SCP-2138-JP
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アイテム番号: SCP-2138-JP

オブジェクトクラス: Euclid

特別収容プロトコル: 現在、SCP-2138-JPの発生は確認されていません。財団職員1名が監視のために来訪ダムの管理職員として常駐します。SCP-2138-JPの異常性が再発した場合、機動部隊い-17("水守")が対応に当たります。

説明: SCP-2138-JPは2018年10月28日から同年11月4日までの間、山形県来訪町に位置する来訪ダム周辺で発生していた、以下に列挙する異常現象です。

  • 震源不明の群発的な地震活動。 
  • 来訪ダムの管理施設を介した放水操作が不可能となる。設備に異常は見られない。
  • 来訪ダムの周囲に響き渡る、壮年男性のものと推測される叫び声や、呻き声。

補遺1: 2018年10月28日、サイト-8173の秘匿回線を通じて「来訪ダムに設置されたサージタンクに異常実体が潜んでいる」との通報が入りました。情報の真偽を判断するべく機動部隊い-17("水守") が来訪ダムに派遣され、現地にてSCP-2138-JPの発生を報告しました。なお、この通報を行った人物は特定できていません。

件のサージタンク内部を調査した結果、結晶化した赤褐色の物質(SCP-2138-JP-1に指定)によって満たされた状態であることが判明しました。SCP-2138-JP-1のサンプル採取は、切削用工具を用いて削り出すと同時にそれらが全て霧散するため成功していません。

補遺2: SCP-2138-JPの長期化による地域住民への収容違反の可能性が懸念された為、司令部は機動部隊い-17("水守") にサージタンク内のSCP-2138-JP-1を全て排除し、匿名の情報に述べられていた異常実体が実在するか確認するよう指令を下しました。

凡そ3日間に渡って行われた部隊員による手作業でのSCP-2138-JP-1除去施行の後、作業に当たった隊員の1人がサージタンクの底面に残された紙片を発見しました。この紙片の材質はミツマタ(Edgeworthia chrysantha)を原料とした一般的な和紙製であり、異常な点は見当たりません。

紙片には以下の内容が記述されています。

紹介状

財団日本支部所属 機動部隊い-17("水守") 隊長 滝乃 千早矢殿

患者名: ばぬもき(気味の悪い名前だ)

紹介目的: 尿路結石の破砕治療

患者たっての希望と言えど、こんな助平親父の尿石を人の女に処理させるのは気が引ける。

けれど、ああ砕く者よ。必ずや面を被り、舞い散る切粉を吸い込むなかれ。気持ちが悪い。私は帰る。

この紹介状を作成した実体の行方は分かっていません。機動部隊い-17("水守")の一部隊員から申請のあったAクラス記憶処理剤の使用は、SCP-2138-JPの継続的な収容任務に差し支えるため却下されました。

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