪感によって減らすことである。詳しくは配布の書類2を参照のこと。
-日本生類創研 開発部
報告:制作過程にて実験体に転移を可能にするための物質である████の注入量を誤ったため、当初の特定地域に転移を制限する試みは頓挫。現在実験体の所在は不明につき、当プロジェクトは凍結される。