クレジット
翻訳責任者: oplax-counterpoint
翻訳年: 2024
原題: SCP-2097 - The Perfect Foil
著作権者: SilverWind &
Zyn
作成年: 2014
初訳時参照リビジョン: 19
元記事リンク: https://scp-wiki.wikidot.com/scp-2097
アイテム番号: SCP-2097
オブジェクトクラス: Safe
特別収容プロトコル: SCP-2097は、十分に照明がなされている標準的な収容室に保管されます。モンゴルの歴史的な文書やスペイン語で書かれた児童書が付近に並べられ、毎月異なる本に入れ替えられる予定になっています。収容室は4台のCCTVカメラで監視され、少なくとも1台はSCP-2097に直接焦点を当てるようにします。収容室へのアクセスにはレベル3クリアランスが必要です。SCP-2097-1実例が出現した場合、直ちにアダムス研究員 (もしくは現在SCP-2097に割り当てられているレベル3研究員) に通知します。
説明: SCP-2097は4つの形態——フルーレa fencing foil、葉のような弧形、金属の薄いシート、湾曲した金属の板——が確認されています。SCP-2097を構成する材料は出現した形態に応じて異なります。素材に関して、材料分析の結果は何の異常性も示しませんでした。SCP-2097はこれらの形態の間を繰り返し遷移します。最も一般的に見られる形態はアルミニウムの薄いシートです。SCP-2097の遷移プロセスは不規則で瞬間的です。高速度カメラの撮影では、1つの形態から別の形態への外見の変化は、フレーム間で完了していることが明らかになりました。
SCP-2097-2が初めて出現するより以前、メッセージの書かれた紙片 (以下、SCP-2097-1と呼称) が時折SCP-2097の隣に出現していました。SCP-2097-1実例は通常、粗雑な英語で書かれていますが、1つはモンゴル語で書かれています。SCP-2097-1実例に書かれたメッセージの例は以下を参照してください。
先生、どうしてオレンジは韻を踏めないのですか これは最も美しい言葉ですか
mr.とdr.とmrs.とms.って何ですか これは言葉じゃない 完璧でもない
友よ、どうしてtoothとteethみたいにboothとbeethにならないんだろう?
後に、SCP-2097-1実例はSCP-2097-2から送られたものであることが判明しました。財団の収容下に物理的な出現を行うより前に、財団はSCP-2097-1実例に書き込みを行うことでSCP-2097-2と通信を行うことが可能になりました。
SCP-2097-2はCerura vinula1の幼虫の姿をした実体であり、SCP-2097を造ったと主張しています。SCP-2097-2は高音域での発声が可能であり、モンゴル語と簡単な英語でのコミュニケーションが可能です。SCP-2097-2は自身をテングリ2に仕える小神であると主張し、モンゴル帝国に関する詳細な知識を示しています。SCP-2097-2は財団との交流を通して、協力的かつ友好的です。一貫して、「フアン」という名の男性を求めています。
補遺2097-01: 収容エリアに本が設置されて以降、SCP-2097-2は23日おきに現れ、8時間かけて本を調べてから消失する様子が観察されました。しかし、SCP-2097-2が出現している間に職員が収容エリアに入ると、SCP-2097-2は瞬時に消失して、23日の間は出現しません。
この行動が1年間継続した後、アダムス研究員はSCP-2097の上に「私と話していただけますか」と書いたメモを置きました。次のサイクルでは、SCP-2097-2はアダムス研究員がいる間、収容室内に留まりました (インタビューログを参照)。
補遺2097-02: 財団の調査により、フアン・カバエロ (Juan Caballero) という名の、1548年に死去していた人間が発見されました。カバエロ氏は無名の学者であり、スペイン語、英語、古ノルド語に堪能であったことが記録されています。財団は彼がモンゴル語に精通していたという記録を見つけられませんでしたが、SCP-2097-2が言及している人物がこの人物である可能性が高いと考えられます。この人物とその子孫に関するさらなる情報を発見するための取り組みが続けられています。
補遺2097-03: ████年██月██日、SCP-2097-2は2枚のステンレス鋼板、厚さ1cmのオーク材、ドイツアヤメ (Iris germanica)5 の葉とともに収容エリアに出現しました。SCP-2097-2は「フアンが次に何に取り組みたかったかを思い出した」と説明しました。アダムス研究員はSCP-2097-2に、財団がフアンの居場所を知っている人物を見つけたと伝え、後で戻ってくるよう提案しました。SCP-2097-2は「また会えるのは嬉しい。彼はとても正直な男で、いつも約束を守ってくれた」と答え、収容室に材料を残して消失しました。









