SCP-212との接触に関する記録
注意: SCP-212との接触の結果は全て記録に残してください。未報告のケースは終了処置の対象となります。SCP-212との接触を希望する被験者は、必ずO5コマンドおよびサイト所属の医療スタッフの承認を得てください。
被験者:
エージェント████████: 28歳、体重64kg、身長183cm、アフリカ系アメリカ人。████/██/██に接触希望を提出。████/██/██に承認を受け、SCP-212と接触。
アップグレードの概要:
下顎骨を超高密度セラミック製の顎と交換。歯を、同じく超高密度セラミック製の刃と交換。脊柱を除去し、合成高分子製の新しい脊柱を頭骨下部に移植。胸郭および骨盤をセラミックの薄層でコーティング。左右の肺、両目、肝臓を摘出し、「洗浄」後に体内に還元。
被験者の状態: 現在もエージェントとして活動中。
補足: SCP-212には臓器や体組織を「洗浄」する機能があるようです。「洗浄」の際には、複数のアタッチメントが組織の表面を移動して薬剤噴霧・スキャン・切開等の処置を施し、その後に組織を体内に還元します。試験の結果、「洗浄」された組織は遺伝的欠陥が完全に修復され、周辺の組織よりも若返っていることが確認されました。
被験者:
████博士: 42歳、体重62kg、身長170cm、コーカソイド(イギリス人)。████/██/██に接触希望を提出。████/██/██に承認を受け、SCP-212と接触。
アップグレードの概要:
歯を超高密度セラミック製のものと交換。両足を足首で切断し、薄い格子状のプラスチック製構造物と交換。構造物の底面には複数のパッドが設置されている。これらのパッドはいかなる固体表面にも吸着可能であり、225kgまでの荷重に耐える。さらに骨髄を除去し、青色のゲル状物質と交換。心臓、両目、肝臓、左右の腎臓を摘出して「洗浄」。用途不明の複数の金属製装置を脳内に埋設。
被験者の状態: 骨髄の除去中に死亡。フットパッドは取り外され、現在分析中。
被験者:
「エージェントA.A.」: [個人情報編集済]。████/██/██に重傷を負い、四肢、脾臓、左腎臓、右肺、左目を欠損している。電子回路の破片による頭部外傷あり。破片は頭蓋を貫通し、脳の左前頭葉に達している。████/██/██に接触希望を提出。████/██/██に承認を受け、SCP-212と接触。
アップグレードの概要:
予想に反して、SCP-212は被験者の脳内の金属片を除去することはせず、様々なレンズ、プローブ、センサーを用いて電子回路の分析を行った。約7分におよぶ分析の結果、SCP-212は異物を除去する必要はないと判断したものと思われる。その後にSCP-212は、網目状の常温超伝導体を用いて、電子回路と被験者の前頭葉を完全に一体化させるための処置を始めた。最後にSCP-212は、被験者に未知の化学物質を投与して昏睡状態に入らせ、全ての作業を終了した。欠損した四肢の交換や損傷した臓器の修復は行われなかったが、通常の「洗浄」処置だけは施された。
被験者の状態: ████/██/██現在、被験者は化学物質による昏睡状態が続いており、状態は安定している。脳内の電子回路は幾何級数的な勢いで増殖中であり、[データ削除済]には完全に脳組織と置き換わると見られている。
被験者:
エージェント█████: 34歳、体重112kg、身長176cm、コーカソイド(ドイツ人)。████/██/██に接触希望を提出。████/██/██に承認を受け、SCP-212と接触。
アップグレードの概要:
胃、小腸、大腸、肝臓、左右の腎臓を除去。除去された組織に代えて、合成組織によって作られた2つの「袋」を食道に接続。食道内壁を同様の合成組織で被覆。「袋」は鋼鉄を分解可能な酸を分泌し、栄養分を全て血液に直接供給する機能を有する。このプロセスに際して老廃物が発生することはなく、消化不可能な物質は食道を経由して口から排出される。さらに、可視光線・赤外線・紫外線を視認可能な光学センサーパッドと両目を交換。両手首の先を除去し、左右8本ずつの金属製の「触手」と交換。触手の長さはいずれも3.8cm。
被験者の状態: 新たな体内構造に順応するため、████/██/██まで医療休暇を取得中。
被験者:
D-█████: 23歳、体重62kg、身長178cm、コーカソイド(アメリカ人)。SCP-217との接触によってウィルスに感染している(完全に機械化済み)。████/██/██に試験許可発行。
アップグレードの概要:
[データ削除済]
