SCP-2106-JP
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アイテム番号: SCP-2106-JP

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通常のアカメの画像

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2106-JPの収容区画内には2台の監視カメラを設置し、2名のセキュリティ担当者により24時間体制で監視されます。SCP-2106-JPの周囲2m圏内への侵入は実験に参加するDクラス職員にのみ許可され、それ以外の職員の接触は原則禁止されます。

SCP-2106-JP-1は同収容区画の専用保管ロッカーに収容してください。分析実験を行う際は主任研究員である小森博士の許可を得た上で行ってください。

SCP-2106-JP周囲の山林内には大規模な変電施設に偽装した収容施設が設置されています。もし、一般人が内部に侵入した場合はクラスB記憶処理を行った上で解放して下さい。

説明: SCP-2106-JPは全長160㎝のスズキ目・アカメ科に属する魚類アカメ(Lates japonicus)と同様の形状をした実体です。SCP-2106-JPは現在地上から約140㎝空中を浮遊しかつ遊泳挙動を示しており、異常性発現時には日本語での発話を行います。

SCP-2106-JPの異常性は人間(以下、接触者)がSCP-2106-JPの周囲1m圏内に侵入した際に発現します。接触者がSCP-2106-JPの影響範囲内に侵入した場合、SCP-2106-JPから接触者に対して5つの質問が行われます。これらの質疑応答は正解不正解に限らず接触者が回答した段階で次の質問へと移行する形式で行われ、全ての質疑が終了するまでこの段階が継続します。一問の回答時間に関する制約は存在しません。質疑が終了した場合、突如接触者は呼吸困難を訴えはじめ、その約5秒後に地面内へと消失します(この際、地面は液体の様な挙動を示します)。これらの消失プロセスは接触時に接触者が回答を拒否した場合も発生し、複数人の接触者が同時に回答した場合も発生します。

現在、担当研究者はこれらの質問に対する回答内容が消失プロセスの発生条件であると予想しており、関連文献等も含め調査を継続しています。なお、2000年時点で質問に関する正確な回答は判明しておらず、消失プロセスを回避、もしくは帰還した接触者も確認されていません。

質問の内容

質問1.アカメについての知識を有しているか。
質問2.アカメの所在地を知っているか。
質問3.アカメという名前の意味を知っているか。
質問4.浴室でアカメの飼育は可能か。
質問5.アカメに好意を持っているか。

発見経緯: SCP-2106-JPは1998年5月██日に行われた一般人の通報により発見されました。当時、[編集済]山周辺の民家にて「一緒に山を散策していた知人が喋る魚に消された。」という通報が行われ、すぐさま現地警察署に潜入していたエージェントが対応しました。結果、エージェントによるオブジェクトの存在が確認され、すぐさま財団に詳細を報告。財団はこれを受け現地に機動部隊を派遣し、[編集済]山周囲を封鎖することでオブジェクトの一時隔離に成功しました。なお、発見者に関しては聞き取り調査を行った後にクラスB記憶処理を行い、カバーストーリー「滑落事故」を適用したうえで解放しました。

アカメ 編集済.jpg

唯一現存している██ 紅芽氏の写真

現在、SCP-2106-JPの収容体制に関しては上記の異常性により移動は困難であると判断され、現場隔離の体制が維持されています。なお、SCP-2106-JPは現地点からほぼ移動しておらず、小規模な遊泳行動以外は静止状態を維持している点もこの収容体制の要因となっています。

補遺: 2000年現在、SCP-2106-JPの真下25mの地点に位置する地底湖の存在が実験後の調査により判明しています。なお、地元の地質調査記録等の文献には一切対象の地底湖に関する記述が存在しない為、対象地底湖自体が異常実体である可能性が示唆されています。また、内部調査により推定10歳前後の児童の物と思われる白骨体(以下、SCP-2106-JP-1)と倒壊した小型の祠(以下、SCP-2106-JP-2)、その周囲に散乱していた大量の魚類の骨も発見されており、SCP-2106-JP担当研究班はこれらがSCP-2106-JPの起源であると推測しています。なお、SCP-2106-JP-1とSCP-2106-JP-2の回収後もSCP-2106-JPの異常性は顕在であり、移動もしていません。

現在、SCP-2106-JP-1の身元は調査時に回収された「3ねん2くみ ██ あかめ」と記入された名札やSCP-2106-JP-1自体が着用していた衣服等から、1994年8月█日に行方不明となった██ 紅芽氏(当時9歳)であると判明しています。ですが、未だ地底湖内に遺体が存在した経緯は判明しておらず、紅芽氏の母親:杏子氏(当時45歳)の証言とも照らし合わせ、これらの事件概要についての調査が進められています。

以下はSCP-2106-JP-1発見の切っ掛けとなった実験の記録です。

追記: 以下は██ 杏子氏に対して行ったインタビュー記録の抜粋です。

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