SCP-2136-JP
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アイテム番号: SCP-2136-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: SCP-2136-JP、SCP-2136-JP-1はサイト-81YMの標準人形実体収容チャンバーに共に収容されます。万一の脱走に備え、収容チャンバーにはメトカーフ非実体反射力場発生装置が2機起動された状態で設置されます。装置によって実体化したSCP-2136-JPにはSCP-2136-JP-1に極力接触させないために簡易的な拘束・隔離措置が取られます。
SCP-2136-JP、SCP-2136-JP-1には定期的に命力エネルギーの検査と調整が行われます。

SCP-2136-JP-1の収容チャンバーに設置されている監視カメラ、録音装置によって記録された情報は邂逅部門1によって管理されます。

説明: SCP-2136-JPは丹波 智英氏(SCP-2136-JP-1に指定)に取り憑く形で存在する猫型の霊的実体です。SCP-2136-JP-1はSCP-2136-JPの存在を認知しており、SCP-2136-JP発生から財団に確保されるまでの1年間SCP-2136-JPとは良好な関係を築いていたとSCP-2136-JP-1は証言しています。

SCP-2136-JPの外見はSCP-2136-JP-1が以前に飼育していたイエネコ(Felis catus)と外見的特徴が概ね一致しています。外見的な違いは尻尾が二股に分かれていることのみです。SCP-2136-JPは観測の結果、クラスB2に値する霊的実体であると見られています。また、尻尾が二股に分かれているという点からSCP-2136-JPは一般的に"猫又"として知られる怪異実体であるという説が挙げられています。SCP-2136-JPは時折、不明な言語で呟くような様子を見せています。また、SCP-2136-JPの挙動から、日本語を理解していると考えられています。

SCP-2136-JP-1は丹波 智英として戸籍の登録がされている本報告書作成時点で73歳の非異常の日本人男性です。SCP-2136-JP-1は収容以前、山形県██村で農家を営んでいました。収容から約1年ほど前、自宅で休憩していたSCP-2136-JP-1の視界内に突如SCP-2136-JPが入り込むという形でSCP-2136-JP-1はSCP-2136-JPの存在を認知しました。SCP-2136-JP-1はSCP-2136-JPの外見が過去に自身が飼育していたイエネコであるケミと酷似していることに気づき、SCP-2136-JPとの接触を図りました。

SCP-2136-JPはSCP-2136-JP-1と接触した直後からSCP-2136-JP-1に取り憑く形で存在していると推測されています。SCP-2136-JP-1はSCP-2136-JPと接触してから数週間後に体の不調を訴え、その1ヶ月後に所有していた畑を売却、農家を辞めることを選択しました。

SCP-2136-JP-1は当初、██村に隣接する███山に拠点を置いていた超常カルト団体の調査の際に行った近隣住民へのインタビューにて「独り言が目立つ老農家」として存在が確認されました。財団は追加調査の結果、何らかの異常存在と関わりがあると判断しました。情報入手の目的でSCP-2136-JP-1の自宅に突入した際、SCP-2136-JP-1がリビングで倒れている状態で発見されました。突入部隊はSCP-2136-JP-1に経緯の説明を要求しましたが、昼食後に突如空腹に見舞われて倒れたということしか判明せず、明確な要因は不明です。

邂逅部門は異常存在と非異常存在の共存関係の成立という特殊状況にあることからSCP-2136-JP、SCP-2136-JP-1を部門の管理下に置くことを要望しました。SCP-2136-JP研究チームによる交渉の結果、邂逅部門がSCP-2136-JP、SCP-2136-JP-1の共同研究に参加するという形で可決されました。

インタビュー記録2136-JP-1

インタビュアー: 入江博士3

対象: SCP-2136-JP-1

備考: 本インタビューは対話を円滑に進めるため、そしてSCP-2136-JP-1の希望によりインタビュー内ではSCP-2136-JP-1を本名で呼称します。


[ログ開始]

入江博士: こんにちは、丹波さん。体調の方はいかがですか。

SCP-2136-JP-1: ああ、先生。お陰様で体調も良くなってまいりました。

入江博士: それはよかったです。最近は風邪が流行り始めているので丹波さんもお気をつけて。さて、丹波さんこれからインタビューを始めても構いませんか?