被験者の状態: 被験者は脱走を試み、その過程で武装した職員2名と複数のセキュリティを容易に突破してみせた。2時間後に確保されるまでに、被験者は死亡者█名と負傷者██名の人的損害を生じせしめ、さらに[データ削除済]の機能を停止させた。確保された被験者はSCPとして認定されることを希望した(終了処置を避けるためと思われる)が、この申し出は却下された。被験者は分解され、その構成部品は検査および文書記録化の後に焼却処分された(ファイル[編集済]を参照のこと)。
被験者:
エージェント████: 25歳、体重93kg、身長188cm、アフリカ系アメリカ人。████/██/██に接触希望を提出。████/██/██に承認を受け、SCP-212と接触。
アップグレードの概要:
全身の皮膚を、極めて細かいメッシュ状の構造物と交換。メッシュは密集したチューブによって構成されており、チューブの表面は微細な棘に覆われている。さらに、手足の指の先端部を長さ約8cmのカーボン製の爪と交換。四肢の骨を四足歩行に適した形に再構成。心臓と肺を、それらに代わる単一の臓器と交換。同様の構造を持つ臓器をもうひとつ、予備として体内に設置。消化器系を「洗浄」し、さらにその長さを大幅に短縮。左目を超音波センサーと交換。
被験者の状態: 安定してはいるものの奇行も見られるため、現在収容中。精神分析の結果待ち。
被験者:
████博士: 26歳、体重142kg、身長200cm、マルチレイシャル。████/██/██に、SCP-████との偶発的な接触によって視力を失っている。████/██/██に接触希望を提出。████/██/██に承認を受け、SCP-212と接触。
アップグレードの概要:
両目を除去。左右の眼窩を横方向に拡張して単一の楕円形の穴とし、穴の内部に大型の繊毛のような金属製構造物を無数に設置。両手を切断し、切断面を接着。蟹の鋏に類似した小さな肢を複数本、両腕の前腕部に移植。肢の向きや配置に規則性は見られない。さらに全ての歯を除去して「洗浄」した後、詰め物のある歯を廃棄し、残りの歯を口内に還元。
被験者の状態: 死亡。被験者は画像診断を受けている最中に激しい苦痛に襲われ、その感覚を「すごく変な味がする」と表現した。その後、繊毛のような構造物が鋭く尖った形状に変化し、さらに長さを急速に伸ばし始めたため、被験者の脳は多くの構造物によって貫通された。数時間後に被験者が焼却処分されるまで、鋏のような肢は動き続けていた。
被験者:
D-5354: 22歳、マルチレイシャル。被験者は懲戒解雇される予定であり、シーフードで構成される「最後の食事」を摂っていた。被験者はSCP-212に接触した時点で既に死亡していた。
アップグレードの概要:
SCP-212は被験者を4分間分析及び徹底検査した後、胃と腸管を注意深く取り除き被験者を切開。その後胃を開き、その内容物を元に生物発光を行うロブスター様生物を構築。
被験者の状態: 上述のように被験者の胃内容物を取り出して改変した後、残った被験者の遺体は廃棄された。
被験者:
エジプト第11王朝のファラオ (紀元前2063年頃)、アンテフ2世のミイラ。このミイラは19世紀初頭における財団の前身組織による遠征調査の際に回収。
アップグレードの概要:
SCP-212は25分かけて被験者を分析した後、被験者を改変することなく活動を停止した。その後モリソン博士はアンテフ2世の墓から回収した4つのカノプス壺も収容チャンバーに入れるよう指示。するとSCP-212は再起動し、メスと加熱器具を用いてミイラの包帯の中にある護符4点に些細な改変を加えると再び活動を停止した。
被験者の状態: 被験者の総質量がわずかに減少したと見られることを除きおそらく変化なし。
被験者:
D-5442: 27歳、日系アメリカ人。
アップグレードの概要:
SCP-212は被験者の親指と鼻を除去した。3分間スキャンした後、鼻をシリコン製のものに付け替え、薄い未知の青色粘液で覆われたプラスチックチューブを鼻腔に挿入した。
被験者の状態: 被験者は必死に呼吸を行わなければならず、良い香りがすると説明した。被験者は1時間後に窒息死した。
被験者:
白色の実験用ラット(Rattus norvegicus).
アップグレードの概要:
SCP-212は尾を除去し、骨格を二足動物のようなものに改変し始めた。その際肺と心臓を除く全ての臓器は除去されている。空いた空間は白い糊で満たされ、凝固した。
被験者の状態: 残留物を分析の後焼却処分。
被験者:
MTFニュー-7の将校ハロルド・ゴールドマンの遺体: コーカソイド(アメリカ人)。SCP-███実例に襲われた。胸部と腹部に大きな穴が開いており、複数の臓器がSCP-███によって捕食されている。
アップグレードの概要:
SCP-212は被験者を10分間スキャンした後、残る腸の断片を縫合し合成組織で断面を修復した。SCP-212は臓器のあるべき場所を探知すると活動を停止した。
被験者の状態: 焼却処分。