アイテム番号: SCP-2143-JP
オブジェクトクラス: Euclid
特別収容プロトコル: 民間人によるSCP-2143-JPの暴露を防ぐため、財団のネットワーク監視システムが主要なインターネットサービスを自動的に監視します。現在までに報告されたSCP-2143-JPへのリンクを含む広告パターンが検出された場合、財団セキュリティ部門へと報告データを送信した後、それらの広告は削除されます。
また、新たなSCP-2143-JP-1が発見された場合、それらはサイト-81IKの標準ヒト型収容ユニットに収容されます。
説明: SCP-2143-JPはヒトが認識することにより、身体的な変化をもたらすことが認められているウェブサイトです。該当ウェブサイトは情報まとめサイトの様相を呈していますが、SCP-2143-JPはディープウェブ領域に存在しており、通常の方法でアクセスすることは困難です。しかしながらこのサイトへのリンクを含む出資者不明のインターネット広告が不定期、かつ不規則的にインターネット上にて出現を繰り返すため、アドレスの買収などを含む完全なアクセスの遮断の試みは全て失敗に終わっています。
SCP-2143-JPにアクセスした対象(SCP-2143-JP-1)は、腰部を境界とし、上半身、並びに下半身そのどちらもが身体の不定な場所より複製されます。この時点で対象の身体構造は異常をきたしますが、その構造異常からなる不全症状などは確認されておらず、むしろ被験者の身体状態、並びに精神状態はSCP-2143-JP曝露以前より向上している旨が観察調査より報告されています。この変化は不可逆であり、複製された身体部を取り除くための手術などは全て被験者の死亡という結果を示しています。
以下は収容状態にあるSCP-2143-JP-1に対して実施されたインタビューの一部書き起こしとなります。
対象者: SCP-2143-JP-1-A
担当者: 三森研究員
付記: SCP-2143-JP-1は右肩部より上半身、左腿より下半身が複製されており、インタビューにはその複製された側(SCP-2143-JP-1-A)の頭部が回答をしています。これはインタビュー時の混乱を避けるため、意図的に実施しています。
<記録開始>
[前略]
三森研究員: つまり、その広告を見た後から腰痛が治ったと。
SCP-2143-JP-1-A: そうなんですよ。もう見るからに腰に負担がかかりそうなバランスになってしまったのですが、毎日仕事から帰る度にあれだけ悩まされていた腰痛が、今は嘘のように。まあ、それ以外は頭痛は2倍になるのに、排便は内臓の位置が違うからか別々のタイミングで来たりだとか、あまりにも不便な生活を強いられていますが。[嘆息] だから腰痛の点だけはあの広告に感謝をしています。
三森研究員: なるほど。ではなぜあなたはその広告をクリックしたのですか?
SCP-2143-JP-1-A: 私、Facebookを仕事の都合で、常日頃から頻繁に確認をしているのですが。ある時、仕事中にバナー広告が流れてきまして。最初は気に留めなかったのですが、それがなんというか、あの、バナー広告の中でも悪質なものがありますよね。わかりますか?
三森研究員: はい。恐らくは存じています。画面全体がバナーになっていたり、もしくはタップしようとした場所に浮かび上がってくるようなものなど、様々なパターンがありますね。
SCP-2143-JP-1-A: そう、まさにそれなんですよ。DMを送ろうと仕事先の代表者の方の名前をタップしようとしたら、それを邪魔するようにバナー自体が移動してきたり、画面全体がそのバナーで一杯になって、メッセージを打ち込んでいる最中なのにタブを閉じざるを得ない状態になってしまったり。
三森研究員: それは非常に災難だったかと思います。ところでバナー広告ということでしたが、そのバナー自体の内容は一体どんなものだったのですか?
SCP-2143-JP-1-A: それがですね。なんというか、今更そんな文面を使うかといったような内容でして。
三森研究員: ほう、今更な文面ですか。
SCP-2143-JP-1-A: はい。バナー自体に大きく「これを知らないなんて、人生の半分損してる!」と。
[以下、重要な情報は得られなかったため割愛]
終了報告書: このインタビューの後、SCP-2143-JP-1にも同様の内容でのインタビューを実施しましたが、全ての内容で同一の返答を得られており、情報の正確性が高いと判断されています。