SCP-2136-JP-1: ええ、大丈夫ですよ。

入江博士: ありがとうございます。それではまず、丹波さんが過去に飼われていた猫のケミについてお話ししていただけますか?

SCP-2136-JP-1: ケミについてですか。あの子は人懐っこい子でしたねぇ。私にもすぐ懐いて、可愛い子でしたよ。いっつも私に擦り付いてきましてねぇ、にゃあにゃあと甘い声でやってくる時はいつもご飯を欲していましたよ。

SCP-2136-JP-1: あの子は最期の時までご飯を欲していましたね。お医者様に今までのご飯をあげるのは控えた方が良いと言われてからは、病院からいただいた柔らかいご飯を与え続けていたのは、今思えば少し申し訳ないことをしたと思いますね。

入江博士: お辛いことを思い出させてしまい申し訳ございません。

SCP-2136-JP-1: いえ、大丈夫ですよ。前はもう会えないと思っていましたが、今ではケミが私の近くにいるのですし。

入江博士: それなら良かったです。……ん? どうかされましたか?

SCP-2136-JP-1: ああ、いや。ケミがまた鳴いてましてね、ちょっと考え事を。

入江博士: 考え事、ですか?

SCP-2136-JP-1: ええ、さっきケミがご飯を欲しがるとき鳴き声をあげるって言いましたよね。この、霊になったケミもよく鳴くんですけど、その声が餌を欲しがってる時のと同じだなと。

[ログ終了]

補遺1: SCP-2136-JP、及びSCP-2136-JP-1に対する定期調査を行ったところ、両者に命力エネルギー4に関する異常が発生していることが判明しました。SCP-2136-JPとSCP-2136-JP-1は初期収容時から命力エネルギーが比例する形で増減していました。今までの定例検査では命力エネルギーに特筆すべきほどの誤差が発生していなかったことから発見が遅れたものとされます。

SCP-2136-JP-1は現在、著しい命力エネルギーの低下に起因すると推測される体調不良を訴えています。SCP-2136-JPはSCP-2136-JP-1の命力エネルギーの低下に比例する形で霊的効力の増加が発生しています。

SCP-2136-JPには初期発見時に確認された行動パターンとは一致しない行動が多く確認されました。その例として、喉を鳴らす・SCP-2136-JP-1に擦り寄る・指に甘噛みをするなどが挙げられます。これらの行動は非異常のイエネコの愛情表現と酷似しており、SCP-2136-JP-1は当該行動に対し好意的な感想を述べています。当該行動の直後、SCP-2136-JP-1の命力エネルギーは通常時と比べ現状速度が若干加速しており、その理由としてSCP-2136-JP-1がSCP-2136-JPに対し、通常時よりも無防備な状態となっている為であると考えられます。このような行動が確認されたはSCP-2136-JP-1の命力エネルギーが明確に低下し始めてからであり、SCP-2136-JP-1の命力エネルギーがSCP-2136-JPに吸収されている可能性は著しく高いと考えられています。

これらの情報はSCP-2136-JPの知能、及び影響力の増大を確定付けるものであり、SCP-2136-JPのクラス変更が検討されています。

補遺2: 解読部隊によりSCP-2136-JPの呟きが一部解読されました。解読部隊はSCP-2136-JPの呟きを猫の鳴き声と人間の言葉を混じり合わせたものであると表現していますが、完全な解析には至っていません。
以下はSCP-2136-JP-1が体調不良を訴えた際にSCP-2136-JPがつぶやいた言葉の解読結果です。

もっとゆっくりたべないと

この発言の後からSCP-2136-JP-1の命力エネルギーの減少速度が低下していることが確認されました。それと同時に前回の検査では86%であったSCP-2136-JP-1の命力エネルギーが64%まで低下していることが確認されました。現在、SCP-2136-JP-1には命力エネルギーの定期的な注入が行われています。なお、SCP-2136-JP-1の影響力拡大を完全に防止する手立ては現在まで確立されておらず、一時的な手当てとしてSCP-2136-JP-1から命力エネルギーを吸引することでSCP-2136-JPの影響力拡大の速度を緩めています。

SCP-2136-JPの命力エネルギーが50%を超過した場合、SCP-2136-JP-1を終了し、SCP-2136-JPのこれ以上の影響力拡大を防止するプロトコルを制定するかの是非が現在協議されています。

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